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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

瀬踏み

北朝鮮が盛んに短距離ミサイルを日本海へ向けて発射していますが、どうして長距離ミサイルは南で、短距離は東と決まっているのでしょうか。

先代(金正日「永遠の総書記」)の時代、日本の領土(勿論、領海と領空等を含む)を横切る形で長距離ミサイルを飛ばした経緯があります。

1998年の話ですから、米国はクリントン、中国が江沢民の時代、両者とも隠れも無き「反日」、そして金正日氏は筋金入りの「親江沢民反胡錦濤」、ですから中国の後押しと米国の暗黙の了解の下に実行されたと推測されます。

ロシアと北接、中国とは西隣する北朝鮮にしてみれば、この方角にミサイルを打ち出すのは御法度以前の問題、付け入る隙を与えない意味からも論外です。

ですから南方と東方に限られますが、日本の領土を横断するコースは、やはり日本の反発が強過ぎて無謀、対北朝鮮感情が著しく悪化してだけでも、国益の観点から言えば割が合いません。

ですが遥か手前(今回の飛行距離200キロ)でしたら差し支えありませんし、間違って南に打ち込んだら南朝鮮(韓国)を直撃することになります。

従って短距離は東、でもソウルも射程距離内ですから、韓国の危機感を煽るには持って来い、同国の総選挙で与党が勝利するべく駄目を押す感じですが、下手(?)をすれば参議院選挙まで暴れるかも知れません。

長距離の場合は、南西諸島の一部を掠めたかも知れませんが、本土横断よりは衝撃が小さく、中国全土はおろか米国まで射程内に収めているのですから大したもの、但し本気で狙いを定めているのは中国です。


その中国ですが、どうも習近平国家主席の立場が危うくなっている印象を受けます。

新華社通信が「最後の指導者」と紹介した件はご存知の向きも多いと思われますが(そもそも「最高の指導者」と言う表現自体、あまり使われないらしい)、習主席を立場を異にする李克強首相が、全人代の活動報告演説で「習近平総書記」云々と言うべきところを「鄧小平」と言い間違えました。

更に習近平辞任を求める声が上がっていることも異例、新華社の誤記にしても、李首相の過ちにしても確信犯、盟友オバマが退任すれば習国家主席の後ろ盾は無くなるとの読みがそうさせていますし、国家主席もそれを覆す力量がありません。

一方で台湾次期総統は次の「駐日大使」に首相経験者を登用、本気で「日台同盟」を結ぶ意欲有りとみました。


己の名前を歴史に刻むことに夢中なオバマ大統領は、キューバでのんびり物見遊山を決め込んでいますが、「盟友」習近平氏とは3月末乃至4月上旬に会談予定、最近、オバマ氏が習主席につれないのは、利用価値がなくなったためであり、習近平を切ることでキューバ訪問と取引したためと考えられます。

(続く)


by 4kokintou | 2016-03-21 23:12
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