現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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飛び火

福建省の要人にも、党中央紀律検査委員会の「毒牙」が及んだとの由、同省は習近平国家主席が、公人として実質的に、その順風満帆な人生を始めた場所で、第二の故郷と言っても良く、その縁で東南アジアに散らばる福建省(及び広東省)系華僑とは昵懇です。

これまで福建省は、「重大な規律違反」とは無縁の安全地帯と見做されていたらしく、事実、これまで福建省関係の党員は手つかずだったのですが、その「暗黙の了解」が今回、反故にされました。

小誌の「裏取引説」に従えば、習国家主席側から言えば福建省の連中は「身内」だから、追及の対象外と言いたいでしょうが、国家主席本人が大見えを切って汚職撲滅を声高に叫んでいるのですから、習主席の思惑など忖度するつもりは毛頭ない、王岐山政治局常務委員(党中央紀律検査委員会書記)とその後ろ盾の胡錦濤「長老」からすれば、「裏取引」の内容解釈権は自分側にあると考えているでしょう。

一部報道によると、その王岐山委員会書記が渡米する模様で、汚職容疑逃れで逃亡している官僚や党員の引き渡しを求めるそうですが、真意は懇意な習主席とオバマ大統領の絆を絶つことにあると思われます。

委員会の動きと連動する様に、李克強政治局員率いる国務院が、国有企業の在外資産を監査(査察)する方針を明らかにしました。

疑わしい人物と不明朗な金の流れは何処までも追い詰めていく、この粘着質こそ「現代の新法党」こと団派(及びその同調者)の本領です。

その団派ですが、自派の「経済的縄張り」とも言うべき「自由貿易試験区」を、これまでの上海だけでなく全国展開する考えで、従来の「経済特区」を根絶やしにする意図を露わにしています。

上海の試験区には日本企業も多数進出していまして、日本と胡錦濤「長老」陣営の緊密な関係が伺えますし、従来の勢力を見限りつつある日本の姿勢が透けて見えます。

そして、李克強首相は金融引き締め策を相変わらず堅持、お蔭で不動産バブルは破裂寸前です。

李首相には、経済成長率の「公約」を達成する考えは微塵もありません。

最近流行りの「新常態」とは、「贅肉を削ぎ落とした、本当の中国の姿」のことです。

(続く)
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by 4kokintou | 2015-03-21 10:46
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