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業界再編成:
中国では政府の手で強引に生産調整が進められていますが、それは構造不況業種(=全ての国内素材産業)の再編成を視野に入れたもので、企業とすれば「吸収」する側になるか「される側」になるかで大違いです。 例えば製鉄業界では推計全国年間粗鋼生産能力の一割弱にあたる7,000万トンの削減を政府は目指していますが、その基準が共産主義国らしくノルマ達成度、ですから市場原理を無視しても増産に走る風景が、鉄鋼業に限らずあちらこちらで出現した訳ですが、流石に内需で消化し切れないので輸出攻勢を掛けることになり、既に日本にも出没しています。 業界再編成には政治的思惑も入りますが、ここまで意外と落ち込まなかったのは生き残りを賭けた「ノルマ需要」があったからで、このデフレ圧力は欧州等に止めを刺すのに充分な規模です。 一人っ子政策の実質的撤廃: 小誌は「一人っ子政策」そのものを旧宗族階級絶滅策の一環と理解していますので、この政策のなし崩し的撤廃は、旧宗族階級代表の顔も持つ胡錦濤国家主席とすれば中国社会の「正常化」への一里塚に過ぎません。 中国は離職率の高い国で、昨年(2011年)は過去最高の18%強だったそうですが、この良く言えば「金銭欲と資本主義に忠実」、有体に言えば「拝金主義」を直すには、やはり代替わりが必要で、日本の終身雇用制を真似する必要は無いですが、「個人の資本と技術の蓄積」が今の日本の繁栄の礎であったのも事実ですから、それを理解するには若い時から日本に「触れる」必要があります。 今の中国は「何故日本はあんな高品質を達成出来るのか」と言う疑問の段階に留まっていて、「兎に角、日本を色眼鏡でなく見てみよう」と言う意識に至っていません、一部消費財を除いては。 歴史がかつての中国の繁栄再来を認めるかどうか、少々際どいと思われます。 (続く)
by 4kokintou
| 2012-01-04 15:45
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