現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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小誌「回天主義」宣言! ~或いは「同じ時代に生きてくれてありがとう」革命~

男は泣くのである。


そして男達は「哭いて」いた。



小誌とその周辺世代の男性は人前で泣くことを恥ずかしく思う躾を受けているので、多少涙を堪える術を心得ている。


その男が全身で感情の発露を抑えようとして叶わず、文字通り身を震わせ、各々に異なる心の傷を抉り取る曲が流れると、ある時はあちらから、別の曲ではこちらから、不器用な嗚咽がそれを殺そうと言う強い意思をはねのけて漏れる、小誌もそのうねりから逃れ得ず、逃れることを欲していなかったかも知れない己がいた。


中島みゆきLIVE「歌旅劇場版」を鑑賞、その現場での出来事である。(収録時2007年12月)

席を確保するのに必ずしも苦労しなかったその映画は、男女比率は9:1見当、話は男性だけに絞るが100%、一人で来場、男女連れは皆無と確信している。

その「一人者男性」が見知らぬ同士、これから起こることを本能で察知したかの如く、微妙な距離を取り、後ろ半分の座席に集まり、臨時の寄り合い所帯にもかかわらず一つの塊をなしている。

約2時間の上演内容を再説するのは興を削ぐ、題名の「革命」は映画の中で中島みゆきさんが「贈り言葉」として聴衆に伝えたもの、「俺もその一人なのか」と言う問いを発すまいと堪えた小誌の記憶は、此処で少し飛んでいる。



おそらく欠片でも良心が残っていたのであろう、小誌も愧じ入っていた。

偉そうなことを言い募りながら、外部に対し何ら解決の糸口を見出してはいないではないか、「より多くの善と、より少ない悪を、後生へと伝える」なる発言は単なる謳い文句に過ぎないのではないか。

倒産するまで日本航空の既退職者で支給対象者は、企業年金を併せて月間45万円(年金だから確か無税)を受け取ったいたとの由、企業年金はその後(記憶が正しければ30%)減額されましたが、皆一様に当然の権利を侵害された様な面持ちをしていたことが強く印象に残っています。

対する時給1,200円のドラッグ・ストアで働く若人達、客の入りが悪いとみるや、女性であっても法被を着て通行人の多い通りまで繰り出し大声で大売出しの告知を叫ぶ、しかしおそらく手にする年金の名称は「絶望」。


「既得権益」を堅守し、「働かずに楽して一生暮らせる」ことが保障され、そのためには「後に続く者達の取り分まで横取り」しても恬として愧じない、これを上回る「後生に渡してはならぬ」悪徳はないのではないか。

それが分かりながら誰も助けられず誰も罰し得ない己に嫌気が差していた。


中島みゆきさんには「バック」は存在しない、「気心の知れた同志」は後ろに多数存在し、演奏で以って一つの作品制作の共同作業をしているが。

演奏者や伴唱者でありながら「戦友」であり「同志」である証拠に、男性陣で言えばその殆どが「髪の毛が寂しく、髭に白髪が混じり」、女性の容姿容貌の説明は差し控えるのが、細身のみゆきさんに出せない声域があるから、それぞれの部分を二人の女性が個別に受け持っている。


おそらく中島さんは歌を商品とは認識していない。

芸術が商品であることは悪徳でも何でもなく、ミケランジェロやラファイエットの作品は売買契約に基づいて「納品」されたものであり、名作であることを拒むのは才能であって買い主の要望事項ではない。

但し歌を含めた芸術を商品化したくないと考えるのも自由であるが、「己や同時代人を含めた歴史を刻むための手段」と仮定するならば、その歴史は認知されなければならず、従って公表されなければならないと言う、鋭い矛盾を抱えることになる。

更に「歴史を刻む」行為には「戦友」や「同志」がいるのは当然、しかし生きていくには安定した収入と生活が必要、加えて「中島みゆき史観」を呑み込んで貰うことが大前提条件となるから、勢い「戦友」、「同志」は固定されることになります。

