現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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日経読まなきゃ(苦笑)

18日に閉幕した全体会議に関し、「政治絡みと、要人の都合の悪いことだけは情報封鎖」するお国柄ですので、日本時間10月19日9時時点で何も聞こえてきませんが、流石は日経とブルームバーグ、特に次期政治局常務委員の構成を巡って暗闘が繰り広げられていることをうかがわせる記事内容になっています。


胡錦濤国家主席の発議でその開催と日程が決まった今回の全体会議、大抵は何らかの人事異動があるのですが、今回は少なくとも音沙汰なし、決定事項は「主要人事の来年後半まで先送り」、「次期最高指導者と目される習近平国家副主席に対する徹底した無視(出番無し)」、文化云々を除けばたったこれだけです。

胡主席側とすれば、今後一年間は誰の掣肘を受けることなく

「汚職追放」
「構造不況業種再編成」
「鉄道省と地方政府投資会社が抱える隠れ不良債権の摘発」
「過熱景気の沈静化、株及び不動産バブルの摘出」
「陸軍の反対勢力の粛清」

を推進すると思われます。

既に株式と不動産バブルは弾けつつありますし、経済成長率も巡航速度に落ち着きつつあります。

問題は物価で、インフレは一般国民の敵ですので、これにも真剣に対処するでしょう。

今回の全体会議開催中に、経済成長率(の鈍化)と消費者物価指数(の伸び拡大)が発表されたのも、偶然と思うのは日本人だけでしょうが、胡錦濤国家主席の残りの任期の方針を簡略に表現すれば、「相手が音を上げるまで締め上げる」、これに尽きると思われます。


それにしても、何をしに出かけてきたんでしょうか、江沢民氏の「影武者」。

(続く)
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by 4kokintou | 2011-10-19 10:07

懇切丁寧な中国系報道機関

小誌が利用させて貰っています中国系報道機関ホームページ(「没字碑」故に当然日本語版)の一つに人民網がありますが、確かに日本語版ですから日本人向けの部分もあるでしょうが、これが結構懇切丁寧で、阪神タイガースの次期監督に梨田日ハム監督が有力だとか、民主党所属の日本人市会議員と中国人女性の「不倫」も教えてくれます。

エアバスA380の試験飛行開始の一報を読むと、これも胡錦濤政権が中国空軍を「一本釣り」するための餌の一部だと推測出来ます。

或いは国家公務員試験が「史上最も厳しい条件」との記事に接すれば、要は「コネ就職の徹底追放」だと察せられます。


ですが今まさに開催中の、「中国共産党第17期中央委員会第6回全体会議」についてはダンマリを決め込んでいます。

しかも奇妙なことに主な議題は「文化」、全体会議ほどの重要会議で取り上げるべきお題目とも思えませんが、「文化」を使って四文字熟語を中国人に作らせれば、その後に必ず「革命」を付ける筈です。

つまりこの会議で政権側、つまり「文革時に迫害された側」が「迫害し既得権益を得た側」との最終決着をつける場所として、この全体会議を定義づけているのではないか、小誌は以上の如く推測しています。


文化大革命に於いて打倒すべき対象として「右派」も槍玉に挙げられましたが、他の反革命分子と比べてこの「右派」だけは曖昧で、旧宗族階級を指しているのではないかと言うのが私見ですが、今度はその「右派」が「成り上がり既得権益享受層」を追放すべきと考えているのではないか、そう考える次第です。

「下放」にせよ「一人っ子政策」にせよ「人民服の強制着用」にせよ「造反有理」にせよ、基本的に都市住民であった旧宗族階級に対する「虐め」の要素が含まれています。

中国問題を語る時、難しいのは「真に受けては駄目、必ず裏がある」こと、そして大真面目に受け止めるのが得意な民族、それが他ならぬ日本人です。


明日10月18日になれば、「討論」の結果が公表され、出席者は皆全会一致でニコニコ顔。

中国人であることは生き辛いと思います。

(続く)
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by 4kokintou | 2011-10-17 22:30

