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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

馬鹿を撃つ阿呆

己が馬鹿(又は阿呆、たわけ)なのは昨夜、思う存分実感させて貰いました。

そんでもって結論は、「馬鹿は死ななきゃ治らないのであれば、放っておくに限る」。

と言う訳で、本誌の執筆方針に何ら変更なしです。


東アジアの二大馬鹿のもう一人、台湾(中華民国)の馬英九総統を今日は取り上げますが、馬氏が所属する国民党も、それが本来の性分なのかどうかは別として、相当「江沢民化」しています。

馬英九氏の一連の発言、例えば「中華民国承認国の数はこれ以上増えなくとも良い」旨の発言は、江沢民氏及び江沢民的中国であれば歓迎されるのは確実です。

しかし、胡錦濤国家主席の求める発言であるかどうかは、別の話です。


中国共産党と国民党は、孫文を革命の父として仰ぐ点で共通しています。

両者の争いは従って、どちらが嫡流かの争いであり、正統性を巡る戦いの側面もあります。

とすれば、軍事力で相手を殲滅すると言う選択も有り得る訳ですが、民間人を含めた同胞を多数殺戮し、「国内」の一部を焦土と化すと言う選択肢は、国際世論の反応を考慮の外においても、余り賢明とは言えません。

中国共産党からすれば、軍事力を含めた総合力で台湾を圧倒し、その圧倒的な力を背景に、正当性の点でも相手を論破する、この選択が最善です。


ここでご留意願いたいのは、正統性を巡る争いにおいては、イデオロギー的論争、有体に言えば「どちらの言い分が正しいか」が大きな比重を占めます。

ですから、相手を身動きが取れない状態にして言葉の戦いでも勝利し、そのうえで敗者に対し、傘下に入ることを勝者から願い出る、これほど完璧な勝利はないです。

そして、正統派を自負する胡錦濤氏は、間違いなく後者を望んでいます。


馬英九中華民国総統の言動は、「媚中派」としては当たり前かも知れませんが、相手が間違っています。

ここに上海(江沢民閥)を主な窓口としてきた国民党の弱みがあります。

媚びることは、江沢民氏が実権を握っている時には有効でした。

しかし、「宗族系保守本流」の胡主席にはどうでしょうか。

北京(胡政権側)から一対一の会談を申し込まれた時、馬英九は如何なる抱負を以って会談に臨むことが出来るのか、己の理想像(国家としての理想)を開示することが出来るのか、それ以前にその必要性に思いを巡らすことができるのか、大変疑問です。


器が違いすぎます。

そして今からの10年間、世界は茨の道を歩むことになりますが、そこで試されるのは国家の本当の底力と、指導者の器及び歴史と現状に対する洞察力です。

(続く)

追記
個人的な愚痴は次回に回させて頂きます。

by 4kokintou | 2008-10-04 19:31
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