現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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株価維持政策?

頂戴した現地報告の信憑性には、寸毫の疑いも容れる余地はないと確信する一方で、言葉にならない違和感みたいなものが燻っていまして、それを形付けることが出来ればあらためて弊意開陳致します。


上海株式市場では4ヶ月も新規上場の認可が下りず、上場待ちの企業数は800社を超えるそうです。(出典:日経)

その当局の理由がふるっていまして、これ以上の新規上場を許せば上海市場が底割れするからだそうですが、それはあくまで「表向き」の口実だと思われます。

ただ記事の内容から、上海市場に向かって内外の資金が流入していないことは明らかで、要は分子(時価総額≒流動性)が精々横這いなのに対し、分母(発行済み株式総数)が増えれば数字(株価)は自ずと小さくなると言う理屈です。

一時は6,000ポイントを超えていた上海株価指数ですが、最近は2,000ポイント台前半で推移することが多く、それでも習近平氏の総書記就任前後と比べて二割程度上昇している印象を受けるのですが、それでも個人投資家を中心に高値掴みして塩漬けにしているらしく、所謂「希薄化」には神経質になっている模様です。(付言しますと、習氏の総書記就任前後から不動産価格と消費者物価指数も上昇に転じていますので、実体経済の方は潤沢な流動性を維持しているのに対し、金融経済はその恩恵に余り与っていないことになります)

ここで問題になるのが、「誰が」新規上場を差し止めているのかで、そもそも株式市場と言うのは「新参者」をどんどん参入させることで活性化する側面がありますし、上場を認可する側とその場を提供する側と主幹事証券と上場企業当事者及び関係者にとって、これ程旨みのある話は有りませんから、所謂「上海閥」の仕業ではないと考えられます。

それから新規上場を当局が長期間に亘り差し止める様な市場には、魅力も妙味もありませんから、控え目に言っても外資はへっぴり腰だと思われ、金融経済に限っては外資が挙って見限っても不思議でない状況にあると言えます。

それなら差し止めの張本人はと言えば、総書記は自分の指令に従っていると思っているのでしょうが、やはり「長老」一味の発案だと推測されます。

総書記を含め、その身内やお友達が塩漬けにして抱え込んでいる可能性は否定出来ませんし、とすると習氏の経済政策は「株式市場にまで流動性が波及し、市場が活性化するまで(=塩漬け株を売り抜けるまで)の金融緩和」と言う線に落ち着きますが、その頃には実体経済はどうなっているか、物価高と地価上昇で手が付けられなくなっていると思われます。

従って次期国家主席の経済運営は、アクセルとブレーキを同時に踏むか、それらを交互に小刻みに踏むかのいずれかにならざるを得ず、結局は「ハト派(インフレ容認派)」が勝って経済成長と株高、それに地価上昇路線を選択すると考えられますが、それでは経済成長と株高を実現できるかと言えば、今の中国では難しいのではないかと言うのが弊意です。

やはり習国家主席誕生を見届けてから世界は動き出すと言うのが小誌の結論です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-28 19:18

福田と額賀と

まずは貴重な現地報告に深謝、見解の相違こそが進歩の糧と考えておりますので、あらためて弊意開陳することもあるかと思いますが、その折は他の読者格様も含め、宜しくお願い申し上げます。


ある報道機関は韓国の朴槿恵新大統領が額賀日韓議員連盟会長と会談したとの見出しを付け、別の報道機関は朴大統領が福田康夫元総理と話し合いの場を持ったと伝えています。

額賀氏は現職の衆議院議員にして、田中派のなれの果ての額賀派を率いる人物、過去に重要閣僚を経験していますが、政治家としての資質については長年に亘って疑問符が付いているというか、一定の評価が定着しています。

これに対し福田康夫氏は元総理とはいえ、今は議員を辞して極端な言い方をすれば一介の国民に過ぎませんし、目を通した限りでは額賀氏が議員連盟会長の立場で大統領と面談したのに対し、同席した福田氏が如何なる立場で会談に臨んだのかは不透明です。

