現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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第一書記の咆哮(?)

拉致の実態を調査すると言う、日本との約束は反故にするは、南朝鮮人(韓国人)を追放して開城工業団地を北朝鮮軍の支配下に置くは、やりたい放題の感がありますが、必ずしも無軌道ではありません。

開城に関しては、金正恩第一書記と朴槿恵大統領との「出来レース」、この工業団地の窓口は、南が現代岐山財閥、北はおそらく先代(金正日「永遠の総書記」)の宿老、ですから閉鎖しても痛くも痒くもありません。

財閥創業者一族を親の仇とばかりに憎み、「財閥の民主化」を謳う朴大統領からすれば、現代財閥の一角が苦しむのは無上の喜び、第一書記にしても宿老から利権を取り上げることは悪い話でありません。

従って今回、開城に進駐したのは金第一書記の子飼い部隊と考えられます。

これに関して留意すべき報道は、昨年末に死亡した金養健党中央書記の後任に、金英哲氏が就任したこと、新任の金氏は軍出身者です。

つまり今回の開城「接収」は、第一書記の意を受けた金英哲書記が、先代が金養健氏に付与していた「利権」を奪取したのではないか、そう推察される訳です。

思うに、「成分(身分)」としては前任者の方が高く、後任で第一書記お気に入りの人物は、前任者に一歩及ばぬ立場にあったのではないか、であれば、先代の時代には思いもよらなかった「下剋上」の機会を与えてくれた三代目に忠誠を尽くすのは当たり前です。


日本との破約も、北朝鮮国内の権力闘争の帰趨と無縁ではありません。

権力基盤が強固になるほど、対外交渉で強気に出ることが出来ます。

換言すれば、強硬外交路線を執れない政権は、交渉の対象になりません。

今回、北朝鮮が強気なのに対し、日本はストックホルム合意は破棄されたと見做さないと、下手に出ている感がありますが、これは相手に花を持たせただけ、相手の切り札は「核兵器」と「ミサイル」と「拉致被害者」しかない、対して日本はこれ以外の全てを持っています。

面子を立てながら話し合いに持ち込む、外交のやり方の一つです。


安倍総理が訪欧のついでに、5月6日に訪露する方向で調整中(会談場所ソチ)、これに対し米国は不快感を示すだけ、対露経済制裁は早晩、形骸化します。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-13 22:35
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