ですから演奏会は歴史の一コマを切り取った公表会であり、最大にして不可欠な儀式とすれば、本人も含め最高の状態で臨む必要があり、ですから同伴者へは厳しい「戒律=自己節制」が課され、それは即ち「余計な内職厳禁」、「徹底した自己管理」、つまりその儀式に臨むために必要不可欠なことのみ許される訳で、事実、二人の女性伴唱者はその声域が異なるにせよ、中島さんの影が薄くなる程の実力の持ち主とお見受けしたし、そうでないと「同志」たり得ないのです。

そのため演奏会を形容するとすれば「一糸乱れず」以外になく、儀式であるならばそれは当たり前の話である。


しかし此処で矛盾が容赦なく襲う、儀式の立会人(聴衆)への負担は最小限にすべきだし、それでいて本人も含め儀式にのめりこむほど収入は期待出来なくなります。(楽に稼ぎたければディナー・ショー、中島さんとその仲間の方々からすれば最も縁遠い存在で、そんな暇があるのなら儀式のために日々研鑽しろと言うことになります)

そして此処に、中島みゆきさんとNHK(特殊法人日本放送協会)の「激突」の真相があると思われます。


ドラッグ・ストアの側で心から応援しているのが中島さんならば、対する特殊法人は「既得権益を堅守し、働かずに楽して一生暮らせることが保障され、そのためには後に続く者達の取り分まで横取りしても恬として愧じない」、後生に渡してはならぬ「悪徳の権化」と断言したい(が現段階で喧嘩を売るつもりはないので「疑いたい」に変更)。

ですから両者の接点はなく、特に中島さん側から言えばこの特殊法人を含め、映像媒体も文字媒体も「悪徳の権化」側ですから、お門違いも甚だしいのです。


では何故、両者は歩み寄ったのか、表現は悪いですが、中島さん側が集団を半永久的に維持するための軍資金を、あの紅白出演までの長い期間で特殊法人陣営から調達したのではないか、その時だけ「資本主義の権化」になったとすれば、その心中は察して余りあります。

ですから当該映像媒体がある時期から中島さんのことに触れなくなり、一方で郵便局の映像広告も一時期出演していたのは、資金面もさることながら「小泉郵政改革」に近い考えの持ち主と仮定すれば合点が行きます。


中島さんとその周囲が試みているのは「革命」であり、その精神は根底で「橋下維新」と繋がっています。

小誌が自らを「回天」と称したのは、ドラッグ・ストアの立場に旗幟を鮮明にする以上、より過激な表現が好ましいと思ったからで、太平洋戦争で我等が父祖が人間魚雷「回天」で身を捨てて後生に残したかったのは、「悪徳の権化が正しいと看做される社会」でなかったことを力説したかったからです。

それと中島さんのお蔭でドラッグ・ストア側の年金が「絶望」でない、そのための手掛かりが掴めたのではないか、それならば微力とは言え「革命」よりも「維新」よりも先駆ける義務があると愚考した次第です。



本欄即ち「共産党中国に関する考察」は従来通り、主に今の中国を取り上げて、「職業」と言う表現が枕詞につく「保守」や「左翼」では決してたどり着けない「真正保守理想形日中関係」を高く掲げることをその目的とします。(そして「宿題」は当然「団派」)


「現代の超克」では中国を中心としつつも、特に「近代」を駆使して世界史を鳥瞰します。


それから休刊中の「日本古代史試論」はいずれ改題し、日本史全体を貫く精神を浮き彫りにする場とすると共に、増殖を続ける「悪徳の権化」達を誅する所存です。

中島さんは歌で「革命」を、橋元市長は選挙と言う権力闘争を通じて「維新」を、そして小誌とその僚誌は紙礫で「回天」を目指すことになります。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-29 02:59

更に回り道 ~また「食言」になるのかなぁ、団派~

中国共産党政治局常務委員にして政法委員会書記(つまりその委員会最高実力者)の周永康氏が、次回党大会の代表に選ばれたのは良いが、地盤(と思われる)河北省選出ではなく、新疆ウイグル自治区の代表の一人として大会に臨むことになります。

「新彊王」王楽泉(政治局員)の実質的失脚後、新疆ウイグル自治区での山東省出身者(その頭目が「新彊王」)の勢力が著しく削がれたと思われ、一方で根城の河北省選出なら実質的代議員「団長」ですが、新彊からの選出では「見知らぬ赤の他人が周りに一杯」、云わば護送される形で身柄を運ばれて行くことになります。