「朴新大統領、福田元総理と会談」の見出しが正しいと思います、逆に言えば額賀氏と面談したとする報道機関は落第点。

朴大統領が会いたかったのは福田氏と思われるからです。

福田康夫氏はボアオ会議議長で、胡錦濤、温家宝両「長老」が信頼を置く数少ない日本の要人で、「胡錦濤側の中国」と話が出来る数少ない人物、安倍政権には数多くの「黒子」、「振付師」更には「元締め」が内外に存在すると思われますが、福田氏は少なくとも「黒子」の位置にあると思われます。

その福田氏との会談を希望したのであれば、朴大統領は「米国系金融資本(GS、MS連合)+三菱財閥+福田元総理+胡錦濤長老陣営」に与する人物と推測され、そしてサムスンに代表される財閥に対し距離を置いている(ひょっとして大統領の両親の死に財閥が絡んでいるのかも知れませんが、これは憶測に過ぎません)事実から、韓国系財閥が反米国系資本側、有体に言って「英国王室+オバマ大統領+黒人及びヒスパニック層+反胡錦濤勢力」の一翼を担っていると推測されます。

この両者の対決が今後の東アジア情勢、場合によっては地域経済も左右するのではないかと思われます。


温家宝氏の執念が実るか、既得権益層の執着力が優るか、鉄道省の交通省への吸収(実質的な解体)が3月の全人代で議題に上るそうですが、国務より党務が優先されるお国柄ですから、決戦(血戦になるかも知れない)の舞台は今月26日から3日間の日程で開催されている中国共産党第18期中央委員会第2回全体会議です。

今回の全体会議では省庁の統廃合も議論されるそうですが、交通省の解体は温家宝総理の悲願、総理任期中に絶対に成し遂げると決意を語っているそうですが、此処から分からないのですが、温家宝氏は党の政治局常務委員を辞していますから、党の全体会議にどうやって影響力を行使出来るのか、誠に不思議です。

表裏だけでなく、その上下左右の側面にも様々な事柄が記載されているのが中国人の名刺だと申し上げたことがありますが、それ以外の「透明文字」としか言い様のない記載事項も名刺の周辺で蠢いている、そう解釈せざるを得ないのです。

温家宝氏とその支持勢力が総力を結集したとしても、全体会議で主導権を握るのは政治局常務委員、一介の共産党員たる温家宝氏が口を挟める余地はないのですが、互角に近い勝負をしています。

結果はもうすぐ出ますので、いま少し静観したいと思います。

それにしても、現地報告を頂戴しても何か腑に落ちないのですから、我ながら度し難いです。(苦笑)

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-28 00:15

ムッソリーニ

イタリアが世界を驚かしたのは、ムッソリーニのローマ進軍以来ではないかと思ってしまいますが、毎度お騒がせな中国は、何時まで眺めても飽きません。

韓国の朴槿恵大統領の就任式には団派の劉延東国務委員(ヒラの政治局員)を派遣、その頃、習近平総書記はあの台湾の連戦氏と会談、使い道の無い爺さんを北京に呼び寄せて何をしたいのかは不明です。

それから韓国の窓口が劉延東女史ならば、日米の窓口が政治局常務委員の王岐山氏ですので、この推測通りならば中国は韓国を日米よりも格下にみていることになります。


「個人が外交の窓口」と言うのは中国に限らず、意外と一般的なのですが、中国はそれが余りに顕著で、観ている方はその「窓口争奪戦」に辟易してしまいます。

格好の例が総書記殿の初の外遊先がロシアに決まったこと、ロシアは当初、呉邦国全人代委員長(前政治局常務委員)の「縄張り」でしたが、温家宝総理(同左)が奪取して今に至っていると言うのが小誌見解、このままで行けばロシアの窓口は温家宝氏から李克強次期総理大臣に譲ることになりますが、ベトナムからミャンマーまでの窓口を団派に奪われ、おそらく窓口が無い状態の習総書記としては「新規開拓」に乗り出さざるを得ないのではないかと思われます。