もう一回だけミャンマー

ミャンマーで政治犯を含む数千人の受刑者が恩赦を理由に釈放されたとの由ですが、その背後に中国現政権の影を見逃す向きはまず皆無でしょう。

「和平演変」を中国が怖れるのは、民主主義の精神から最も遠い輩が自称「民主運動家」を雇って煽り、まだしも民主化に理解のある政権側に事態を沈静化させ、この様な事態に陥った責任を当時の政権側に被せたうえに国際的孤立を強いてその点を責め、実質的な政変へと半ば繋がった苦い経験を持つから当然です。

ですから釈放に際して、北京はミャンマーの軍事政権側にも在野勢力にも「互いに穏便に振舞う」ことを誓約させている筈で、ここでは中東の様な「フェイスブックの知名度を高めるための上っ面の民主化革命」は発生しません。

調べてみれば四川省と雲南省には「団派」を送り込んでいます。

ミャンマー情勢が変化したのも、四川省の前党書記を更迭して以降で、やはり胡国家主席側の反対勢力に対する締め上げ工作の一環とみるべきでしょう。


話変わって、当時の外貨準備高から2,000億ドルを拠出して設立された、中国版政府系投資ファンド(SWF)の中国投資有限責任会社(中投公司、CIC)の100%子会社の中央匯金投資有限責任公司が、株式市場で四大商業銀行を必死になって買い支えているとか。

では調べようと言うことで検索したら、CICの総経理は高西慶なる人物、年齢も五十代では本当の黒幕とも思えず、経歴から言っても(少々異色ですが)実務家と言う印象を受けます。

この時期に銀行株を買い上げて相場の底上げを図ると言うのは、理解し難い投資行動なのですが、中国国家開発銀行があの陳雲氏の息子の陳元氏の支配下にある事実を踏まえると、党中央に対する抵抗運動の一環かも知れません。

早く全体会議が始まって一応の決着をつけて貰いたいものです。

(続く)
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by 4kokintou | 2011-10-13 08:16

ミャンマー再訪

先日(10月10日)に北京で、ミャンマー大統領の特使として中国滞在中の同国外相と、習近平国家副主席が会談、例のダム建設の件が議題となった模様で、産経新聞によると建設続行を暗に迫った副主席殿に対し、日経によれば、「(ミャンマー)外相は胡錦濤国家主席宛ての大統領の親書を手渡した」そうで、ミャンマーの外務大臣が中国の国家副主席を使いっ走り扱いするのですから大したものです。

来年には「副」が取れて晴れて国家主席になる筈の人物が、節水を訴えたり親書の運び屋を務めたりと、どう考えても相応しくない仕事ばかりしています。

通常、「皇太子」には将来の利権を獲ようと人が群がるもので、ですから権力は増しても減ることはありません。

それで困ったのが康熙帝で、皇太子に指名した人物を二度に亘って廃嫡しています。

皇太子が皇帝を凌ぐことは許されませんので、徒党を組む皇太子を廃太子にせざるを得なかったのです。


胡国家主席とその周囲が「廃嫡」を目論んでいるのは間違いないと思われますし、利権を維持出来ないようでは、身内からも見放されて「禅譲」も叶わないと考えられます。

ですから間もなく開催される(10月15日~18日)全体会議(第17期中央委員会第6回全体会議=6中全会)で、次期国家主席の座を「遠慮」する羽目になるのではないか、そんな印象すら与えかねない影の薄さです。


江沢民「前」国家主席が突然姿を現したのも、相次いで崩される己の牙城を守るための一種の示威行為ですが、あの「江沢民」氏が影武者に見えてならないのは、小誌の目が節穴だからでしょうか。


それにしても胡錦濤主席側の攻勢は凄まじいものがあり、あの「新疆王」王楽泉を失脚させてその私兵(屯田兵)を吸収させることで陸軍の一部と手打ちし、海軍には空母建造と周辺国との小競り合いで溜飲を下げさせ、空軍も天宮で面子を施させる一方、敵方の牙城だった鉄道利権には厳しい詮索を入れ、「2013年には鉄道関連と地方政府の投資会社の抱える不良債権を徹底的に洗い流す」と宣言、副主席殿には絶対不可能なことの実行を公言しています。

