現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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国家主席(総書記)としての「器」

今日(5月31日)から外遊に出かけた習近平国家主席ですが、ふと思って調べてみると人民網日本語版の見出し記事は、「習近平主席が夫人を伴い米州訪問へ出発」とあり、何も夫人同伴であることを見出しで伝えなくとも良いだろうと思うのですが、彭麗媛陸軍少将のご機嫌を損ねることは罷りならないようです。

習総書記は昨年も副国家主席時代に訪米していますので、これで2年連続の米国訪問になるそうですが、そんなにオバマ大統領と会わねばならないのか、それだけ昵懇なことだけは理解出来ます。

そんな暇があったら国内の余剰生産能力を何とかしろよと言いたくなりますが、表向きは計画経済なだけに承認された案件が取り消しになることは皆無に近く(その意味で鉄道省の解体と関連公共事業の削減は画期的)、一旦稼動を始めたら最後、ノルマ達成のために稼働率を最大限に上げますし、そもそも計画の段階で生産能力を100としていても、出来上がれば150になっていることも稀ではありません。

査定基準が「担当地区のGDP成長率」と「税収」である以上、国営企業の生産能力を膨らませて見かけ上のGDPを膨らませ、併せて税収も増やすしかなく、其処には資本主義の需給の法則は見当たりません。

中国がナイロンを大増産しているのも、その分野が有望だからでなく、認可を受けた工場が次々と新増設に走ったからで、幸か不幸か円安(=人民元高)の日本は被害が軽微なのですが、韓国や中東勢は輸出攻勢の直撃を食らっているそうです。

もっと深刻なのが造船で日経もあっさりと「赤字受注」と言う表現を使っているくらいで、しかも中韓だけでとんでもない余剰生産能力を抱えているのに、其処に円安を携えながら日本が参戦したものですから泥仕合の様相を呈しているそうです。

特に辛いのが韓国で、1年前から20~30%値引きしているそうですが、これはドル建ての話で、この間にウォンが対ドルで10%近く値上がりしているので、実際は最大で四割程度の手取りの減少を余儀なくされていることになります。(これに関連して、韓国系財閥の一つSTXグループの財務状況には目を光らせる必要があると思われます)

問題は中国で、問題企業に資金補給したり、賃金の支払いを肩代わりしたりと、対策に大わらわの地方政府ですが、前任者の胡錦濤指導部の時代に出された「来年(2013年)の方針」は、地方政府の汚職追及と基金査察、その方針に従って「鬼の王岐山」は摘発に奔走していると思われます。

遠からず地方政府が負担に耐え切れず音を上げる、では中央が地方を救済するかと言えば、全ての地方政府の尻拭いをする羽目になりますが、助けてもらうには実態を全部開示しなければならず、それは当該地方政府の役人及び党要人にとって文字通り「死」を意味しますから、闇に葬る形で不良債権や欠損を処理しなければなりません。

「政治の季節」に突入した中国、遠からず「決着」の日がやってきそうです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-31 22:30

二つの「汚」

片方が存在すれば必ずもう一方も寄り添っている訳ではないですが、中国では「汚職」と「(環境)汚染」は往々にして並存しています。

雲南省昆明の石油化学工場なんぞはその良い例で、製造工程で毒性の高いパラキシレンが生成されると言うことで反対デモが発生、毒性物質も含め工場側も当局のお墨付きを得ていますし、反対運動を起こす方も後ろ盾がいる筈ですから、「官製」工場と「官製」デモのぶつかり合いです。

例の広東省の「民主の村」を巡る騒動も、故郷に錦を飾りたい潮州系華僑資本と結託した地方政府と、借地権を取り上げられた農民にも「黒幕」がいるのは当たり前で、そうでなければ内外の報道機関も取り上げてくれませんし、無事でいられる訳もありません。

その広東省で潮州系華僑資本の雄たるタイのCPグループが共青団期待の星、胡春華省党書記(政治局員)の誘致に応じ、本籍(?)とは懸け離れた同省西部に資本投資、神経戦を続けている模様です。

胡党書記としては懐を痛めずに開発の遅れた同省西部で雇用を創出することが出来ますし、労せずして西部を切り崩して支持基盤にすることが可能となる一方、CPグループと現地の生え抜き連中は当面、党書記の毒牙から免れることになります。