これをみても総書記の非力ぶりがうかがえますが、今の中国は利権の争奪戦をやっている余裕はありません。


小誌が折に触れて紹介しています宮崎市定京大名誉教授の師に矢野仁一氏(こちらも同左)がおられ、この方の著書を読んでいると中国は全く変わっていないことが分かります。

西洋各国が中国との交易を求めて拠点を築いたのは、明末清初の辺りまで遡るそうで、英国も舟山諸島に進出したのですが結局引き揚げています。

理由はと言うと現地官僚が難癖をつけて袖の下を求めてくる、江戸時代の長崎奉行もオランダ相手に結構えげつないことをしていたそうですが、それが可愛く見えるほど中国の現地要人は貪欲で、それだけで採算が取れなくなるから引き揚げざるを得なくなりました。

一説によると1820年時点の中国のGDPは世界全体の3分の1、阿片戦争が1840年ですから中国の繁栄も峠を越えた感のある時期ですが、逆に言えば明末清初からその少し前まで中国はまさに高度成長期に真っ只中にあり、確かこの間に人口も2億から6億に増えています。

ただこれはあくまで「近世的繁栄の極致」であって「近代」とは無縁の発展で、近代国家=列強と本格的に邂逅した1840年を境に中国の先行きは暗転しますが、歴史から全く学ばないから同じことを繰り返しています。

今まで利益が出るから我慢してきた外資も、日本が先鞭を付ける形で腰が引けつつあるのをみて、採算が取れないからと中国での事業展開を縮小又は撤退するのは間違いないでしょう。

無用な費用を外資系合弁企業に強いないこと、これが喫緊の課題だと言う認識が習総書記にはないと思われます。

半端でないしっぺ返しを喰らうことになりますが。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-27 00:12

あれやこれや

お問い合わせの件ですが、その主旨が今一つ小誌には理解しかねますので、現段階では弊意開陳を差し控えさせて頂きます。


米国系格付機関による英国債格下げなんてどこ吹く風、「円安命」の何処かの島国はさておき、早く全人代が始まって習近平氏が国家主席に就任し、名実共に中国の最高指導者にならないと始まらないと言うのが小誌の偽らざる感想です。

まだ国家主席は胡錦濤「長老」ですから、その業績に泥を塗る様な騒ぎを、内外の胡錦濤支持勢力は取れない、具体的には闇ドルの摘発と上海株式市場の暴落の引き金を引くことは叶いません。

ここが日中の感覚の違いですが、汚職摘発は今の中国にとってはむしろ「功績」で、ですから泣く子も黙る王岐山政治局常務委員が、党中央紀律検査委員会党書記と言う立場を存分に活用して綱紀粛正に乗り出しても、それを誰も「胡錦濤時代の汚点」と受け取らない様に見受けられます。

ここで読者各位にご相談なのですが、王岐山氏は通常「太子党」に分類されますが、その理由は決まって「姚依林の娘婿」、と言っても姚依林氏が亡くなって久しく、生前も抜きん出ていたとは思えないその影響力が今も残っているとはも思えず、仮にその恩恵を蒙るとすれば姚氏の子供(特に息子)であって、異姓の娘婿では無いと思われます。

1948年生まれの王氏が入党したのは1983年(例によってwiki丸パクリ)、「太子党」の子息ならば概ね20歳台前半で入党出来ますし、義父の姚氏は1973年に権力中枢に復活していますから、それから10年も放置していることになり、こんな太子党は有り得ないです。

この人物は団派でもなければ太子党でもない、ましてや拝金主義者の上海閥でもない、勤務地を転々としていますがそこで地盤を築いた様子も無く、世の中の表裏を見分けると言う点では「長老」も一目置かざるを得ない存在なのではないかと思われます。

ですから仮に王政治局常務委員が小誌の推測通り、胡錦濤陣営の一員で胡錦濤思想の信奉者だとしても、それは団派的絆によるものでも、温家宝氏の様に「胡耀邦元総書記(故人)の下で同じ釜の飯を食った仲」でもなく、己の実体験と思索からそこにたどり着いた訳で、距離はあるものの信念は誰よりも強いと言えます。

