現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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浮かぶ者、沈む者

小沢一郎民主党元代表に無罪判決、子飼いの陣笠連中を100人以上、二度に亘って引率して訪中し、その都度、相手国の国家元首に引き連れてきた全員と握手させる良識のない人物に関して論評する意思は毛頭ございませんが、その良識のなさを党内遺恨試合に遺憾なく発揮されることを切望する次第です、どうせ来年の衆参同日選挙で跡形もなくなる政党ですから。


周永康政治局常務委員が「党中央と胡錦濤総書記に「忠誠の意を表明」し、恭順の意思を明らかにしたそうですが、この人物は諜報機関、公安、検察及び司法の元締めたる党中央政法委員会の書記ですから、これを機に公安を中心に粛清が始まるか、既に水面下で始まっていると読みます。

公安部門と諜報機関を掌中に収めれば、党中央(胡錦濤政権側)は局面を一層有利に進めることが出来るでしょう。

これで政治局常務委員会で習近平国家副主席の肩を持つ委員は李長春氏だけとなりましたが(賀国強委員は不明ながら、今回の事件の舞台となった、あの泣く子も黙る党中央規律検査委員会の委員長ですから、反胡錦濤派とすれば実権を失っていますし、そうでなければ少なくとも中立的立場にあります)、この人物は温家宝首相との因縁もありますから、党中央も許す気はないですし本人も分かっているでしょう。


胡錦濤総書記とその周辺が、李長春と周永康の両政治局常務委員の追及に躍起になっているのは、両氏がサイバー攻撃部隊を掌握しているからで、世紀の大型上場と言われるフェイスブックのナスダック上場にあたって、横槍を入れられる様では、中国最高権力者としての面子丸潰れですから。

それから特許や商標登録に関する昨今の中国の政策は滅茶苦茶ですが、それらを管轄する陳商務部長の差し金だと思われます。

上海出身でもあり、今や数少ない江沢民一派の牙城です。


ここからは読者各位のお知恵も借りたいのですが、少なくとも共産主義中国建国以前の段階まで、中国人の精神的屋台骨にして社会構造上の支柱の一つが「宗族制度」であったことは疑いの無い事実を思われますが、これは一面に過ぎず、姓など屁とも思わない大きな社会集団(勢力)が一方で存在するのではないか、そう思われてなりません。

先日、全てを失った薄煕来氏の兄とみられる人物が、香港に拠点を構える中国系企業の役職を辞したそうですが、その人物の名は「李学明」、最早どちらが本名か判然としませんが、生まれ持っての姓名は「薄煕永」、ご丁寧に中国の伝統「兄弟は共通の文字を分かち合う」ことまでしています。

この人物に子供が居れば李姓なのか薄姓なのか、江沢民氏の様に姓こそ変わらずとも戸籍を付け替えても中国社会では禁忌に該当しないのか、廖陳雲改め陳雲の息子陳元氏に至っては、如何なる説明が可能なのか、族譜はどうやって辻褄を合わせるのか。

実は香港映画でやたらと(ファーストネームですが)英語風の芸名の俳優が多くて、ブルース・リーの時から不思議に思い続けていました。

英国領であったとはいえ、芸名まで英国受けする代物に変更する必要はあるまい、そもそも英国で香港映画の需要はそんなに多くないしと言うのが正直な印象です。

乾隆帝の時代と今の中国の何が変わったのか、深い検証が必要だと思われます。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-04-26 23:21

カンボジア

山中鹿之助ではないので、七難八苦は謹んでご辞退致したいのですが、花粉症まで襲来するものですから、朦朧として困ったものです。


習近平国家副主席が訪中したチュニジア外相に対して、同国の「ジャスミン革命」を賞賛したらしいですが、ジャスミン革命と言えば表向きは民主化運動、民主化運動で中国人が思い出すのは天安門広場での民主化要求騒動、所謂「その2」の方の天安門事件です。

あの革命騒ぎの実態は、鄧小平失脚をも視野に入れた陳雲の政権奪取工作の一環と言うのが小誌見解ですが、その仮説が正しければ、習副主席の今回の発言は党首脳に対する「何ならもう一度、天安門を再現しようか」と言う一種の恫喝でしょうが、裏付けがないだけに、発言に凄みと説得力がありません。

陳雲元副首相は黙して工作し、おそらくはその段取りの良さから、胡耀邦総書記殺害から、鄧小平氏による民主化運動弾圧に至るまでの一連の出来事を裏で操っていたと思われます。

陳雲氏はそれをやってのける実行力があったから口を閉ざしていたのであって、実力が伴わないのに、否、実力が伴わないからこそ言葉に頼ったのでしょうが、足元を見られるのが落ちです。


対する李克強副首相はロシアを含めた3ヶ国外遊の旅に出ました。

ロシアの窓口は長らく呉邦国全人代委員長が務めていましたが、近年になって温家宝総理がその役割を奪取、そして今回、李克強副首相が温家宝氏の後釜として「顔見世」に出かけたことになります。