それにしても一筋縄では行かないのが広東省、広州はそもそも汪兆銘に連なる人物の地盤で、毛沢東にも蒋介石にも服した覚えはなく、強いて言えば「英国系」、そうでなければ「日本系」です。

ましてや団派に指図される云われはないと言うのが広州の言い分でしょうが、それでは何時まで経っても「近代」にはたどり着きません。

「近代」の構成要件の一つは「中央集権」ですが、近代以前(=近世)の様な「表面上中央集権」では、近代化の足枷になりこそすれ、資する点はありません。

広東省攻防戦、意外と中国にとって天下分け目の闘いになるやも知れません。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-30 19:32

不思議の国、中国

小誌の記憶に間違いが無ければ中国は共産主義国の筈ですが、にもかかわらず商品先物取引所が全国に三箇所(大連、鄭州、上海)も存在し、見事に棲み分けているのですから苦笑を禁じ得ません。

それぞれの上場品目を列挙しますと、


大連:
トウモロコシ、大豆1号(非遺伝子組み換え品種)、大豆2号(搾油用)、大豆豆、大豆ミール、パーム油、ポリエチレン、ポル塩化ビニール、コークス、原料炭(3月22日上場)

鄭州:
硬質小麦、普通小麦、綿花、白糖、早生長粒米、高純度テテレフタル酸(PTA)、メチルアルコール、ガラス、菜種油、菜種油ミール

上海:
銅、アルミ、亜鉛、鉛、金、螺紋鋼(ねじ山鋼)、銅線、燃料油、天然ゴム、銀


そもそも共産主義国に商品先物市場が必要なのか、或いは先物市場が三箇所も必要なのか、ここから始めると頭が痛くなるので止めておきますが、一つだけ言えることは、分立させることで上海の立場が相対的に低下している事実は否めません。

それから先物市場に馴染まない品物も散見され、先物先進国の米国にも先物発展途上国日本でも見当たらない品々が少なからずあることは、中国の特殊性を加味しても違和感があり、要は取り扱い品目を増やして見劣りがしないようにと言う見栄の張り合いではないかと推測されます。

因みに3月22日上場の原料炭は、初日こそご祝儀買いが入りましたが、一ヶ月で12%以上の下落を記録し、鉄鋼業を初めとする中国の基幹産業が深刻な状況に陥っていることをうかがわせる結果となっています。


産経新聞などが鬼の首を取ったかのように、習近平国家主席の汚職撲滅指令が掛け声倒れで、摘発どころか限りなく怪しい人物の昇進や復職を伝えていますが、この国はヤマタノオロチみたいなもので、政治局常務委員と言う七つの頭があり、しかもそれが個別に動きますし、加えて引退した筈の長老連中が手足や胴体を動かしますので、「中国は一つ」と考えるととんでもない結論を導き出しています。

習国家主席の汚職撲滅発言にしたって、「子飼いの連中を除く」と言う但し書き付きですし、習主席を洟垂れ小僧扱いしている「小姑四人組(兪正声、劉雲山、張徳江、張高麗)」からすれば、やれるものならやってみろ、縄張りに手を出したらどうなるか思い知らせてやると思っているでしょうし、「鬼の王岐山」は胡錦濤「長老」の精神に則って、党中央紀律検査委員会党書記の職権を存分に活用して汚職摘発に邁進し、団派は李克強首相を先頭に勢力拡大に余念がありません。

因みに先日、党中央紀律検査委員会の要人が左遷されたそうですが、この記事を読んで思い出したのが孫文の権力に対する考え方で、西洋流の三権分立では足りない、中国には官僚を監督する監察権も必要だと主張していますが、「官僚を監督する官僚組織」は北宋時代から存在し、しかも「本来の官僚」と「監督官僚」は硬貨の裏表みたいなもの、其処に「談合」と「馴れ合い」は付き物です。

ですから孫文の発想は「北宋以降」の中国近世から一歩も出ていませんし、党大会において政治局とは別に規律検査「中央委員」を選出する中国共産党は、孫文の申し子以外の何物でもありません。