「長老」が李克強氏以外に王氏だけを政治局常務委員に昇格させ、他の常務委員の椅子は反対勢力に譲ったのも、「定員減(九名から七名へ減員」、「李克強氏の総理兼任、王氏の党中央紀律検査委員会党書記兼任」、「党中央精神文明建設指導委員会と党中央政法委員会(党中央治安綜合治理委員会を含む)の政治局常務委員管掌からヒラの政治局員管掌への格下げ」を確保したかったからではないか、とすれば王氏の今後の標的は当然、降格の憂き目に遭った党中央精神文明建設指導委員会と党中央政法委員会と言うことになり、その先には李長春氏と周永康氏(いずれも先日まで政治局中央委員)、更には上海閥と遼寧・大連閥が視野に入ってきますが、とすると習総書記殿もいずれ射程距離の範囲内になってきます。

そうでなくとも国家主席就任の日から課題山積で、例えば尖閣諸島に不法侵入する中国海空軍所属の艦船や航空機の件は、これらの部隊が次期国家主席の「縄張り」ではなく口を挟めないとしても、国家主席として党総書記として責任を負わねばなりませんが、余りの非力にそれは文字通り負いかねます。

習総書記の最大の弱点は一貫性が無いこと、江沢民氏はそれなりに一貫性がありましたが、江沢民的生き方を軽蔑しながら、太子党と言う「江沢民氏の恩恵を受け続けた階級」出身ですから、「江沢民」と「非江沢民」の間を行きつ戻りつし、結局は何も決断出来なくなります。

この政権、意外と短命です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-25 19:26

驚愕

何処の国でも「表の顔」と「裏の顔」があって、中国なんかは十一面阿修羅像みたいになってしまって、しかもそれぞれの顔が勝手に表情を作って喋ったり怒鳴ったり笑ったりするから、見れば観るほど分からなくなります。

それでも「表の顔」は絶対に代えられなくて、英国なら王室、日本なら天皇、中国は共産主義と毛沢東ですが、胡錦濤「長老」はその両方(マルクス・レーニン主義、毛沢東主義)を、総書記の座を後継者に譲る直前に党規約から削除しましたから、今の中国は表看板が無くて中身が剥き出しの状態です。


ムーディーズが週末、英国債格下げと言う奇襲攻撃を敢行しました。

米英と言う、満面の笑みを浮かべて握手をしつつ相手を讃えながら、机の下では派手な蹴り合いを演じている両国の関係ほど奇妙なものもありませんが、今回は奇襲とは言え正面切っての攻撃、本能寺と言うか「黒幕」と言うべきか、安倍総理に「振付師」や更には「元締め」がいる様に、オバマ大統領にもパトロンと言うか「タニマチ」が居たんだと言うのが正直な感想です。

ロスチャイルドの陰謀とか、ロックフェラーの陰謀とか、とかく陰謀論は耳障りが良いですが、生き延びてより良い境遇を得ようとするのは本能に近いですから、その為に知恵を絞って相手を出し抜いたりするのは当たり前の行為で、それを言うなら株を買って一山当てようと言う個人投資家だって「陰謀」を企てている訳です、多くの場合稚拙ですが。

ですから大西洋の両岸でどの勢力とどの勢力が決裂し、どの様な経緯をたどって問答無用の決闘に至ったのか、当事者でなければ分かりませんが、それにしても英国はしぶといです。

これは現地報告を頂ければ有り難いのですが、米国民の中にも旧宗主国たる英国を、例えば宗教上の理由から慕っている輩が結構多いのではないか、いつも思うのですが大リーグのカンザスシティ・ロイヤルズ、「王党派」なんて球団名が罷り通るのですから訳の分からない国です。

英国だって一枚岩には程遠く、だから「連合王国」ですし階級制度が存在します。

今回の米英決戦は世界を巻き込みますから当然その影響は中国にも届きますが、日本を「奪回」した米国(金融資本)が有利と読んでいます、それから中国には「長老」もいますし。

地政学的に言えば「東京を制する者は環太平洋の西半分を制す」と言ったところでしょうか、オバマ大統領を支援することで米国の「本当の権力」に喧嘩を売った、東南アジアの華僑の運命が心配されます。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-24 19:28

