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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

金日成 ~凄まじき革命児~

東西冷戦たけなわの頃、当時の東西ドイツがその最前線でしたが、軍事的な均衡状態は別として、経済では西ドイツが圧倒的に押しまくっていて、ベルリンを初め国全体が東ドイツに対する広告塔の役割を果たしていました。

結果はご存知の通り、東ドイツの崩壊とドイツの再統一に繋がりましたが、これと比較すると北朝鮮の粘り腰が際立ちます。

当時の東ドイツは、それでも「東欧の優等生」と言われる程度には経済水準が高かったですし、旧ソ連の圧倒的軍事力と言う後ろ盾がありながら、経済的に絶望的な格差が生じ、軍事的後ろ盾が外された瞬間、その存在意義を失いました。

対して北朝鮮は、それこそ無い無い尽くしで何十年も生き抜いているばかりでなく、自力(?)で核開発したとは言え、軍事的後ろ盾(=中国)は最早無いに等しい状態にあります。

それでも韓国に限って言えば、北朝鮮は優越した立場にあります。

つまり、正統性を主張しているのは北朝鮮の方で、その点について韓国は劣等感を抱いている感が否めません。

この点、これも当時の南北ベトナムに事情が近いのですが、その共通項を探すと、カリスマにたどり着きます。

カリスマは「建国の父」とも言い換えても良いのですが、簡単に言えばそのカリスマ性を支える共産主義の「幻想的魅力」が有効な内に、その共産主義の中でも独自の理論と言うか、地歩を築いた方が、相対する資本主義の「走狗」共より有利な立場に身を置くことが出来ます。

身も蓋もない言い方をすれば、「大陸アジアにおいては絶対的専制君主を打ち立てた方が勝ち」と言う結論に達します。


北朝鮮の場合も、将軍様のお父上であらせられる金日成国家主席(永久主席らしいです)が、この条件を満たしたので、気持ちの上で韓国に対して萎えることが無い訳です。

そしてこの将軍様のお父上は、とんでもない「革命」を強行し、その革命思想を韓国にまで浸透させているのですから、痩せても枯れても対抗出来るのです。


その「革命」は毛沢東でさえ踏み切れなかった(おそらく想像だにしなかった)代物で、北朝鮮通の方々ならもうお分かりでしょうが、韓国四千年(?)の歴史上、初めて「同性不婚」の原則を為政者として破った人物なのです。

(続く)

by 4kokintou | 2009-05-01 22:58
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