「長老」がここを死守したのも、他の人物がこの部署を握ると元の「馴れ合い」機関に逆戻りしてしまうからで、前任者の賀国強氏(前政治局常務委員)の時代から本来の職務に戻りつつあった同委員会を任せるに足る人物が王岐山政治局常務委員、その点を踏まえると「長老」の王氏に対する信頼の厚さがうかがえますし、来日時に「日本の窓口は王岐山副首相兼政治局員(当時)」と明言したのは、日中戦略的互恵関係を締結した当時の日本に対する、「長老」の最大限の厚意であり配慮だった訳です、岡田克也(敬称略)が無茶苦茶にしてしまったけれど。

「馴れ合い」を排し「純化」した紀律検査委員会の今後の「活躍」が見物です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-29 19:44

承前 ~何の「承前」だったっけ~

中国では今、「理財商品」なるものが流行っているそうですが、かつての日本でも変額保険が一世を風靡し、そしてあちこちで迷惑を掛けた挙句に消え去ったことを思い起こせば、「理財商品」の訳語は「インチキ金融商品」、これ以外に無いと思われますが、当該商品に詳しい方がおられましたらご教示賜りたく。


オバマ大統領の「政治家としての生存本能」には、ある意味学ぶべきものがありますが、世界唯一の超大国の最高権力者としての「資質」や「能力」は、残念ながらみるべきものが皆無と言わざるを得ません。

それでも「自分で考えて答を出す習慣」すらない習近平国家主席よりはましかも知れませんが、仮に両者が卓越した才能の持ち主であったとしても、四面楚歌ではそれを発揮することは叶いません。

おそらく大統領の肝煎りで採択された北朝鮮への国連非難決議、米国大統領の後押しがあれば怖いもの無しと考えたのかは分かりませんが、習近平指導部はその国連決議を忠実に履行、実質的に中朝国境を閉鎖する挙に出ました。

国家主席殿が指導力(?)を発揮して実力行使に及んだのでしょうが、少しは知恵を働かせよと言いたくなります。

まず北朝鮮に格好の口実を与えてしまいました、中国(習近平)離れの。

「盟主的存在の同盟国から、それに相応しい援助や保護、そして待遇が与えられなくなった以上、現状を打破すべく独自行動を採らざるを得なくなった」、これで日朝国交交渉開始の口実を得られたと言うものです。

次に、政策の有効性を吟味する習慣を持たない人物であることを、習国家主席は自らの手で露呈させてしまいました。

経済封鎖に限らず包囲戦を仕掛ける場合、攻め方は籠城側の「抜け道」を虱潰しにするか、守備方の援軍をどこかで食い止めなければなりません。

立場を替えて言えば、籠城方は「抜け道」を確保して援助が受けられさえすれば、そうそう落城するものでなく、その内に援軍が到着すれば攻め方を「逆包囲」することが出来ます。

そして今回の北朝鮮に対する経済封鎖、北朝鮮の食糧事情がそれにより極端に悪化したとの話を余り聞かない点を踏まえると、北朝鮮は予め一定の「兵糧米」を備蓄し、更には「抜け道」を利用して物資の補給を受けながら「援軍」を待っていると思われます。

その「抜け道」とは言うまでも無く海、陸上を封鎖出来ても海上を取り締まる能力は、習国家主席にはありません。

留意すべきは、北朝鮮を後援しているのは何も胡錦濤「長老」周辺に限らないこと、「小姑四人組(兪正声、劉雲山、張徳江、張高麗)」全員が何らかの形で北朝鮮関連の利権を有していても不思議は無く、だとすれば国境封鎖及び経済制裁は徒に連中を刺激するだけで、要は国内で敵を作っただけのことになります。

そして「援軍」は言うまでも無く日本、締め上げれば北朝鮮は音を上げると多寡を括ったのが、下手をすれば命取りとなります。

習総書記率いる指導部は、「政治ごっこ」をやっている暇はありません。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-27 19:54

「没字碑」流翻訳講座

某国営放送の女性アナウンサーはその報道番組の冒頭、「北朝鮮が対話路線に舵を切った」と断定口調で切り出していましたが、頓珍漢なことを述べて日本中の笑いものになりたいその心境は小誌の理解の範疇の外にあるので忖度の仕様もありませんが、要は自分を見限りつつある子分(北朝鮮)の言動に業を煮やした親分(中国)が「顔を出さないか」と凄みを利かせながら言ってきたから、それに応えたに過ぎません。