華僑 ~或いは「化外の地」考~

やはり団派の期待の星も、広東省では手こずっている模様で、例の「南方週末」の編集長に自主規制支持派が返り咲いたらしく、党中央宣伝部長と現地党書記を掌握していても思い通りにならぬのですから、中国人の粘り腰には驚かされるばかりです。


日経の記事に華僑系財閥(記事の表記は「華人財閥」)のことが載っていましたが、国別の(主だった)華僑系財閥が一覧で掲載されていましたので、この際「中国名」と出身を調べてみました。

まずはインドネシアから。

<インドネシア>
サリム・グループ(三林集団):創業者は林紹良、福建省福州系華僑
シマルナス:蔡雲輝、福建省客家系華僑
リッポー:李文正、福建省系華僑

<フィリピン>
SM(シューマート)グループ:施至成、原籍が福建省
ゴコンウェイ:呉奕輝、福建省系華僑

<タイ>
CP(チャルーンポーカパン):謝国民、広東省潮州系(汕頭)華僑

奇しくも経済絶好調の三国で、米国と中国から「闇ドル」が流れているのではないかと言う気がします。

CPはHSBC(香港上海銀行)から平安保険株を買い取る予定だったのが、融資元の中国国家開発銀行(あの陳雲の息子の陳元が仕切る金融機関)からの融資が得られるか不安があるとの理由で当局から待ったがかかっています。


中国人にとって華僑とは如何なる存在なのか、鍵は「化外の地」にあると思われます。

国内で余所者を表現する言葉が客家なら、海外=化外の地に赴いた同胞(同朋意識があるとして)は華僑、ですから華人にしてみれば何をしても良い訳で、「華化政策」の先兵でもあります。

台湾なんて丸ごと化外の地ですし、ですから蒋介石は台湾を「占領」したのですが、台湾国民党政府は華僑政権とも言えます。

ただ、台湾は日本の統治下にあって「近代」に触れ咀嚼していますので、「前近代」蒋介石政権から化外の地扱いされた挙句に虐げられたのですから、「近代から近世への強制後退」を余儀なくされたことになります。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-22 19:48

へろへろで復刊

お便りによると小誌は中国当局から睨まれているとの由(苦笑)、ぼろくそに書いていますから当然と言えば当然でしょうか。

中国どころか海外に行ったこともなく、漢文は少しかじったけれど現代中国語については没字碑の小誌にまで監視の網を張っているとは、感心するどころか「暇だなあ」に尽きます。


仮に小誌が後生と後世に資するところがあるとすれば、それは小誌を更新し続けて所見を江湖に問うことしかないと思うのですが、現実の話として肉親は放っておけませんので、その辺りの兼ね合いを考慮しながら遣り繰りしていくしかなく、個人的にも残念です。

何度か経験していますが、疲労困憊になりますと脳味噌が情報を持ちこたえることが出来なくなり、その結果、「情報の浦島太郎」状態になります。

これって非常に怖ろしいです。


そんな朦朧とした頭で考えていたのですが、中国人にとって国家とは道具に過ぎないのではないか、そう言った近代国家意識の低さ(と言うか「無さ」)を米英に衝かれ、今に至るも両国の良い様に操られ、且つ角逐の場と化しているのではないか、そんな印象を持ち続けていました。

例えば最近話題の中国発サイバー攻撃の一件も、サイバー部隊を掌握していたのは政治局常務委員を昨年辞した李長春氏と周永康氏、ですから今回のサイバー攻撃騒動も両氏追い落とし工作の一環とも考えられるのですが、では両氏が国家戦略に基づいて部隊を指導していたのかと言えば、それだけは有り得ません。

分かり易く言えば、中国には「近代国家としての」国家戦略は存在しませんし、それは不可能なのです。

仮に今回の一件でも、当時の胡錦濤総書記以下、政治局常務委員会の総意として両氏が当該部隊を指揮し、その過程で勇み足や勘違いがあったとしたら、それは致し方ない側面もありますが、現実にはそうではなく、この部隊は両氏の「縄張り」であり「道具」であり、他の政治局員が口出し出来ない代物どころか、政敵の足を引っ張るための手段に堕しています。