例の「重慶事変」以降、要人の動きが慌しくなっています。

胡錦濤国家主席が先日、インドとカンボジアを訪問しましたが、インドは兎も角、カンボジアを国家主席が直々に訪れる意味があるか言いますと、それが大有りです。


毛沢東思想の清算です。


毛沢東思想の行き着くところ、ある年齢以上の都市住民や中間層以上に共産主義を教えても体得出来ないので無駄である、ですからネパール共産党毛沢東派は農村で組織的に子供を誘拐して革命兵士に仕立て上げ、カンボジアではクメール・ルージュ(ポル・ポト派)が大虐殺劇を演じました。

近隣国(ミャンマー、タイ、ベトナム等)は温家宝総理の段階で寝返らせることが出来ましたが、カンボジアは毛沢東(思想)のお蔭で国家自滅の危殆に瀕したのですから、おいそれと中国現指導部になびくことは出来ません。

ですから元首たる国家主席が足を運んで、実質的に謝罪するしかないのです。


李長春政治局常務委員は英国など4カ国を訪問、それを追う様に日程は未定ながら温家宝首相の欧州歴訪を発表、英国は含まれていませんがドイツが入っていますし、アイスランドと言う「ツボ」を押さえています。

この両人は総理の座を巡って激しく争った仲で、前任者の朱鎔基氏が「李長春だけは駄目」と言って排斥した経緯があります。

どうも今回の「重慶事変」は結果的に(か並行してかは分かりませんが)英国叩きの部分もあり、英国に近い李長春氏がこれ以上の粛清を防ぐために泣きついたとも解釈出来ます。

因みに李氏は遼寧省大連出身、遼寧省党書記と大連市党書記の履歴を有するのが他でもない習近平氏です。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-04-19 16:25

薄熙来夫妻

「重慶事変」で当時現地の党書記だった薄熙来氏とその奥方(谷さん)が、「香港事変」では現地財界の大物が逮捕されました。

香港ではそれに先立ち、団派の推す候補が行政長官に当選、着々と地歩を固めつつあります。


話は少し飛びますが、少し前に肉親から、「胡錦濤国家主席が外遊する際、奥方(劉永清女史)が控え目を通り越して何かに怯えて隠れたい様な仕草が見受けられる、女性なら飛行機に登場する時やタラップを降りる瞬間ほど晴れがましいものは無いのにとの質問を受けた際、「江青恐怖症」と言う主旨の返答をしました。

毛沢東の後妻でありながら、妻の座を横取りしたことが祟って政治への口出しを厳禁され、つまりは晴れ舞台に立つことを断たれた女優出身の野心家で、加えて嫉妬心が強い王光美にとって、己より喝采を浴びたり優れた部分を持つ女性は全て「粛清対象」でした。

毛沢東の失脚した政敵の「処分」も江青女史は受け持ちましたが、亭主からすれば政敵の抹殺が主ですが、この嫁(本当に妻として認知されたのでしょうか)にとって、細君の方を弄るための必要条件でしかなかったと思われます。

しかも劉少奇氏と王光美夫妻と劉永清女史が同一宗族に属しているとすれば、この夫婦を襲った過酷な運命に腰が引けても致し方ありません。

しかも「江青2号」が現実にいるのですから、国家主席夫人の足がすくんでも咎め立ては出来ません。

「江青2号」、或いは「21世紀の江青」と言えば彭麗媛少将、あの習近平氏の嫁さんで、奇しくも踊り子、奇しくも才媛、そして奇しくも野心家で後妻です。


相変わらず「没字碑」の小誌ですが、共産中国建国以降(以前も含めて)、「谷さん」と言う姓の要人や著名人は存じ上げません。

薄熙来氏の奥方は北京で弁護士事務所を開いているらしいですが、それなら公安関係の出自ではないかと推測されます。(この奥さんも後妻さん、踊り子かどうかは別として才色兼備にして野心家は間違いなさそうです)

弁護士の相手は裁判官と検察、一言で表現すれば司法ですが、中国の司法は実質的に警察を含めた公安の隷下にあると言われます。

薄熙来氏の処分を決める政治局常務委員会(秘密会)で、胡錦濤国家主席の提案に唯一反対したのが、中央政法委員会(司法、公安、検察、情報等を管掌)委員長も兼任する周永康氏だったことは、偶然ではないと思われます。


そして今回の一件で嫁さんまで勾留する必要があったのか、換言すれば温家宝総理(珍しく表に出てきます)の「やり残した仕事がある」発言の具体的意味は何なのか、夫人まで標的にする必要があるのは習近平氏以外になく、「やり残した仕事」その1は「習近平夫妻失脚=彭麗媛少将の後ろ盾となっている陸軍内部の反対勢力の粛清」が挙がります。

それから「谷さん」を捕縛したことで公安(とそれに癒着する反社会的組織)は狙い撃ちされます、これがその2。

そして別の機会に温首相は「国内大手行による独占状態打破」を訴えていますが、中国人は往々にして本当の標的から少しずらして撃つことがあります。

この場合の真の狙いは勿論、国策銀行たる国家開発銀行の首領にして、廖陳雲こと陳雲氏の子息の陳元氏です。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-04-13 10:07