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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

青海地震

確かに被害の甚大な災害でありますが、時を措かずして首相が現地入りしたのに続き、国家元首たる国家主席が外遊を打ち切って被災地を視察しなければならない現実を踏まえると、2013年の任期切れまであと3年を残す現段階でも、「胡錦濤体制」は地盤が固まりつつあるものの磐石ではなく、ある種の危うさを孕んでいることは、素直に認めざるを得ません。

それだけ「反胡錦濤派」は根深く、広範囲に潜んでいると考えられます。


Wikiに目を通さないととんだ恥を掻きます。

先日も王安石のことを書いていて、その後暫くしてからWikiで確かめると冗官の問題を初め大方のことが既に掲載されていました。

自己研鑽を絶やしてはいけないとあらためて痛感した次第ですが、ことのついでにふと「中国共産党中央政治局常務委員」を調べてみたのですが、歴代委員の顔触れをみると、なかなか面白いです。

まず1928年の創設時点から名を連ねていた人物の一人が周恩来、毛沢東が常務委員に就任したのは1935年の遵義会議で、一度の例外を除いて常に名簿に名前があった周恩来は、この次から氏名が消えています。

それから1931年の段階で一度だけですが劉少奇も常務委員の座に就いていますから、毛沢東よりも劉少奇の方が、この段階では重用され昇進も早く、更にその先輩格に当たるのが周恩来と言う構図になります。

勿論、中国共産党の各派閥の消長も勘案する必要はありますが、見逃してはならないのは、周恩来と入れ替わる様に、あの陳雲こと廖陳雲が同委員に抜擢されている点です。

ですから陳雲は鄧小平より格上と言うことになります。

その後劉少奇が復活したりして、人事は如何なる組織でも複雑を極めるのが当たり前ですが、これをみていると毛沢東率いる「実利重視理論軽視派」と「読書階級出身インテリ層」の抗争史と言うのが、共産中国の実態ではないでしょうか。

(続く)

by 4kokintou | 2010-04-20 23:42
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