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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

日中馬鹿合戦 ~本当は、反「反日」論、にしたかった~

現代政治史においてこれ以上の禁忌はないナチスに触れる日本国の阿呆、もとい「あっそう」財務相も頭が痛くなるが、「核心的利益」堅持を連呼する隣国の世襲型国家元首も大人げないと言うか、知恵が足りません。

「馬鹿は伝染る」を信条とする小誌としては努めて避けたい御仁達なのですが、共産主義中国を取り上げる以上は同時代人に触れない訳には行かず、仕方がないので自国の国務大臣に「今からでも遅くはないから、最低限の漢字のお勉強と、ヒトラーの略歴に目を通して下さい」とお願いするだけです。(安倍総理本人はいざ知らず、少なくとも「元締め」、「振付師」、「脚本家」、「指南役」は激怒していると思われます、またとない好機を潰す気かと)


かなり旧聞に属する個人的体験ですが、韓流ドラマ好きの女性に「どうして韓流ドラマってどれもこれも筋書きが同じなの」と尋ねられたことがありました。

数人の宴の席で、その中に偶々、現職の韓国大統領と同じ本貫の「在日」の方がいらっしゃったこともあり、加えて件の女性が韓国史に不案内だったのでその後の説明が面倒臭かったので言葉を濁しましたが、条件が整っていれば瞬時に返答していたと思います、「今も昔も前近代の段階で留まっているから」と。

またある時、テレビ観賞していたら「習近平が描く理想の国家像」について解説者と思しき人物が講釈を垂れていまして、どうせ大したことは言うまいと多寡を括っていたら(ですので名前を失念)、「清朝時代の中国」とのご託宣、当たらずとも遠からずと思わず納得した記憶があります。

中韓両国は何故、「反日」の一点においてのみ一致団結するのか、自分達より劣っていた筈の日本に併合され占領された「歴史の汚点」を拭いたいと言う感情論もありますが、より根本的には「近世に戻って再び惰眠を貪りたい」と言う欲求が存在するからです。

1820年(つまり阿片戦争の20年前)の段階で中国のGDPは世界全体の凡そ3分の1だったと言う推計があるそうで、ならば清朝最盛期と言われる乾隆帝の時代はもっと豊かだった筈、支配階級は「科挙のお勉強以外は、何もしなくとも楽をして一生を暮せる」環境にあり、被支配者層も課される負担に耐えられるだけの生産力を保有していました。

但しそれは「近世=前近代」の話で、食うか食われるかを基本理念とする「近代」』列強にとって「豚の如く肥え太って惰眠を貪る者」は好餌以外の何物でもありませんでした。

「近世の微睡」に引きこもりたい気持ちは分かりますが、周りは進化の一途をたどりますので、「近代化(現代化?)」に着手せざるを得なくなるものの、それは不承不承の採用ですので、洋務運動が一段落すると予算を横流しすると言う愚挙を犯し、それが日清戦争の大きな敗因となりました。

文化大革命にしても然りで、これは共産主義革命の深化云々と言っている限りその神髄は理解出来ない、これは陳独秀らの流れを汲む「近代志向派」に対する、毛沢東に象徴される「懐古派」の反動運動とみるべきです。

近代に不可欠な要素、それは「中央集権」、「公の私に対する絶対的優越」、「不断の努力と競争」、「国民としての画一化」、「国民に対する権利の開放と、それに伴う義務の固定」などが挙げられます。

一言で表現すれば「国民国家の成立」なのですが、それはすなわち「列強」の誕生をも意味し、その域に達しない「前近代」を食い散らす怪物となります。

日本は明治維新によって「食われる側」から「食う側」へと変貌を遂げた、西欧列強と米露を除けば稀有の例で、その日本を如何に「解釈」するかで第三世界の近現代史は方向づけられたと言っても過言ではなく、その好例がトルコのケマル・アタチュルクで、日本を少し「正しく」理解するだけで亡国の淵から逃れることが出来ました。

大統領の意向を確認せずに、それどころかその足を引っ張る目的で国際的儀礼に反した横断幕を競技場で掲げるのは「近代的精神」が欠落しているからで、地方政府に全てを任せるやり方は「前近代」そのものです。


香港の証券監督当局(証券先物事務監察委員会、略称SFC)が、香港市場に上場している中国本土系企業の強制清算手続きを地元裁判所に申請、理由は「水増し開示」疑惑。

誰が「攻めて」誰が「追い込まれているか」、贅言を要しないと思われます。

(続く)

by 4kokintou | 2013-07-31 23:53
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