本当かどうかは存じ上げませんが、鄧小平の時代、本人かそれに準ずる首脳級の要人が訪朝した際、25名(だったと思う)の師団長を引き連れて赴いたことがあったそうで、これはつまり「話次第では25個師団が北朝鮮に雪崩れ込むぞ」と威嚇しながらの交渉となった訳で、中朝関係とはそれだけ表向きとは裏腹に強い緊張関係が存在していました。

今回もそうなのですが、同じ共産主義国家と言っても政治形態は微妙に異なっていまして、中国が多分に分権的で「党総書記兼国家主席」であろうとも触れてはならない分野が少なからず存在するのに対し、北朝鮮は「金王朝独裁」、独裁は中央集権が前提です。

この違いには日本が少なからず関係していると言うのが小誌見解でして、日本は35年以上に亘って朝鮮半島を統治し「近代」を輸出したのに対し、中国に於いては旧満州地方でも10年余り、熱河以南の中国中枢部に至っては占領期間は10年にも満たず、これでは「近代」は定着しません。

何処の国の教科書にも近現代史の欄はあると思われますが、「近代国家」になり得たのは欧州列強を除けば日米だけ、そしてこの両国だけが「欧州的制約」に煩わされること無く「現代」へとたどり着いたと言うのが小誌持論です。

換言すれば、日本以外の教科書の「近現代史」は嘘と言って悪ければ幻想、そもそも近代に達していないのですから存在しないものを贋造していることになります。

そして「近代」にどれだけ近いかは、「日本の統治期間」と概ね比例し、半世紀に亘って日本領土であった台湾はそのことが幸いし、自力で近代へと踏み出す地ならしは済んでいたのですが、まさにその瞬間に「蒋介石の国民党」と言うとんでもない異物を抱える羽目になり、近代の本道から大きくそれることになったのですが、それでも「蒋介石」を消化出来たのは日本と言う近代が存在したからです。

中韓にとって我慢ならないのは、「近代」のお手本は目の前にあるのだけれど、これだけはお手本にしたくない、それでも血を吐く想いで日本と言う劇薬を飲み下したのが胡錦濤「長老」に連なる系譜であり、その政治的衣鉢を継ぐ一統で、その中核は中国共産党よりも歴史が古い中国共産主義青年団(及びその前身の社会主義青年団)、その思想的根拠を遡ると陳独秀にたどり着きます。

中国はまだ「統一」も「建国」もされていません、各々の勢力が多くの場合、外国の力を借りて権力闘争する場でしかなく、「近代」の扉すらまだ叩けずにいます。

韓国は近代の衣を着るところまで覚えましたが、どうしても日本の真似だけは出来ない、「近代化」を採るか「反日」を採るかと言う選択を迫られて後者を選んだ以上、それは近代を捨てたことを意味しますから、遠からず相応の「制裁」が加えられることになります。

「近代」に至る可能性で言えば、韓国よりも北朝鮮の方が遥かに高いです。

太平洋戦争末期の極限状態は、日本においては昭和20年8月15日を以って解消されましたが、換骨奪胎しながらそれを受け継いだのが北朝鮮で、戦争末期の狂おしい雰囲気を頼みもしないのに引き取ってくれました。

万年臨戦態勢で、何時果てるともない罵詈雑言の数々、まさにかつての日本と瓜二つです。

違いは、日米決戦が「現代=超大国へどちらの卵が孵化するか」と決める戦いで、日本は亡国の淵にありながら死産した訳ではなく、「米国の庇護にありながら米国を糧に」再生したのに対し、北朝鮮は近代化の条件を一つだけ有しているに過ぎない点にあります。

そして日本が今最も必要とするのが北朝鮮、そして北朝鮮が最も必要とするの国と言えば日本です。


二度の訪朝経験を持つ小泉元総理の秘書だった飯島内閣官房参与が先日、平壌を訪問、北朝鮮側は異例の厚遇で対応しました。

北朝鮮が「前近代的国家」であれば、「領民に対し君臨する統治者」の顔と、「身内を束ねる第一人者」と言う二つの顔を最高権力者は持つことになります。

例えば唐代においても国家予算は王室の私財である「内廷費」と、本来の国家予算に相当する部分(名称忘れた)に分かれていました。

その二つの顔の表面は「国家(政府)」ですが、飯島氏はその「国家」の最高首脳と会談しました。


北朝鮮を文字通り「金王朝」と解釈すれば、或いは北朝鮮の理屈から言えば、金正恩第一書記と対等の関係にあるのは天皇陛下と言うことになります。

今回飯島氏が会ったのは、その金「国家元首」の「表向き」の最高首脳、それに対し中国の「習近平的部分」の怒りに触れたことに対応すべく派遣した人物の肩書きは「朝鮮人民軍 総政治局長」、北朝鮮に於ける「総」は中国語の「党中央」にあたりますから、この人物は国家元首の代理人として軍を統べる第一人者でしょう。