それでも悶着の末に選出して貰えたのですから幸せな方で、待ち受ける一連の粛清劇は「最終目標」に到達するまで決して止まりません。

政治局に限ってそれを示しますと次の様に示しうると考えられます。(敬称略)


薄煕来→(周永康、全面降伏で死罪から罪一等減免)→李長春(情状酌量なし)→習近平→陳元


おそらく胡錦濤国家「現」主席の後を襲う李克強体制下では、政治局常務委員会と政治局委員(会)、そして中央書記処、中央軍事委員会、中央規律検査委員会、果ては(ここから「中央」は省きます)弁公庁、組織部、宣伝部、対外連絡部、政法委員会、精神文明建設指導委員会と言った辺りまでは、共青団出身か国家発展改革委員会在籍経験者、これ以外にも例えば太子党(=革命宗族)でも、公平な人事評価一辺倒の(だから団派の後輩でも駄目な奴は左遷させて全中国人の腰を抜かしてしまう)胡国家主席のお眼鏡に適った人物で固められると思われます。(因みに李克強氏は法学部卒、久々の文系最高指導者登場です)


それにしても権力闘争と言うのは何でもありで、裏社会派(=成金宗族)が、飼っている「人権屋」や「民主化運動屋」を総動員して現政権に揺さぶりをかけた時に、久々にあのエズラ・ボーゲル(名前からして純正ユダヤ人)が身元保証人みたいな立場で登場、「日本は世界一」なんて言いながら、米中共有の「幇間兼暗殺者」だったのかと納得、ユダヤ人も華人も「真夜中は別の顔」では済まない、二重面相的多重人格者だと痛感させられます。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-21 16:57

ジャンプ台 ~団派が益々遠のいていく~

生まれて初めて蕁麻疹を発症し、しかも体中が真っ赤、幸い脳味噌は痒くありませんので何とか昨日今日と生き延びています。


中国が誇る航空母艦ワリヤーグ、ウクライナから購入した中国海軍が「ジャンプ台」を継ぎ足しましたが、何でそんなことをするのか、この空母を「北朝鮮専用攻撃型空母」と解釈すれば、謎が解けない訳ではありません。

その前に幾つかの補助線を引かねばならないのですが、北朝鮮の制空権とは何かと言えば、その空軍の主力にして虎の子の機種は、記憶違いでなければミグ17、レシプロ機です。

こんな骨董品が何の役に立つのかと言えば、それはただ一つ、「艦船に対する特攻攻撃」で、先代の時代から盛んに航空演習をしているのは、特攻攻撃の腕を磨くためです。

独裁者に共通する悩みは殺されること、三代目の大将様にとって最大の悪夢は、「中国海軍所属の空母から発進した艦載機群が、頭上に雨霰と爆弾を投下すること」です。

これに対するのが北朝鮮のレシプロ特攻隊で、ここで言う制空権の境界線とは、「中国海軍艦載機が先に手が届くか、北朝鮮のレシプロ特攻隊が先手を取れるか」の分かれ目なのです。


中国も偉そうなことは言えず、仮に日本や米国が最先端技術を駆使して建造した航空母艦を無償贈呈したとしても、それを使いこなせる技術がありません。

かつてのソ連黒海艦隊に所属していた中古空母を購入したのも、最大の決め手は「それしか操舵できないから」、ですが黒海は浅くて狭いうえ、艦隊にはボスポラス海峡を渡って地中海に出る任務も想定されていますから、艦載機の数やその種類、艦船の幅や全長、その他あらゆる制約を受けます。

ですが黄海に進出して北朝鮮沖に達した際、中国側の航空母艦に求められるのは、「より多くの艦載機をより短時間に、より大量の兵器を搭載して平壌に到着すること」で、黒海艦隊はその全てにおいて最低の落第点です。

この矛盾を克服するのが例の「ジャンプ台」で、これにより少しでも「より多く、より短時間に、より大量に」と言う要求性能を満たすことが出来ます。

日本の「職業保守」の皆様、この程度のことは分かって「中国海軍脅威論」を訴えているのでしょうね。


最後に福田康夫元総理、天津の南開大学客員教授に就任及び講演、校友は周恩来氏や温家宝氏だそうな。

やがて来る衆議院選挙や参議院選挙、或いは衆参同日選挙の際、福田元総理周辺の「パイプ」を経由して、北京から保守勢力に軍資金が流れ込むと思われます。

そうであっても不思議でない程、胡国家主席や温首相にとって福田氏は「義兄弟に限りなく近い親友」だと思われます。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-20 01:57

