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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

承前 ~何の「承前」だったっけ~

中国では今、「理財商品」なるものが流行っているそうですが、かつての日本でも変額保険が一世を風靡し、そしてあちこちで迷惑を掛けた挙句に消え去ったことを思い起こせば、「理財商品」の訳語は「インチキ金融商品」、これ以外に無いと思われますが、当該商品に詳しい方がおられましたらご教示賜りたく。


オバマ大統領の「政治家としての生存本能」には、ある意味学ぶべきものがありますが、世界唯一の超大国の最高権力者としての「資質」や「能力」は、残念ながらみるべきものが皆無と言わざるを得ません。

それでも「自分で考えて答を出す習慣」すらない習近平国家主席よりはましかも知れませんが、仮に両者が卓越した才能の持ち主であったとしても、四面楚歌ではそれを発揮することは叶いません。

おそらく大統領の肝煎りで採択された北朝鮮への国連非難決議、米国大統領の後押しがあれば怖いもの無しと考えたのかは分かりませんが、習近平指導部はその国連決議を忠実に履行、実質的に中朝国境を閉鎖する挙に出ました。

国家主席殿が指導力(?)を発揮して実力行使に及んだのでしょうが、少しは知恵を働かせよと言いたくなります。

まず北朝鮮に格好の口実を与えてしまいました、中国(習近平)離れの。

「盟主的存在の同盟国から、それに相応しい援助や保護、そして待遇が与えられなくなった以上、現状を打破すべく独自行動を採らざるを得なくなった」、これで日朝国交交渉開始の口実を得られたと言うものです。

次に、政策の有効性を吟味する習慣を持たない人物であることを、習国家主席は自らの手で露呈させてしまいました。

経済封鎖に限らず包囲戦を仕掛ける場合、攻め方は籠城側の「抜け道」を虱潰しにするか、守備方の援軍をどこかで食い止めなければなりません。

立場を替えて言えば、籠城方は「抜け道」を確保して援助が受けられさえすれば、そうそう落城するものでなく、その内に援軍が到着すれば攻め方を「逆包囲」することが出来ます。

そして今回の北朝鮮に対する経済封鎖、北朝鮮の食糧事情がそれにより極端に悪化したとの話を余り聞かない点を踏まえると、北朝鮮は予め一定の「兵糧米」を備蓄し、更には「抜け道」を利用して物資の補給を受けながら「援軍」を待っていると思われます。

その「抜け道」とは言うまでも無く海、陸上を封鎖出来ても海上を取り締まる能力は、習国家主席にはありません。

留意すべきは、北朝鮮を後援しているのは何も胡錦濤「長老」周辺に限らないこと、「小姑四人組(兪正声、劉雲山、張徳江、張高麗)」全員が何らかの形で北朝鮮関連の利権を有していても不思議は無く、だとすれば国境封鎖及び経済制裁は徒に連中を刺激するだけで、要は国内で敵を作っただけのことになります。

そして「援軍」は言うまでも無く日本、締め上げれば北朝鮮は音を上げると多寡を括ったのが、下手をすれば命取りとなります。

習総書記率いる指導部は、「政治ごっこ」をやっている暇はありません。

(続く)

by 4kokintou | 2013-05-27 19:54
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