現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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承前

本題に入る前に、人民日報日文版によると、かつてシンガポールのリー・クアンユー「超長老」が習近平氏に会った際、「マンデラ(元南ア大統領)級の人物」と感じ入ったそうです。

Wikiの解説と本人の説明が正しければ、広東省客家の末裔、広東省で華僑と言えば潮州ですから、その通りであるならばタイでCPグループを率いる謝国民(タニン・チャラワノン)氏と同じ境遇にあります。

東南アジアで根を張る華僑の繋がりを調べていくと、同病相憐れむで助け合う半面、「福建福州系」と「広州潮州系」、或いは「客家」と「非客家」で何か微妙なずれを感じる時があります。

ただ「棲み分け」しているのはおそらく公然の事実で、それは地域的「縄張り」であったり進出事業分野であったりします。


話を戻して、リー「超長老」が会談したのは2010年頃、おそらく「国家副主席」の肩書で習氏は会談に臨んだのでしょうが、その時に「超長老」が抱いた印象が今頃になって公にされると言うのも不思議な話で、ですからリー「超長老」の(非公式)発言と頭から信じるのは危険、発言そのものがなかったおそれもあります。

では何故、今頃になって発言が公表されるのか、その前に「あなたはマンデラ級の人物だ」と言われて喜ぶべきや否やが問題で、小誌なら喧嘩を売られたと解釈します。

国際政治の舞台では往々にして「否定しながら肯定する」、「賛美しながら侮蔑する」ことが起こり得ます。

相手を毛嫌いしながらその距離を微妙に縮めて成立したのが、ヒトラーとスターリンの抱合と言われる独ソ不可侵条約ならば、後者の分かりやすい例は「褒め殺し」で、そして今回のリー・クアンユー「発言」(と言うか記事と言う名の「作文」)は明らかに後者に属します。

まずマンデラ氏と習国家主席の政治的履歴とは比較の仕様がないうえに共通点も見出せないので、「発言」に秘められた意図を汲み取る必要があり、マンデラ氏が危篤状態かその一歩手前の健康状態にあることを踏まえると、この記事は「政治家として死にかけ」と自国の国家主席に宣言したに等しいです。

久々にこの言い回しを使いますが「習のお坊ちゃん」、結構不安定な状況に追い込まれているのではないか、仮に一期(五年、党総書記は2017年秋、国家主席は2018年春までが任期)勤め上げたとしても、遅くとも来年の今頃には所謂「レイム・ダック(名目だけの権力者)」と化していると想像されます。


「安倍電撃訪朝」そして「日朝国交樹立交渉」の発表並びに開始時期ですが、各国にはそれぞれ事情があります。

まず靖国参拝見送りは、「裏の六か国協議」参加国(政治集団)の中(胡錦濤「長老」)、韓(朴槿恵大統領)、北朝鮮(金正恩)にとって絶対譲れない条件で、そんなことをされたら国内での立場が悪くなり、己が「反日」の先頭に立たねばならぬ羽目になります。

次に現地時間8月10日(土)から9日間(18日の日曜日、因みに8月15日は木曜日)、オバマ大統領は休暇を取っていますが、では参拝せぬまま例えば時差(今は14時間)を利用して日本時間8月19日に「訪朝発表」が出来るかと言うと、これは「出来の悪い真珠湾」です。

まずオバマ陣営側が手ぐすね引いて待ち構えている可能性もありますし、大統領が休暇を取っていると言うことは米国全体が動いていないことを意味しますし、米国の要人や大物政治家が寛いでいる時期を選んで「無警告奇襲」を敢行する理由はありません。

一方で安倍総理としては、靖国神社の秋季例大祭(10月17日~20日)には参拝したいでしょうから、それまでに訪朝を終えて北朝鮮と交渉を始める必要がありますし、中国と南北朝鮮に対する「踏み絵」でもあります、「それを口実に話を流すのか、それまでに各々の国で政敵を抑えつけることは出来ないのか」と言う。

従って休暇で自然休会状態の米国連邦議会が再開されるのは9月、G20(9月5日、6日)以前に発表するのは得策でないのは当然、そしてAPECが10月上旬に開催され、日本で臨時国会が10月半ば以降に開催される日程を踏まえると、「G20以降の9月上旬からAPEC迄の10月上旬」に時期が絞られてきます。

少なくとも「訪朝発表」が公表されるのは9月、何故なら8月とは一変して年度末(9月末)の米国は予算作成、財政赤字、そして社会福祉(通称オバマケア)でおお揉めに揉める、日本のことなんて構っていられないと言うか、政争の道具にされますので(当然オバマ虐めのため)むしろ「反オバマ」からすれば願ったり叶ったりで、今の大統領に安倍総理の「突進」を抑える力量はありません。

G20が閉幕したら要警戒水域です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-08-12 07:06
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