有為転変 ~承前、或いは「何時になったら共青団にたどり着けるやら」~

本題に入る前のその前のその前のその前くらいの話から。

その前に中国に申し上げたい、「後生ですから、次回更新まで権力闘争を止めて貰えませんか、取り上げることが多過ぎて追いつきませんので大変迷惑しています」。

「団派」と「太子党=革命宗族」、そして「上海閥=裏社会勢力」に知人等がおられる方は、申し訳ないですが是非頼み込んでやって下さい。


「中国空母の試験航行の頻度に注目が集まる (4)」なる記事(出典:人民網)によると、中国海軍が頻繁に例の空母の演習を実施しているそうですが、流石にあの「ジャンプ台」を取り付けたことが大変恥ずかしいことが、海軍当事者にも理解出来たらしく、掲載されている写真は真上から撮られています。

今まで(斜め)正面や側面を散々写しておいて、追加で航空写真まで自発的に公開してくれるのですから、軍事的観点からみると少々首を傾げたくなりますが、現政権が断言している「積極的且つ正確な情報開示」を(心ならずも)実践していることだけは事実です。

正式名称は知らないので勝手に命名させて貰いますが、海軍には大雑把に言って山東半島を根拠地とする「北方艦隊」(件の空母も所属)、上海近辺を根城とする「中部艦隊」、広州や海南島付近を地元とする「南方艦隊」に分けられ、フィリピンやベトナムを挑発し続けているのが南方艦隊、上海閥から北京に寝返る際に「日本を一発殴らせて手柄を立てさせてくれ」と要求したのが中部艦隊で、尖閣諸島沖「日中殴り合い劇」の背景にはこうした事情があると推察しています。

「中部艦隊」は胡錦濤政権に帰参したのですから、爾後はその方針に従いますから殴るのは「一発だけ」、対してフィリピンやベトナムへの挑発行為が続いているのは、南方艦隊とその後ろ盾の広州閥が必ずしも中央に従っていないことを表していると思われます。

「北方艦隊」自慢の空母は黄海まで出張っているそうですが、これは明らかに北朝鮮への恫喝で、相手方の制空権ギリギリまで進出して牽制することがその使命とでしょう。


南方艦隊の「暴走」然り、昨今の中国の国内外の自称「民主化運動家」、本名「民主化屋(或いは職業民主化屋」の一斉蠢動然り、北朝鮮の中国漁船「カツアゲ」事件然り、要は反胡錦濤勢力が一致団結して党中央に刃向かっているのですが、それだけ追い詰められているとみるのが自然です。

選りによって習近平国家副主席のお膝元の一つ浙江省(温州市)で「金融改革がスタート」(北京週報)し、重要論文と銘打たれた「権力を陽光の下で運用」(同左、執筆者温家宝)が公表されたりと、胡政権側も本気で粛清に着手している感があります。

北朝鮮について少し付言しますと、三代目の大将様にとっては「お目通り」も叶えてくれない胡国家主席を中心とする北京の態度に不快感を抱いていますし、それが出来ないと鼎の軽重が問われます。

母親が在日と言うことで、ただでさえ長老や先代の忠臣から疎んぜられているのに、親分たる中国に謁見も出来ないとあっては軽んぜられるのは当然、と言っても実力行使に出るにはそれなりの後ろ盾が必要で、少なくとも三代目の子飼いを引き立て、邪魔者の長老連中等を粛清するのに必要で、尚且つ北京の報復を受けても余りある軍資金(勿論ドル)を即金且つ現金で調達出来る勢力が、相応の資金を大将様の目の前に積み上げたと考えれば合点が行きます。

三代目は日本に対して複雑な感情を抱いている筈ですから、先代と同じと多寡を括るのは非常に危険です。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-19 03:55