この人物が訪中して真先に会ったのが、王家瑞対外連絡部長、「長老」が国家主席(兼党総書記)であった時代に訪朝し、その代理人として「北朝鮮の習近平離れ」の地ならしをした人物です。

その後、習近平総書記と会談していますが、「朝鮮人民軍 総政治局長」ならば「事と次第によっては中国人民解放軍を、我が朝鮮人民軍が圧倒的火力でお迎えしますよ」程度のことは言う権限がある筈、北朝鮮は最高の切り札を切って中国を抑えにかかっているのです。

その習近平国家主席、5月31日から6月8日までの日程で外遊を発表、北京現地時間で5月21日の発表と言うことは、10日先の国家元首の日程が急遽発表されたことになり、最後の二日間、オバマ大統領と西海岸の避暑地で会談するのですから、それまでの外交日程は刺身のつま、精々が独自利権開拓の旅路でしょう。

6月17日から2日間に亘って英国でサミットがあり、6月23日が都議会議員選挙ですから、その間に「7月中旬=参議院選挙前の安倍総理電撃訪朝」が発表されると読みます。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-25 00:07

裸の王様

肉親の世話で前日の疲労が日を追って蓄積している時に限って、取り上げるべき話題が出てくるもので困っています。

ですが全て一本の糸で繋がっていると言うのが小誌見解ですので、的外れに見える件から始めても最終的には全ての辻褄が合うと思われます。


国営新華社によると、あの「鬼の王岐山」率いる党中央紀律検査委員会は今月12日、前国家エネルギー局長にして国家発展改革委員会副主任(また「副」ですか)の劉鉄男氏を「重大な規律違反(「汚職」と同義語)」の疑いで調査中とのこと、国家発展改革委員会は胡錦濤「長老」の子飼い部隊と想定していた小誌としては驚くと共に、流石に中国、懐が深いと妙に納得、日経によると「現役局長級への汚職追及は異例(じゃあ薄煕来はどうなんだと揚げ足は取りませんが)」だそうですが、中国政府(正式にはおそらく国務院)が、取り調べの段階にもかかわらず劉鉄男氏を国家発展改革委員会副主任から解任することを決めたことにも驚かされました。

薄氏の場合でもそうですが、汚職で追及する際は、まず党中央紀律検査委員会が調べ上げ、その報告書を司法(人民法院、要は裁判所)が判決を下し、それを受けて行政(国務院)が処分すると言うのが手順なんですが、今回の劉氏の場合は党の調査中にもかかわらず行政=国務院が免職と言う処分を下しました。

ご留意願いたいのは、党中央紀律検査委員会を掌握する王岐山」氏は、中国共産党の頂点たる政治局常務委員で、常務委員は横並びですから誰も口出し出来ない、次に国務院管掌は総理大臣でこれは李克強政治局員で言わずと知れた団派本流、それから最高人民法院院長は周強中央委員、これも団派です。

つまり「党汚職摘発部門」、「司法」、それに「行政」を団派とそれに近い人材が掌握していることになり、その上に立っているのが胡錦濤「長老」であり温家宝「長老」です。


それにしてもこれら長老を含め、胡錦濤陣営と言うのは素晴らしく頭の斬れる輩が揃っています。

昨秋の共産党人事で団派を含めた胡錦濤思想信奉者があれだけ譲歩したのか、どうも腑に落ちなかったのですが、何となく分かってきました。

例の「小姑四人組(兪正声、劉雲山、張徳江、張高麗)は反胡錦濤かも知れませんが習近平と言う「若造」にも好感を抱いていないですし、何よりも「ここまでくれば絶対、政治局常務委員になりたい」、猟官運動は古今東西変わらぬものです。

