人気ブログランキング | 話題のタグを見る

現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

まだ

疲労困憊なのですが、このブログは個人的にも大切で、休載していると己の存在意義に対する疑義と言いますか、自己否定と言いますか、平たく言えば生きている意味が無いと言う脅迫概念に駆られそうになりますので、実は今日(2月1日)から肉親の歩行訓練の介助(補助)も始めたのですが、意地でも途切れさせない所存です。

ただでさえ「没字碑」なのに、そういう事情がございますが、中身の薄さには目を瞑ってやって下さい。


山川の「欽定」日本史教科書でも、存在が皆無なために取り上げたくとも取り上げられない歴史的事例として、宦官がありますが、特に中国史と比較して際立っているのが、塩税の存在しないことです。(茶税もこれに準じます)

塩税は国土及び人口に比して、海岸線(内地の塩湖を含む)が著しく短い中国の様な地形の地形の国家で有効な税法で、周りの海の日本で塩に独自の税金を課すこと自体、無意味です。

逆に中国では著しく塩税に傾き、国庫歳入の半分を塩税が占めていた時期も短くはなかったそうです。

その税率も半端ではなく、10円の塩が20円で売られていたら(税率100%)、もの凄い「低率」で、数千パーセントは当たり前、国土が半減し一方で戦火が(特にその初期)途切れなかった南宋時代、「万」の大台に乗った時期もあったそうです。

そもそも北宋と西夏の殴り合いも、塩湖を持つ西夏が中国側に塩の販売を希望したのに対し、北宋が専売制度維持を優先して塩の禁輸を押し通したことに、その端緒があります。(あれ、逆でしたっけ)


それにしても、これだけの税率の「ご禁制品」、潤うのは御用商人と闇商人で、両者に接点が無かった筈はなく、しかも官吏がこれに一枚噛んでいるのは、少なくとも中国では世の常です。

ですから唐王朝に止めを刺した黄巣にしても、科挙に合格出来なくて塩の闇商人の世界に身を投じたと説明されているが、不合格続きで腹を立てるまで闇の塩の世界と無縁だったかと言えば、そんな訳ありません。

ですから「科挙に合格して官僚になった黄巣」は多数居た訳で、時の政権が例外なく何故、塩税に傾いていったのか、そこに人為的、作為的なものを感じざるを得ません。

(続く)

by 4kokintou | 2010-02-01 22:31
<< 少し寄り道 ハングル ~世界一阿呆な言語~ >>