有為転変

先般のご意見に対する愚見は別の機会に開陳させて頂くこととして、今回はあれこれと話題を取り上げたいと思います。


一部の香港系報道機関の記事によると、重慶の後任党書記に現職の山東省党書記が横滑りするらしいです。

今の中国は香港も含め、各地で敵味方入り乱れての権力闘争が繰り広げられていまして、重慶も当然その渦中にあるのですが、その重慶に先日降り立ったのが「八大長老」陳雲(廖陳雲)の息子にして中国国家開発銀行会長の陳元氏、どうやらテコ入れを図った模様でブルームバーグ誌の表現によれば「重慶市の交通と住宅、鉱業などの分野で事業資金を供給する」との由。

反胡錦濤勢力にとって余程、重慶は敵方に渡したくないみたいで、あのかつての「新彊王」王楽泉政治局員の出身地が山東省で、新疆ウイグル自治区党書記に就任した際も、山東省の子飼いの部下を多数引き連れて赴いた筈です。

現職(姜異康党書記、因みに同省省長の名は姜大明)も「新彊王」寄りの人物だと認識していますので、必然的に反「党中央」と言うことになりますから、重慶を確保する意味では適材かも知れませんが、その山東省に団派の人材が送り込まれたとしたら痛し痒しです。

その場合、山東省では間違いなく粛清によって反中央勢力は一掃されるのを覚悟せねばならず、重慶との得失は簡単に論じられない面があります。

反対勢力が「重慶か山東省か」の二者択一を迫られているのか、それとも両方を確保できる状況なのか、はたまたいずれも相手の手中に帰する運命にあるのかは不明ですが、陳元会長が直接赴くだけの価値はありそうです。


ここで薄煕来なる人物に触れねばならぬですが、父親は「革命戦士(もっと上の格付でしたっけ)」薄一波元副総理、この人物、実は文官と言うより軍人で、貴州(だったと思います、雲南かも知れません)の軍隊を事実上私兵化し、一種の軍閥の領袖みたいな存在になっていたらしいです。

其処までは良しとしても、息子の薄煕来氏がその父親の私兵を重慶在任中に何度か「閲兵」しているそうで、「新彊王」も現地で屯田兵と称して私兵を養っていましたし、中国は無数の私兵集団が存在する「私兵社会」と形容することも出来ます。

余談ですが薄一波元副総理の名誉回復したのが党組織部長時代の胡耀邦氏、その胡耀邦氏を権力の座から引きずり降ろす工作に加担したのも薄一波氏、綺麗に恩を仇で返している訳で、現職の胡国家主席と薄煕来氏は「水と油」では済まない関係にあります。

現実に薄一族を巡る「閨閥図」をみる限り、軍部と癒着していると言わざるを得ない部分があり、この点については次回に触れたいと思います。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-17 01:29

遅くなりまして済みません

折角、貴重なご意見を頂戴したにもかかわらず、謝意も表さず失礼しました。

茲にあらためて、水準の高いご見解とご知見を、惜しげもなくご開示戴いた点を含め、深く御礼申し上げる次第です。

ご既承の方も多いと思われますが、小誌の数少ない取り柄は「少なからぬ数の良質の読者に読んで頂いていること」で、大変ありがたいことですが、裏を返せば「小誌執筆者が一番馬鹿」と言う結論にもなりかねず、大変困っております。(泣笑)

今回のお便りについても基本的には達磨、「手も足も出ません」ですが、己の存在理由として小誌が掲げる、「後生により多き善を残し、心ならずも手渡してしまう悪は少しでも」減らす」ことに、この場が少しでも貢献出来ていれば、それに優る幸いはございません。


パソコンの調子が悪いので、まずはお礼方々ご報告まで。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-16 16:00

縦横斜め

深刻且つ看過することが許されないご提議を多数頂戴し、あらためて感謝の意を申し上げますが、看過したくないと言う気持ちと、手に負えないと言う能力の現状が並立していますので、その点、ご海容の程を。

このままで行けば「団派独裁」になるのではないかとの危惧を実は抱いてまして、実の息子の情実にも厳しい胡錦濤「大長老」の目が黒い内は兎も角、いずれ団派も腐敗すると思料致しています。

その前身たる社会主義青年団を含め共産主義青年団は、宗族特に名家の出身者で(ご指摘を踏まえると)最近まで構成されていたと言うのが小誌見解で、その背景には宗族側の深刻な反省もあったのではないかと推察していますが、「深刻な反省」は当時の中国に共通していましたが、「主役交代」した次の瞬間から太子党(=革命貴族)の父祖たちは堕落しました。