胡派はだから騙した訳です。

「党中央政法委員会と党中央精神文明建設指導委員会は政治局員管掌に格下げするが、党中央紀律検査委員会は従来通り政治局常務委員扱いとし、それは王岐山氏に担当させる」、この一点を呑めば、本来団派が抑えるべき常務委員の席を譲ると言えば、小姑四人組からすれば喜んで手打ちしたでしょう。

小姑四人組の感覚からすれば「常務委員になりさえすれば何をやっても許される」でしょうが、あくまでも建前上ながら中国共産党は汚職に対して世界一厳しい組織です。

つまり「党内に於ける地位は汚職の免職の理由にならない」、だから王岐山政治局常務委員はその権限を遺憾なく活用して、地方政府高官や同じく党幹部が自殺に至るほどの厳しさで追及、その手綱は弛むことがありません。

従って今回の汚職告発劇は号令に過ぎませんが、(法的)手続きを踏まなかったのは「逆文革」宣言、文革の時とは攻守所を入れ替えて、自分達が味わった苦しみと同じやり方で「司令部を砲撃せよ」と広言しているのです。


上海家化集団(日用品大手)の葛会長兼社長の解任劇も、それを求めていたのが温家宝長老に近い平安保険と言うことを考え合わせれば、団派勢力の上海制圧も最終段階に至りつつあると判断して間違い無さそうですし、今年3月に破綻したサンテックパワーの社債償還再延期は、上海株式市場に悪影響を与えることになります。

政治の季節に入った中国、経済への波紋は軽微では済まないと思われますが、その点も含め、北朝鮮問題も全部辻褄が合わねばなりません。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-17 00:39

「副」社会

上は国家から下は零細企業に至るまで、組織の将来を見極める判断基準の一つとして「副」を付した役職者の多寡が挙げられ、これは相当旧聞に属するので引き合いに出すのは少々気が引けますが、当時の新日鐵には10名を越える副社長がいて、こりゃ駄目だと思った記憶があります。

旧ソ連もそうですが、共産中国も結構な「副」社会で、上は副国家主席から下は職場の副党書記に至るまでそれこそ「副」だらけ、ただ残念なことに「福」をもたらしたことはついぞありません。


日経のベタ記事に掲載されていたのですが、今年の中国はトウモロコシ(コウリャン?)の作柄が宜しくなく、そこで主産地の東北地方に農業担当「副」総理の汪洋政治局員(団派、但しその経歴と縁戚関係から言って「純」団派とは言えず、それが故に団派本流は丁重に扱っている)が現地に乗り込み叱咤激励しました。

面白いもので、農業大臣(部長)が行けば良いものを、「党>国務院」社会ですから重大事にその様な軽量な人材(おそらく精々党中央委員でしょう)を差し向ける訳に行かず、政治局員のお出ましと相成った訳です。

余談ながら、これは旧ソ連が好例ですが、第一工業省、第二工業省(それ以下が存在していたかは忘却)と同じ分野を分割しているのも組織が肥大している証拠で、中国共産党や国務院に同様の傾向がみられるとすれば、その将来に危惧を抱かざるを得ません。


毛沢東理論に従えば、トウモロコシの収穫高は精神論の範疇の問題、有体に言えば「気合」次第ですが、「非近代国家」中国では、問題はそんなに簡単ではありません。

中国もそれなりに農業技術があり、寒冷地に適した冷害に強い品種を作り出せないこともないでしょうが、「私>公」社会ですから、収穫を確保出来ることで国民が喜び国家に資すると考える前に、「品種改良をしても誰某の手柄になるだけで何の得にもならない」との思考回路が作動しますので、本気で品種改良に取り組みませんし、その成果を共有して集積する作業に重きが置かれることがありません。


次回に詳説する所存で、それは同時に読者のお便りへの曲がりなりにも返答でもあるのですが、中国は今後半年乃至一年の間に「政治の季節」に突入するのではないか、中国では「政治の季節=体制の動揺」に繋がりますので経済発展は二の次、「私」が優先される社会では「己が生き延びる」ことが優先されます。

ただ、日本国内の「職業保守」の一部が切望して已まない「共産中国の崩壊」は有り得ない、受け皿がありますから。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-13 19:30

