現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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虎と蠅

習近平国家主席はその就任の際、「虎も蠅も叩く」と言った表現を用いて汚職撲滅に意欲を示しましたが、家族で邦貨換算330億円も蓄財している習一家こそ、その国家主席兼党総書記と言う立場からすれば、金額はさておき、これ以上ない最大の「虎」です。

にもかかわらず、斯くの如き大言壮語が出来るのは「不逮捕特権」を取り付けているから、相手は勿論、胡錦濤「長老」であり、具体的には王岐山政治局常務委員率いる党中央紀律検査委員会の訴追対象から外すことで手打ちが成り立っていると、国家主席殿は考えているのでしょうが、それは甘すぎます。

紀律検査委員会が周永康「長老」(前党中央政法委書記、前政治局常務委員)を拘束したことで、「虎退治」は一件落着した感がありますが、それはあくまで見かけの話、委員会による取調べは周「長老」失脚後も続いています。

つまり「虎」は一匹ではなく、しかも周永康氏ですら「小虎」かも知れず、小誌の見立てに誤りが無ければ、「中虎」は李長春「長老」(前党中央精神文明建設指導委員会主任、前政治局常務委員)、「大虎」は李鵬「長老」(元国務院総理、元政治局常務委員。但し体調を崩しているのでその点は微妙)、そして「特大虎」は言わずと知れた江沢民元国家主席です。

留意すべきは、習近平国家主席はこの「流れ」の中に入っていないんですね、幸か不幸か。

この人物、上手く行っても一期五年でお役御免になるのではないか、任期途中で「一身上の都合」にて辞任する事態すら想定しておく必要があると思われます。

この11月の中間選挙で「盟友」オバマ大統領は間違いなく「死に体」になりますし、習国家主席の「タニマチ」東南アジア系華僑も干され、国内では地方党幹部が資金面で首が回らなくなります。

華僑も地方党幹部も、不動産と金融商品(理財商品)に資金を注ぎ込んだのは良いとして、次に待っていたのが李克強国務院総理による財政緊縮政策と金融引き締め政策、これで地価は下落し金融商品は紙屑となり、要は膨大な資金が塩漬けになっています。

そして2016年の米国大統領選挙では、間違いなく「親日反中大統領」が誕生しますから、遅くともこの時点で習近平主席の立つ瀬はなくなるのです。

しかも「失脚させる値打ちすらない」のですから、裸の王様にしておいて、それでも辞めないのならと言うのが胡錦濤「長老」の考え、だから何時でも覆せる「不逮捕特権」を与えたまでで、どうせなら江沢民「長老」の方が大いに値打ちがあります。

江「長老」を失脚させることは、「元最高指導者」を撃つと言う意味で、それだけの価値があり、過去に「国家主席兼政治局常務委員」で政治的に抹殺されたのは、団派の大先輩劉少奇、胡「長老」は文革期に劉少奇元国家主席に浴びせられた罵詈雑言(Wikiによると「叛徒、内奸、工賊劉少奇」、或いは「党内に潜んでいた敵の回し者、裏切り者、労働貴族」)と同様の恥辱を与える必要があります。

ただ、江「長老」は汚職で抹殺することが出来ても、その先にある毛沢東を汚職の罪であげつらうのは無理がありますし、ここはやはり劉少奇が受けた屈辱と同程度の罪状を明示する必要があります。

とすると「スパイ容疑」、最終的にはこれで名誉剥奪に挑むのではないか、スターリンのソ連か大英帝国かは別として、「本性を隠してのし上がり、中国全土を疲弊させることに専念した」、これで「建国の父」の立場から引き摺り下ろすのが最終目標と考える次第です。


中国の汚職摘発に敏腕振るう王岐山氏、調査は容赦なし
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052970203403704580105271023815584

(続く)
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by 4kokintou | 2014-08-25 23:17
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