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蒋介石が「小中華主義者」であったとの仮説が正しければ、少なくとも暫時、満州や台湾、チベットや新疆と言った、列強の影響力が強く、国民党政府の勢力が及ばない(辺境)地域は、「母なる大地」に加えずに諦め、代わりに中枢(或いは本土)と言える地域は租借地や租界を含め、必ず奪還回収する、このような考え方になります。(当然、これには中国共産党支配地の回復も含まれます)
対して「大中華主義」は「最低でも清朝(=大清)の領土は回復、出来れば少しでも拡張する」、これが譲れない一線です。 ですから、小中華主義は「穏健的実利主義」、対して大中華主義は「排外好戦的理想主義」に分類出来ます。 真っ当な考えは前者で、後者は空想か幻想の類です、少なくとも当時の考え方は。 中国共産党の要人も、特にコミンテルンの指導に忠実で、理論的には都市とプロレタリアートを重視する一派(=初期の主流派)は、小中華主義です。 と言いますか、共産党で唯一、大中華主義だったのが毛沢東と言えます。 毛沢東にはあらためて触れますが、話を蒋介石に戻しますと、孫文が清朝滅亡と言う形で満州地域住民の怒りを買ったのに加え、北伐(1927年~)の際には日本と手打ちして満州地区での日本の優越を認めていますし、ソ連の対日(対満州国)参戦に際しては、短期間ながらソ連軍による満州陵辱を許しています。 この辺りが大事なのですが、疲れたので続きはあらためて。
by 4kokintou
| 2010-12-15 00:41
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