雑感と言えば雑感なのですが・・・

朴槿恵韓国大統領、米国議会にまで引きずり回されて反日演説、当然のことながらオバマ大統領の「指図」でしょう。

状況証拠から鑑みて、具体的には2008年後半すなわちオバマ氏の大統領選挙当選が現実味を帯び始めた時期から、それまで1円=10円で安定していた円ウォン相場が1円=14ウォンまで円高に振れ、昨年11月末の衆議院解散まで、概ねこの水準で推移していました。

これだけ円高に振れてくれれば、韓国系財閥傘下企業が日本に対し国際競争力の点で優位に立つのは自明の理、おそらく韓国系財閥は一貫してオバマ支持でその軍資金を調達していたと思われます。

オバマ候補擁立時にはその後ろ盾であったゴールドマン・サックスは、2008年の時点ではオバマ氏と韓国系財閥の「癒着」を黙認していたかも知れませんが、袂を分かった今、それでもオバマ陣営を支援する韓国系財閥は立派な敵です。

韓国は財閥在籍者と公務員、それに留学生と言う名の海外脱出組が「選ばれし民」で、それ以外の国民は「疎外されし民」と分類して差し支えないと思われますが、同じ保守でも前任の李明博氏は財閥べったりなのに対し、朴大統領はどちらかと言えば反財閥、財閥に偏在する富を国民に再分配する必要性を感じている筈です。

そしてそんなことをされたら困るのがオバマ大統領、朴大統領の訪米に合わせて米韓共同軍事演習をしたのは(因みに米国大統領は軍最高責任者も兼ねています)、それをすれば北朝鮮が反発するのは織り込み済み、「米軍が傍観したまま北朝鮮と対峙するつもりなのか」と暗に脅しながら「踏み絵」を踏ませた訳です。

韓国では困ったことに、国家(政府)と財閥が一心同体と言って良い程癒着していますので、「財閥を潰す=国家も大打撃を受ける」と言う構図が成り立っているのから頭が痛いのですが、財閥に不当なまでに特典(特権)を与えすぎたために、そのシワ寄せが「疎外されし民」に来ていることも事実で、「国家≒財閥」ではあるが「国家=財閥」ではないと言うのが現状です。

今の韓国、北と西に敵(北朝鮮と中国)を抱え、そんな状況下で東と南を扼する日本に喧嘩を売ると言う「自作自演の四面楚歌」状況にあり、加えてサムスンも含め財閥の勢いに翳りが見え始めています。

おそらく米国系金融資本が仕掛けた「安倍円安」で、遠からず多くの韓国系財閥が淘汰されると思われ、それは「オバマ潰し戦略」の一環とも言えますが、韓国中央銀行が利下げを断行したその日、その決定を嘲笑うかの如く1ドル=101円まで円安が進展、おそらく1円=12ウォンを割り込む水準のウォン高になっていると思われ、この水準では日本企業に勝てないでしょう。


これに対し北朝鮮は「瀬踏み」段階、また横道にそれますが、米ソ冷戦華やかなりし頃、「瀬踏み」を意味する単語が英語圏の雑誌に頻繁に使われていたのですが、それを思い出せない自分が悔しいです。

勿論、日本に対して「瀬踏み」している訳で、仲介役は勿論、胡錦濤「長老」陣営、米国系金融資本と連絡を取りながらその時期を計っています。

「日朝国交樹立」は有り得ると思われます、なぜならこれ程低コストで、ある意味勤勉(そりゃ生きるためなら死に物狂いで働くでしょう)な地域は存在しません。

其処に日本の資本と「長老」系資本が入り込めば、円安どうのこうの以前に韓国系財閥と反胡錦濤勢力(当然習近平国家主席も含まれます)傘下中国系企業は駆逐されます。

問題はその時期、国交樹立はオバマ大統領の面子を潰すのにも効果的ですが、そのための大義名分を掲げる必要があります。

それにしても世の中には賢い人がいるものです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-10 23:14

あれこれ ~そして承前~

気力と体力が途切れるまで頑張ります、何だか闘病日記みたいになりつつありますが。


米韓首脳会談で韓国の朴大統領が、日本は正しい歴史認識を持つべきとの見解を表明、首脳会談で当事国同士が共有していない話題を取り上げるのは極めて異例です。

これはオバマ大統領が朴大統領に言わせたのだと考えられます。

世界唯一の超大国にして世界秩序の守護神、そして自由主義と資本主義の総本家であり、日本と同盟関係を結ぶ宗主国としては、間違っても日本を後ろから刺すことは出来ません、表向きは。