「団派独裁」達成の瞬間に「団派」が胡錦濤「大長老」による粛清の対象になり得ることも否定出来ません。

ご参考までに「団派」を代表して李克強副首相の、太子党からは勿論習近平国家副主席の公式(と思われる)経歴を転載させて頂きますが、これを見る限り、国家副主席殿が仮に「団派」に在籍していたとしても、それは中央ではなく地方、それも腰掛的だったと思われます。(現職の党中央学校校長ですが)


李克強
http://news.xinhuanet.com/ziliao/2002-02/25/content_289095.htm

習近平
http://news.xinhuanet.com/ziliao/2002-02/22/content_286763.htm


お便りによると、団派への入団規則が格段に緩やかになったとの由、これは「前近代的」要素を払拭する意味で評価出来ますが、その団派構成員にしても「昼の顔」と「夜の顔」を持たざるを得ないのは全く以って「前近代的」です。

今回痛感しましたのは、「中国人って忙しい」と言うことで、団派に限らず先輩後輩、或いは年上年下の礼儀があり、宗族内部と外部では倫理規範が異なり、各方面で党派を組み、これでよく精神異常をきたさないなと感心するのみです。

でも近代化の扉の前まで至りながら、その扉の叩き方を知らない中国、「歴史の速度に追いつけないで振り落とされるか」どうかの正念場が今なのです。


話変わって、総理経験者で構成される通称「OBサミット」が先日、大連で開催、福田康夫元総理も参加していますが、中国側も温家宝総理を派遣、胡国家主席の代理で面談しています。

この辺りが中国人の律儀なところで、胡錦濤主席が面会出来ないのは大粛清の大鉈を振るっていて北京を離れられないからで、ですがどんなに忙しくても、日本人なら仁義を切って断るところですが、福田元総理に就いては絶対に現地へと招待して、例を欠かしません。

ボアオ・サミットの時は李克強副首相が「名代」、今回のOBサミットは現職総理自らが出張るのですから、元総理に対する「位置付け」が分かろうというものです。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-12 01:06

米中「戦略経済対話」

先日、北京で米中戦略経済対話が2日間に亘って開催され、相応の成果を双方にもたらした模様ですが、中国の対外関係は意外と分かり易いです。

遅れ馳せながら、今後の日中関係に対する弊意開示の前に補助線として米中「戦略経済対話」を考察しますと、戦略とは「特定の人物間で成り立つ」の意、この場合は双方の仕切り役(ヒラリー国務長官と王岐山副首相)を指します。

それから「対話」は「見解の一致をみない」つまり「関係を構築する以前の問題」と言う意味で、要は口喧嘩の関係にあることを示しています。


これを日中「戦略的互恵関係」に当てはめますと、戦略的は「特定の人物とその正統な継承者にのみ適用される」の意味で、具体的には「胡錦濤国家主席と福田康夫元総理の個人的関係」のこと、換言すれば日中関係は福田康夫と言う「首の皮一枚」で繋がっていることになります。

それから留意すべきは「互恵」と言う表現で、北宋と遼の関係を持ち出すまでもなく、面子を重視するあまり、たとえ実損が増えても上の立場に自らを置こうとするのが中国人の性癖です。

その中国が「互恵=五分の杯」で、よりによって日本と関係を結ぶと言うことは、実質的には日本が上で中国が下、でもそれだけは口に出して言えないから最大限譲歩して「互恵」で留めているのです。

では何故、「互恵」にまで踏み込まねばならなかったのか、これは教える側が日本で教わる側が中国だから、有体に言えば胡錦濤政権は正解だけと政治的には大きな危険を伴う賭け、すなわち日本との関係にその権力基盤を置いたのです。

その中国は今、記憶違いで無ければ閣僚級以上の対日交流を停止(又は最低限に抑止)していますが、それは歴代民主党政権の要人、その主犯は岡田克也(こいつだけは絶対に敬称をつけない)で「自分が正しいと思えば、世間がそれに合わせるべきだ」と言う脅威の無神経思い上がり思考の持ち主のために日中関係が対内になったからで、そのため「互恵関係」は「棚上げ」になっています。

