現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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鍔迫り合い?

諸般の事情で作業が一段落している印象を受ける、王岐山政治局員率いる党中央紀律検査委員会ですが、これはあくまで「様子見」であって、手を休めている訳ではありません。

抱えている案件を列挙しますと、広東閥解体(広州市党書記を省外から抜擢、旗振り役は「団派の若大将」胡春華政治局員兼広東省党書記)、宣伝部門奪取(テレビキャスター拘束)、電力分野(華潤電力に焦点、電力を初め産業分野は、周恩来の流れを汲む李鵬元総理の牙城)、アルミ産業(これも標的は李鵬氏)と、枚挙に暇がありません。

反対派も黙っている訳が無く、今や習近平国家主席の筆頭側近と言っても良い劉雲山政治局常務委員(党中央書記処常務書記、党中央精神文明建設指導委員会主任、党中央党校校長、前党中央宣伝部長)が、趙楽際党中央組織部部長(兼党中央書記処書記、政治局員)を伴って山西省へ直々に乗り込んでいます。

そして現地で汚職撲滅を宣言したうえで省党書記を更迭、省党書記は通常、中央委員ですから、格上でしかも人事権を握る中央組織部長の出馬が必要だった訳です。

劉政治局常務委員も趙政治局員も、子供名義でアリババ株を上場前に受け取っている人物ですから、清廉とは程遠く、狙いは山西省の大物で李鵬元総理の息子の李小鵬(省党副書記、省長)を党中央紀律検査委員会の手から守ること、そして団派の唯一のアキレス腱たる令計劃統一戦線工作部長部長、中央委員、山西省出身)とその周辺を叩くことにあります。

分かりやすく言えば、胡錦濤「長老」陣営が党中央紀律検査委員会の権限を駆使して次々と、しかも最終目標から逆算するかの様に緻密に各地の党の要人を拘束するのに対し、習近平国家主席を頂点に戴く「守旧派」は人事権を行使して逆襲に転じている構図です。

守旧派とすれば、令部長擁護に「長老」陣営が勢力を分散してくれるのを期待している訳で、現実に庇っていると思われますが、全体の不利益になるを判断すれば躊躇なく切る、これが胡「長老」の人事に対する考え方と思われます。

団派本流であろうが傍流であろうが団派とは直接関係なかろうが、清廉潔白で能力のある人材は抜擢する、裏を返せば団派だからと言ってふんぞり返っていたら大目玉を食らう訳で、高級外車を乗り回して首都の高速道路で事故死した息子を持つ親は、外車を購入した時点から監督不行き届きでは済まされないのです。

ですから令計劃氏の政治生命が仮に絶たれなくとも、今後の出世の目は有り得ません。

だから山西省を覆そうと言う習近平派の策動に対する回答が、内モンゴル自治区に対する党中央紀律検査委員会の査察、同自治区の政治ボスは他ならぬ劉雲山政治局常務委員、つまり「喧嘩、買いましょう」と言うのが「長老」陣営の回答です。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-09-26 18:21
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