ひょっとして今回の全体会議で「大抜擢」があるのではないでしょうか。

今の政治局常務委員は9名、習近平氏と李克強副首相以外は、胡主席と温家宝首相が「道連れ」にすると仮定すると、少なくとも今の段階で2名か3名の「補充」が必要です。

では該当者は居るのか、小誌予想では李源潮政治局員(組織部長で人事を掌握、過去に共青団中央書記処書記に就任、しかも同じ団派でも李克強副首相より年上)と、王岐山副総理(政治局員)です。


想起すべきは、胡錦濤国家主席は人事に関し、非常に冷徹な人物と言う点で、以前に団派出身者ながら役立たずの人物を左遷し、日本に滞在中の留学生まで驚嘆させました。

上述の通り老人は「道連れ」にするとして、残るは件の2名ですが、二人とも国家主席のお眼鏡に適ってないとしたら、どうなるでしょうか。

どうも「習主席、李首相で決まり」の雰囲気がありますが、役立たず同士「抱き合い心中」、政治局常務委員からは外れないにしても干される可能性は否定できません。

今回の全体会議、大いに注目かも知れません。

(続く)
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by 4kokintou | 2011-10-12 00:11

ミャンマー、天宮

ミャンマー軍事政権が巨大ダムの建設中止を決断した由です。


北朝鮮が東方防衛のための「緩衝地帯」の役目を担っているのなら、ミャンマーはかつてのビルマルート(援蒋ルート)や、諸葛孔明の南征の例を引くまでも無く、インド洋に抜け出る、或いはインド洋より西方から物資等を受け入れる窓口で、東海岸(東シナ海+南シナ海)で海上封鎖に遭った場合、ミャンマーと言う抜け道が無いと中国は完全に「窒息」してしまいます。

中国と言うのは因果な国で、国境より北側は経済的価値が無いのに屈強な異民族が波の様に押し寄せてきますし、西方は交通の便が悪く、おまけに海上交通が陸上交通を凌駕した時期、換言すれば「海の覇者」大英帝国が成立した瞬間から、その存在意義は一層薄れています。

その意味でミャンマーは絶対に手放せません。

逆に言えば、中国はミャンマーに対し圧倒的な影響力を保持する必要があり、少々理不尽なことでも懐柔するか説得するかゴリ押しするかは別にして、国家としての意思を通さねばなりません。

この種の「衛星国家」に対する処方は昔からアメとムチが相場で、北京(胡政権)に楯突いてムチばかり貰っているのが北朝鮮なら、比較的従順なのでアメを時々貰うのがミャンマーです。

冒頭に挙げた巨大ダム工事など典型的なアメですが、それを止めるのだから或る意味驚天動地の出来事です。

とは言うものの、中国を相手にする場合は「中国の誰と組むか」が問題で、今回の件を考えるうえで鍵になるのが「ダム」、ダムと中国で連想するのは、江沢民「前」国家主席」の「不朽の業績=世界史でも珍しい役立たずの大型公共事業」たる、あの三峡ダムです。

ミャンマーのダム計画で両国が合意したのは2006年、着工は昨年ですから、まだ江沢民氏の鶴の一声が効いた時代の案件で、現政権が漸く中断するだけの地力がついたこともあって、今回の凍結に至ったと推測されます。

ただ、大型公共事業案件ほど中国とミャンマーの要人にとって「美味しい」話は無く、その話を撤回するだけの条件を提示したからミャンマー側も「寝返った」訳で、2006年の段階で江沢民氏の意を受けて奔走した党幹部が、今回党中央から狙い撃ちされたことになり、無精者ゆえ2006年の調印式や昨年の着工式に足を運んだ党幹部を調べれば分ると思っていますがまだ手をつけていません。


天宮は空軍に対する大盤振る舞いでしょうね、これで空軍、海軍の支持を取り付け、核心の陸軍に楔を打ち込んで割る計画でしょう。

やっぱり「お坊ちゃん」、辞退させられるかも知れません、最高幹部の椅子を。

(続く)
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by 4kokintou | 2011-10-05 00:18