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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

沈みゆく船(中韓)と逃げるネズミ(日本)

ロイター電によると、今年第二四半期(4月~6月期)の対韓海外直接投資(FDI)は契約ベースで総額46億ドル300万ドル(前年同期比3.3%減)、内訳は日本からのFRIは7億5,600万ドルで前年同期実績(17億1,800万ドル)の半分以下に留まったのに対し、EU(欧州連合)からの直接投資が倍増を上回る20億4,900万ドルに達したとの由です。

見た目とは裏腹に韓国経済が冷え切っているのは、経済人なら常識以前の問題、しかも国内で悶着が起きる度に日本に対して難癖を付け、「反日」を叫びながら「日貨排斥(日本製品不買運動)」を官民を挙げて強行されれば、日本の世論も硬化し感情論が先行しますので、取引先としても投資先としても対象から外さざるを得なくなります。

それを金余りの欧州系企業(おそらく独仏そしてスイス)が買い叩いていると言う構図でしょうが、最終的にはババを引くのは欧州です。


中国も似たり寄ったりの状況にあり、本日(7月16日)付日経新聞の国際面の記事見出しが「中国工場 撤退の試練」、予備軍を含め中国から撤退したい日系企業が無数に存在していることを物語っています。

それを読むと「上手な撤退法」みたいな手続きが書いてありまして、鍵はやはり地方政府、より厳密に言えば地方政府の実権を握る共産党現地幹部にありそうです。

連中から言えば四段階の階層に分かれます。

まずは己が属する「支配層(地方政府役人、現地党要人)」、次が現地「非農民工」、次いで現地「農民工」、そして出稼ぎ「農民工」の順です。

一方、「支配者」の義務(と言うか出世の条件)は「担当地区GDP成長目標達成」と「税収増」、御法度は「失業者の発生」と「暴動等の社会不安表面化」、そして最優先事項は「私腹を肥やす」、これに尽きます。

換言すれば「私腹を肥やしつつも、表面上はGDP成長率と税収目標を達成したかのように見せかけ、硬軟両様を使い分けながら帳面上は失業者が存在しないかと如く記し、社会不安を醸成する要因は皆無と報告すること、その辻褄が合う様に帳尻合わせすることが「支配者」の唯一の職務と言っても過言ではありません。

日本企業に限らず、合弁先の外資が撤退する場合、設備その他一式は実質無償譲渡するのが「相場」だそうで、どんな設備を貰っても高い稼働率を維持しながら保守管理を怠りなく続けない限り、それこそ「猫に小判」です。

「偉大なる中華民族」には申し訳ないが、日本人は、上は政財界首脳から下はスーパーの買い物客まで、それこそ「国民が一致団結」し「大和民族(多民族国家らしいですから使っちゃいけないのでしょうけれど)が打って一丸」となって、自由意思で(ここが怖い、お分かりですか中韓「支配層」各位)両国が困ることを実践し、或いはそうする様に仲間を募っています。

今年上半期の日本の対中輸出(中国側税関ベース)は同期比13.8%減、中国からの輸入も3.8%減少していますが、輸出額の急減は中国経済の失速もさることながら、日本側の輸出意欲の衰え、具体的には中国以外に生産を移管し、中国での生産を抑制している現実の表れと思われます。

それにしても中国は何時になったら大人(=近代国家)になるのでしょうか。

(続く)

by 4kokintou | 2013-07-17 00:33
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