「棚上げ」であって決して「解消」、「破棄」ではない点に着目すべきで、条件が整えば関係を復活させたい、だから折に触れて「日本との戦略的互恵関係推進を願う」と言った論文が掲載されます。


話変わって、胡錦濤国家主席が中国共産党政治局常務委員全員(主席を含めて9名)を引き連れて共産主義青年団を訪問し、「共青団は国家の支柱」と訴えたそうです。

政治局常務委員の中には、これまで反胡錦濤勢力に与していた人物、具体的には呉邦国(全人代委員長)、習近平(国家副主席)、李長春、周永康もいますし、本人を除けば「団派」は李克強副首相のみ、次回の全人代で勇退しないのは習近平氏と李克強氏のみ、勝負ありです。

ご参考までに一部報道によれば、李長春氏が周永康氏の臓器売買の関与を認めたとの由、まだまだ権力闘争は決着まで時間がかかりそうです。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-10 02:17

訪欧、訪露、浙江省、山西省、福建省

過分のお言葉に就きましては後述申し上げます。


それから本日(2012年4月30日)付の日経新聞をお持ちでしたら、絶対に捨てないで「薄煕来氏を巡る関係図」を残しておいて下さい。


この多忙な時期に温家宝総理は欧州歴訪に、李克強副首相も訪露でモスクワ入りと、胡錦濤国家主席陣営の要人が時を同じくして外遊に赴いています。

最近の中国関連記事をみる限り、「権力闘争」の四文字に接しない日は無く、それだけ熾烈な争いの最中に、云わば自陣の飛車角(或いは「金角銀角?」)を落として闘う様なものです。

勿論それなりの外交職務もありましょうが、最大の理由は文字通り「最強の二枚看板を温存すること」にあると思われます。

つまり長年の権力闘争(階級闘争と呼ぶべきか)は俺が決着を付ける、その覚悟を持って胡錦濤主席は政局に臨んでいるのではないか、ひょっとして過去にも未遂事件があったのではと思われますが、胡国家主席は暗殺される場合も想定し、最悪でも反胡錦濤勢力と相討ちに持ち込む、その際、遺訓は温家宝総理と李克強副首相に託したと推察されます、両勢力が相搏ちした後に残る実力者は、この両氏しか残りませんから。

両勢力の勢力争いは土壇場に向かいつつあり、胡錦濤派の圧倒的優勢で事態は推移していると思われますが、戦いと言うのは敵の「首級」を獲らぬ限り勝利と言えず、反胡錦濤勢力の「首級」と言えば表向きは習近平国家副主席、本命は当然江沢民前主席、すなわち胡主席は「太子党」と「上海閥」を纏めて葬ろうとしているのです。


「太子党」や「上海閥」或いは「団派(共産主義青年団出身者)と言う表現は、中国人ならその含意や真意に理解が及ぶでしょうが、日本人にはこのままでは理解の範疇外にあり、端的に言って翻訳者と報道媒体の怠慢に他なりません。

例えば胡主席や温家宝首相、李克強副首相の子供は「太子党」なのか、断じて違います。

太子党とは何か「革命宗族」と訳せば良い、意味は「共産主義革命によって支配者層に位置付けられた集団」で、過去の宗族と同じく血縁と地縁、それに閨閥が構成要因です。(或いは「新興宗族」、「成り上がり宗族」も可と思われます。

次に江沢民一派は「(上海系)裏社会派」、出自の良くない連中の集まりで拝金主義がその特徴ですが、最大の相違点は米欧を中心とする国外勢力に対して強い親和性を持つこと、要は癒着している点です。

それと此処が肝要ですが、少なくとも表向きは、ある意味では本気で「毛沢東思想」の正統な継承者だと言う(強烈な)自負を持っています。(このことは毛沢東の権力の源泉を物語っているとも言えます)

これは「魔都」上海が香港と並び、大英帝国の「中国併呑拠点」として建設された都市と言う経緯があり、その際に大英帝国が現地の手先として使ったのが「裏社会(黒社会)」だったと言うのが小誌持論、裏社会に愛国心を求めるのは無理と言うものです、食い詰め者の集団でもありますから。

