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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

朽ちた「職業保守」の論客 櫻井よしこ

櫻井よしこ女史にお願い申し上げます。

頼むから「保守」を公言しないで下さい、金儲けの方便として「保守」を使うのは止めて下さい。

もう少し名乗るだけの素養を積んでから、己が保守であるかどうか自問自答して下さい。

以下の拙文がその際の手掛かりになれば幸いです。



女史によれば、オバマ次期米国政権の際立った特徴は「親中国政策」らしいですが、この発言は中国が「一枚岩」であることを前提としたものです。

良く言えば群雄割拠、実態に即して言えば四分五裂の国家に対しては外交も政策も無い筈です。

と言うことは、女史は江沢民政権から現在の胡錦濤政権に至るまで、中国は一枚岩の如く一致団結を保ったまま、その政策思想信条の根幹部分は微動だにしないと考えていらっしゃることになります。


全くの論外です、極限の阿呆です。


本誌を是非お読み下さい。

今に至るまでの北京(胡錦濤・温家宝及びその同志)と上海(江沢民一派)の激烈な権力闘争をご存知頂けない以上、女史に現代中国を語る資格はございません。

それこそ、外務省報道官に至るまである程度、「この人物は何派」くらい知っておかないと、恥をかきますよ。

今でこそ現指導部が圧倒的に優勢ですが、ここに至るまでの北京の苦心惨憺ぶりなど、女史には理解できますまい。

女史は中国史に限らず、歴史が苦手です、断言しても良いです。

少しでも歴史の「真髄」に触れる意欲があれば、「共産中国が過去15年にわたって一枚岩」なんて結論は出ませんし、別の角度から言えば、中国のどの有力者に対して米国新政権は「親密」なのか、そこまで掘り下げたうえでのご発言でしょうね。

そして、胡錦濤政権の自立と伸長には、女史が「媚中派政権」と攻撃して已まなかった、福田康夫前政権がどれだけ寄与したか、それが世界へどの様な影響を及ぼしたのか、絶対会得できないでしょう。

まず高校の世界史の教科書を読まれることをお奨めします、女史はそこまでの水準に達していません。


「ピーターソン国際経済研究所所長のバーグステン氏は、先進八ヵ国首脳会議(G8)に代わって米中が二ヵ国会議(G2)を主催し、世界の重要事を決めるべきだと主張する。」

寝言を言うのもご自由ですが、己の無知を晒してどうするのですか。

某研究所の提言をオバマ政権がそのまま採用すると確信できる材料を何ら提示せず、読者を脅すだけの効果だけを狙った、腹黒い論説です。

仮にG2が成立したとして、それで世界秩序を構築維持することができますか。

基本的な質問として、米国は北京と上海のどっちと「G2」を共催するのですか。


オバマ政権が「反日反胡錦濤」であり、胡錦濤政権は筋金入りの「反オバマ反ゴールドマン・サックス」政権があることは、本誌を読んで頂ければ女史でもご理解出来ます。

そもそも、G2なるものを中国が受けるのですか。

日英同盟もご頭に浮かばない方にご説明申し上げるのは、一種の絶望感が伴いますが、強者と弱者が同盟を結ぶ場合、少ない代償で大きな利益を得るのは強者、大きな代償を払いながらもより少ない利益で我慢しなければならないのは弱者です。(その点から日米同盟も利点を説くことも可能ですが、女史には期待しておりません)

とすれば、酷使されて獲る物が乏しい現実が必定の中国が、これを受けると真面目にお考えですが、米国以外の全世界を敵に回して。

そもそも地政学的にみて、日本を敵に回してその両側にある米中同盟など、機能するとお考えか。

ロシアを挟んだ日独同盟よりも滑稽です。


少し筆を置きます。

(続く)

by 4kokintou | 2008-12-23 14:36
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