現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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あいつはしくじった ~胡春華~

「週刊」と銘打った方が正しいんじゃないかとお叱りを受けるかも知れませんが、暫し御海容の程を。

まずは肩慣らしから。


これにて「日中手打ち完了」、と言っても中国側は胡錦濤「長老」陣営のことですが、マルハニチロなる会社で「農薬混入冷凍食品」事件発覚、はてどこかで聞いたような話だと思っていたら、中国側がかつての「毒入り餃子事件」容疑者を裁判にかけると発表、あれよあれよと言う間に無期懲役が確定しました。

所謂「毒入り餃子事件」については、日中間で政治的手打ちが済んでいるにもかかわらず、民主党政権時の外相だった岡田克也(こいつだけは敬称を付ける気になれない)が中国側に対し真相究明を求めたため、日中関係がこじれにこじれ、当時の胡錦濤国家主席は閣僚級以上の交流を禁止する挙に出ました。

今回のマルハニチロの件で、中国側も顔が立つというもの、日本だって好い加減じゃないかと言い返せますから、胸を張って国内の事件を処理することが出来る様になりました。

今回の一件が「未必の故意」だと思われるのは、遅くとも3月末にはマルハニチロが社名変更を明らかにすることを小誌は知っているからで、種明かししますと、吉野家でマルハニチロの取引先を自称する男性二人が、小誌の存在に気付かぬまま大声で喋ってくれたからです。

ですからマルハニチロとしても社名変更と共に事件も忘れ去られることになりますから、悪くない話と言えます。


「長老」から「まだまだ若いのう」なんて言われかねないのが、広東省党書記も務める胡春華政治局員、昨年は省内の「麻薬村」一斉摘発で株を上げましたが、今回の「売春村」捜索では、実行直前に国営中央テレビが実態を放送したため、隠密作戦は不首尾に終わった感があります。

省内の生え抜き党幹部も馬鹿じゃないのですから、「麻薬村」の次は「売春村」が標的になることは自明の理、団派の影響力が小さい党中央宣伝部門と連携して被害を最小限に抑える作戦に出ました。

党中央宣伝部長は団派本流の劉奇葆政治局員ですが、最近とみに習近平国家主席の覚えも目出度い劉雲山政治局常務委員が主任を務める党中央精神文明建設指導委員会の傘下にあり、この人物は内蒙古自治区の政治ボスであると共に、長年に亘って宣伝畑に籍を置く党要人です。

しかも今回の一件を受けて中国公安省が全国に対し売春摘発の強化を指示、中国の実状を知る方なら誰でもお分かり頂けると思いますが、要は「暫く自粛せよ」と言う意思表示です。

つまり今回、団派と胡春華広東省党書記は完全に出し抜かれた訳で、習国家主席が劉雲山氏を重用して団派からの攻勢の盾にした策は図星でしたが、同時に公安部門を担当する孟建柱党中央政法委員会書記(政治局員)と既述の劉雲山政治局常務委員は完全な反団派であることも判明しました。

「長老」陣営は既に、「公安の領袖」周永康前政治局常務委員を標的に工作を進めていますし、おそらく早晩、党中央精神文明建設指導委員会も狙い撃ちすることなると考えられます。

今回の失態で団派と「長老」陣営の戦略にはいささかの変更もなく、王岐山政治局常務委員率いる党中央紀律検査委員会の捜査の手は、周永康の側近中の側近と言われる人物(海南省副省長)にまで延びていますし、上海自由貿易試験区」では国際決済が始まっています。

国家主席ご本人の汚職疑惑を含め、「長老」陣営が攻勢を強めるのは必至、この情報源は間違いなく団派、何故なら温家宝「長老」(前総理)も槍玉に上がっていますが、この人ほど日本的感覚で清廉な人物はいない、つまり絶対に汚職容疑で捕まらない「長老」の名を併記したところに深慮遠謀を感じざるを得ません。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-02-19 23:58
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