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前回は習近平国家主席が続投し、二期十年を全うすることを前提にお話ししましたが、最近の状況をみる限り、一期五年での勇退或いは任期途中での失脚も有り得るのではないか、その様な印象さえ抱かざるを得ません。 その場合、事情は根本的に異なります。 習国家主席が一期五年で退いたとすれば、政治局員から新たに6名を補充しなければなりませんが、習近平(貴州)・劉雲山(山西省、内蒙古自治区)・趙楽際(青海省)の「地域政治ボス連合」は一掃されますので、順番から言えば「団派の若大将」胡春華広東省党書記が昇格することになります。 任期を待たず引退したとしても、劉雲山と趙楽際は御用済み、改選期に「長老」に退きます。 但し、習国家主席の抜けた穴は、国家副主席の李源潮国家主席が暫定的に就任し、政治局常務委員に格上げされると共に、党総書記や軍事委員会主席も引き継ぐことになるでしょう。 次に、習近平主席夫人の彭麗媛人民解放軍陸軍少将の後ろ盾たる軍部も再編成され、出身母体の山東省を初め、山西省、遼寧省と言った地域の「軍閥」では、整風が実施されることが予想されます。 中国では軍閥の消長と党幹部の出入りは連動しますので、権力闘争の行方次第で軍部の顔触れも一変します。 あくまで私見ですが、今回の人民解放軍の再編成は、習主席の本意ではなかったのではないか、戦区を7から5に減らすと言うことは、それだけ上級職の椅子の数が無くなりますから、軍部に言わせればリストラ以外の何物でもありません。 そして憎まれ役は国家主席殿、踏んだり蹴ったりとはこのことではないでしょうか。 (続く)
by 4kokintou
| 2016-03-23 21:57
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