畢竟、政局常務委員更には政治局員で構成されるそれぞれの委員会とは、「縄張り」や「道具」の寄せ集めに過ぎず、縄張りの集合体は決して国家とは呼びません。

そして「近代」国家意識が無いために海外の勢力と結ぶのも躊躇せず、それでいて建前と面子を重んじますから外務省は「一枚岩の中国」を強調することになります。


どうも小誌は英国の実力を見誤っていたのではないか、表向きスエズ運河以東の権益を放棄したかにみえますが、戦後だけでも何度も米国に叩かれながらも、それでもスエズ以東も含め、世界中で米国と渡り合っている印象を受けます。

ロンドンに本店を置く「香港上海銀行」を例に挙げるまでもなく、或いは米国の司法省(長官は勿論黒人、と言うことは黒人犯罪に対し極めて甘くなります)が米国系二大格付機関を相手取って訴訟を起していながら、英国系のフィッチだけはお咎めなしと言う事実を鑑みると、何かオバマ政権と英国との間の「地下水脈」を感じざるを得ません。

勿論、英国だって一枚岩ではないでしょうし、米国は大統領と金融資本が仁義なき戦いに突入しています。

ですが両国は一丸になることが出来る、少なくとも一丸になれない中国を手玉に取ることはできます。

でも米国が有利でしょうね、「超大国の雛」たる日本を傘下に収め、適宜上手に利用していますから、飼い馴らすのは難しいですが。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-21 18:21

もうすぐ復帰

肉親の看病と介護で手付かずになっていましたが、もうすぐ復刊出来そうですので、ご高配の程を。

それにしても習さん、非力で人望がないとくると取り得がありませんね。

全人代終了後、つまり習国家主席就任早々に、上海株式市場暴落が小誌の読みです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-02-17 08:23

成都に飛び火

四川省成都で刊行されている月刊誌「看歴史」2月号が、当局(多分同省党宣伝部)から発行差し止め処分を受けたそうで、広東省の「南方週末」の場合と同様の検閲が、新たに判明しました。

この件に関し押えておかねばならない点は、劉奇葆党中央宣伝部長(団派本流)の前職が四川省党書記であると言うこと、それから現職の王東明四川省党書記は団派に所属していませんが、薄煕来元政治局員に含むところがある人物で、間違っても薄氏とその周辺に利するようなことはしないと思われることです。

更には日経によると、今回の出来事を詳しく取り上げたのは上海紙「東方日報」で、同紙の立ち上げには「南方週末」の発行元(南方報業伝媒集団)も関与していたそうで、上海の党宣伝部も団派乃至は胡錦濤陣営が掌握しているものと推測され、とすると団派傍流ながら韓正上海市党書記も反対派の切り崩しに貢献しているのかも知れません。

とすると阿吽の呼吸と言いますか、党書記の暗黙の了解を得て月刊誌が過激な記事を掲載する、これに対しおそらく保守派の牙城たる四川省の党宣伝部が待ったを掛ける、それを上海で大っぴらに公表すると言う手の込んだ策略を駆使している訳で、まずは宣伝部門から制覇しようと言う意図がうかがえます。


団派と言うべきか、旧宗族階級と言うべきか、その取り柄は政策の企画立案及び遂行能力があること、対して弱点は軍部や公安、それに報道機関(宣伝部門)を掌握していないことで、要は「青二才の秀才」、こう言った輩は引け目を感じる人間集団から袋叩きに遭うのが落ちで、現実に反右派闘争から文化大革命を経て今に至る中国の歴史は「青二才の秀才イジメ」に尽きると言っても過言ではありません。

軍部は件の「長老」が掌握していると言われていますし、公安部門は党中央政法委員会を「格下げ」することで弱体化を進めている途上にあります。

残るは宣伝部門と言うことで、この全てを制覇出来れば、中央の反「長老」勢力が如何なる高位高官にあっても、無為無策で非力ですから国家運営は不可能です。

その包囲網の完成を待って、「逆天安門型運動」が始まると言うのが本誌持論です。

(続く、本日は疲労が蓄積していますのでご高配の程を)
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by 4kokintou | 2013-02-01 16:39