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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

平壌事変 ~そして東京事変~

国内外の報道機関が一斉に、北朝鮮の金正恩第一書記の義理の叔父で、後見役とも紹介されていた張成沢国防委員会副委員長(朝鮮労働党行政部長)の失脚を報じると共に、一部報道は張氏の側近二名が11月下旬に公開処刑されたとも伝えています。

やはり「先代の宿老」は粛清される運命にありました。

先代こと金正日氏(故人、総書記)は大の胡錦濤嫌い、従って先代とその宿老達は、江沢民元総書記率いる上海閥や、習近平「現」総書記に象徴される太子党に近い存在だったのに対し、母親(おそらく暗殺)が「在日」と言う卑しい「成分=身分」出身の三代目にとって、母と己の腹の中で侮蔑する「宿老」共は憎悪の対象でしかなく、母に強い愛情を持っているとすれば、日本を否定することはすなわち母親を否定すること、出来る訳がありませんし、真っ当な頭脳の持ち主なら日本を敵に回すことは国益に反すると容易に理解出来ます。

しかも今や「長老」として大活躍の胡錦濤氏が物心両面で面倒をみているとすれば、最初から勝負ありで、たとえ母の出自が卑しくとも三代目に逆らうことは「金王朝」に反旗を翻すことになり、それは自己否定に繋がりますから出来ない相談、対する三代目には「粛清」の権限が与えられています。

従って「宿老」に勝ち目はなかった訳で、早々に恭順の意を示して命乞いをすれば良かったのですが、「血筋の良い自分達が、何であんな若造に、しかも在日の血を引く者に頭を下げねばならないのか」と言う意識が働きますので、おそらく「青二才に何が出来る」と多寡を括っていたのでしょうが、隣国の「長老」(と日本)を後ろ盾とする若者に「出来ないことは無かった」のです。


これで北朝鮮側は大きく一歩前進したことになりますが、対するわが国でも「事変」は進みつつあります。

北朝鮮は独裁国家ですから、政変は「粛清」を伴いますが、日本は法治国家ですので立法と言う形を採ります。

もうお分かりでしょうが、自民党が今国会(臨時国会)での採決を期する「秘密保護法案」、何故成立を急ぐかと言いますと、これから始まる対北朝鮮「隠密(非公式)」交渉ほど、秘密裏に進めねばならない「外交機密」だからです。

おそらく北朝鮮は「宿老」に代表される国内の反日(=反胡錦濤)勢力を一掃し、窓口を一本化して交渉に臨んできますし、日本も事務方、政治家を問わず全力を挙げて対応することになります。

話し合いには当然、妨害工作が入りますが、その時に頼りになるのが「長老」、仲介役を果たすことは当然ですが、胡錦濤陣営としても北朝鮮を引き込むことの利点は計り知れないものがありますし、国内反対勢力の政治力を削ぐ効果があります。

従って「安倍電撃訪朝」発表及び外遊の時期は、通常国会で来年度予算案成立以降、消費税率引き上げで国民の不満が高まり安倍政権への支持率が低下する6月から8月、但し靖国の話が出て来るとややこしくなるので、それ以前に訪朝する必要があります。

今回の「日朝国交樹立交渉」の特徴は長引くこと、両国共に切り札を小出しにするからで、安倍総理としては2016年夏の衆参同日選挙で圧勝するには、それまでの間、話題を北朝鮮一色にしておく必要があります。

整理しますと、

2013年末(又は2014年初頭):「隠密協議」開始(期間半年前後)

安倍「電撃」訪朝(2014年6月~8月)、日朝国交樹立交渉開始

(約1年半の長期交渉)

最終決着、国交樹立、拉致問題全面解決(同日選挙の半年程度前)

衆参同日選挙で安倍自民党圧勝

この様な筋書きが出来ていると思われます。


それにしても11月上旬に訪朝し張成沢と会談したアントニオ猪木議員、「嗅覚」が良いのやら悪いのやら。

(続く)

by 4kokintou | 2013-12-03 22:17
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