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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

懲りない方々

中国の「民主化」は決まって眉唾物ですから、目下の香港の「民主化運動」も裏があると考えざるを得ないのですが、山西省における守旧派と胡錦濤「長老」陣営の権力闘争は手抜き無し、感情剥き出しでなりふり構わない大勝負です。

先手を取ったのは珍しく守旧派、今や習近平国家主席の側近中の側近、劉雲山政治局常務委員(党中央書記処常務書記、党中央精神文明建設指導委員会主任)が、趙楽際党中央組織部部長(中央書記処書記)を引き連れて現地に赴き、テコ入れを図りました。

団派の影響力を削ぐこともその一つと思われますが、最大の目的は、李鵬元総理の息子で同省省長(党副書記)の李小鵬氏を守ることにあるのは明らか、この親子が掌握する電力、水利その他の産業関連利権を崩されたらたまらないからです。

対して、引き下がるつもりなど毛頭ない「長老」陣営は、これもお得意の汚職捜査で相手を追い詰める考えで、王岐山政治局員率いる党中央紀律検査委員会が、例によって「重大な規律違反」の疑いで同省幹部を取調べ中です。

それにしても、これだけの多正面作戦が出来る王岐山氏の怜悧さには言葉も無く、全人代の委員会副主任を調査しているかと思えば、ここからは未確認情報ですが、上海で一斉取り締まりに着手したとの由です。

結局、李鵬元総理と江沢民元国家主席が最終的に断罪されるのでしょうが、前者は周恩来の養子、つまり周恩来の利権相続者であり、後者は「出来そこないの毛沢東」ですから、「長老」陣営は究極的に、この歴史的英雄の評価を覆す考えと思われます。

ただ問題はそれが可能か、以前にもこの点に就いて考察しましたが、尻すぼみに終わりました。

どこかに突破口がある筈ですが、もう少し掘り下げて検証する必要があると、今も愚考する次第です。


それにしても「姑息」と言う表現が、これ程までに当てはまる米国大統領もいないでしょう、勿論、オバマ大統領のことです。

オバマ大統領の地元はシカゴ、そのシカゴ大学の孔子学院がこの度、閉鎖されることになりました。

小誌の推測が正しければ、孔子学院は団派の出先機関、ですから今回の一件は嫌がらせに過ぎないのですが、そんなことをしてどれ程の成果があるのか、そんなことも考えられないのであれば、これはもう政治家失格です。

(続く)

by 4kokintou | 2014-10-01 00:01
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