「革命宗族」からすれば「裏社会派」は蔑むべき存在ですが、利権獲得に長けているのは後者、ですがその利権の「保証人」は前者と言う関係で、握手しながら憎みあっています。

対する現政権を主要構成分子たる「団派」は何か、80点を覚悟で訳せば「伝統宗族(集団)」で、もう少し踏み込んで表現すれば「宗族系近代志向集団」です。

まず中国共産主義青年団(及びその前身の社会主義青年団)そのものが、中国共産党より早く結成された政治集団で、その構成員は名家(有力宗族)の子息だったと推測されます。

いずれ誌上にて行うつもりですが、少なくとも乾隆帝時代及びそれ以前、おそらくは社会主義青年団結成以前の「伝統的」宗族階級には厳しい筆誅を加える所存で、それが無ければ「胡錦濤革命」は成就した瞬間から画餅に帰するおそれが大きいからです。

(旧胥吏集団については項を改めて考察します)


共産主義青年団が中国共産党に参画した際、ある黙約が交わされたと思われ、団派の方が「先輩」なのだから名称は変更しないこと(だから「中国共産党青年団」ではない)、革命成立の暁には、団派に所属する宗族及びその周辺は支配階級として抹殺しない、この保証を取り付けたと考えられます。

やはり当時の知識人集団と言えば、宗族出身者であることは間違いなく、その結束は今よりも堅固でしたから、中国共産党としても敵に回すのは得策で無いと判断したのでしょう。


話が大いに横道にそれましたが、遠からず中国に激震が走るのは確実で、浙江省では死刑が確定した女性実業家の審理を最高裁に相当する部署が差し戻しを決定しました。

浙江省は習近平氏の地盤で、その女性実業家は同氏とその周辺と極めて昵懇だったとの由、死刑判決は「口封じ」だったとの見方が紹介されています。

これで被告(死刑囚?)は(公開)意見陳述の機会が与えられますから、真実を公表すれば「無期執行猶予付き死刑」、あくまで習氏に殉ずるならば「即刻死刑執行」、どちらを選ぶかは素人でも分かります。

おそらく近々、浙江省は重慶の二の舞になると思われ、「習近平氏が胡錦濤国家主席の後継者になることは有り得ない」と言う、かねてからの本誌妄言(?)が瓢箪から駒で現実のものとなるかも知れません。

そして同省の目前にあるのが上海です。


それから福建省なのですが、米国のオバマ大統領は同省の「鼻薬」にとても弱いと言う記事をどこかで目にしたので調べたところ、省党書記は孫春蘭(女性、確か中央委員)と言う人物で、調べてみれば「遼寧省で出世(党副書記)、大連市党書記就任経験あり」、この「遼寧省(及び/又は大連)」系列と言えば、薄煕来氏、更に上は李長春(遼寧省大連生まれ)と繋がります。

福建省がその系統に抑えられていて、オバマ氏がその勢力と昵懇ならば頭痛の種、案の定「特使」を派遣することになりました、軽くあしらわれるでしょうが。


読者各位様からのお便りについては、この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。


まず政治と言うものは集合離散が世の習いで、例えば小沢一郎氏が新進党及び前身の新生党時代の党首であった時代に、最も積極的に党主催の集会に動員をかけたのは他ならぬ某宗教団体でした。

そして3年前の総選挙で当該宗教法人の政治部を小選挙区で惨敗させた挙句に下野を強いたのも小沢氏でした。

ですから相当の大義名分がないと両者は組めないですし、その宗教団体は婦人部が強力ですから、汚職の助平はご法度です。(「い」っ「け」ないん「だ」のなら、その婦人部は誰を最初に糾弾すべきでしょうか)

そして小沢氏は汚職が噂されています。

その小沢氏ですが、前述の通り、国家元首たる胡錦濤氏に対し、二度に亘って陣笠議員を引き連れてその全員と握手させました。

小沢氏が何故、それだけの無茶を通せるのかは存じませんが、国家元首にとっては屈辱です、あの国は選挙が無いのですから、別に選挙区で握手戦術で腕を鍛える必要は無いのです。

ですから胡氏は感情論でも「反小沢」であることは間違いありません。

日中関係はこれも項を改めて、鍵は当然日中「戦略的互恵関係」です。

(続く)
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by 4kokintou | 2012-05-01 02:06