そこで力関係でより弱い立場にあり、反日感情が横溢し親日的言動は政治的な死を意味する韓国に言わせたのです。

要は日本を挑発した訳ですが、総理就任以降の言動から、側近も含め余り利口でない安倍氏が口を滑らせる可能性もなしと言えず、そもそも国家元首同士の会談と言うのは、事務方が下ごしらえした上での一種の儀礼でもありますから、米国の了解無しに韓国側が「異例の発言」をする訳がありません。

本誌は安倍政権を、オバマ大統領と鋭く対立する、米国系金融資本を中心とする「反オバマ連合」が樹立した「反オバマ親米国系金融資本」政権と解釈していますし、安倍総理就任から二ヵ月後に実現した日米首脳会談後の両首脳の表情の硬さは、この見解が当たらずとも遠からずことを物語っています。


今の国際情勢は「親オバマ」か「反オバマ」で色分けすると非常に分かり易く、微妙なのは韓国で、大統領は「反財閥=反オバマ」的思考の持ち主なのですが、国家と財閥が一心同体の関係にある以上は「打倒財閥、財閥撲滅」に走る訳には行かず、勢い言葉を選んで慎重に振舞わざるを得ません。

その米中が北朝鮮の目と鼻の先で合同軍事演習を予定、標的にされた格好の北朝鮮が激怒するのも無理はありませんが、その北朝鮮、日本海側に設置していたミサイルをこっそり撤去、何処かの島国に秋波を送っています。

尖閣諸島周辺には相変わらず中国船籍が領海侵犯、米海軍の駆逐艦一隻でも海域に出現すれば、中国側は尻尾を巻いて逃げ出す筈、そうしないのは米国側の暗黙の了解があるから、この場合の米国はオバマ大統領とその周辺を指します。

中国は胡錦濤陣営(団派及び胡錦濤思想理解者集団)、習近平国家書記に象徴される太子党=革命貴族層、そして政治局常務委員会の「既得権益代弁者小姑四人組」の三つ巴の様相を呈しつつありますが、北朝鮮系銀行の口座を凍結した件には、少なくとも国家主席が関与していると考えられます。

中朝関係も親分子分の間柄ですが、だから表立って喧嘩も出来ませんが、子分の筈の北朝鮮が一向に中国の意向に服さない、宗主国としての面子丸潰れなら、それは習近平主席がその軽重を問うに値しない鼎であることを意味します。

ですから国境を事実上封鎖して交易を厳しく制限したり、中国銀行(因みに中国の中央銀行的存在は中国人民銀行、こちらは云わば一種の市中銀行です)に口座を凍結させたりしているのですが、おそらく胡錦濤陣営が北朝鮮の現指導部を影から支援していますので、国家(と言うか習指導部)としての中国の対北朝鮮制裁は「尻抜け」になっています。

そこで中国の親オバマ勢力の標的となっているのが日本、今度は沖縄の領有権は未解決と難癖を吹っかけてきました。

中国共産党機関紙人民日報が報じたもので、中国では党(中央)宣伝部の指導に報道機関が従うのが原則、とすると党中央宣伝部長で団派本流の劉奇葆政治局員の仕業かと言うことになりますが、そうではなく劉氏は「見て見ぬふり」をしたのではないかと思われます。

反日を口走るのは勝手ですが、それだけ日本の反中感情も昂じ、それは消費者による中国製品不買と言う形になって表れてきます。

欧州の不振や東南アジアの台頭、それに予想される日韓との競争激化に加え、市場としての日本を失うことは明らかに損失です。(現に最近、やたらと「日本製」と銘打った商品が目立ちます)

ただでさえ景気減速の気配があり、民間部門は金詰りの様子があるのに、憎いかどうかは別として「顧客」であり「主要投資元」である日本を怒らせて何になるのか、事前に国家主席が連絡を受けていれば、それを抑えなかったのは(或いは「抑えられなかったのは」)愚の骨頂ですし、寝耳に水なら政治家としての資質に欠けます。

中国共産党の中央宣伝部(政治局員管掌)は中央精神文明建設指導委員会(以前は政治局常務委員管掌、昨年政治局員管掌に格下げ)の指導を仰ぐ立場にありましたので、委員会の残党が報道部門に居座っていても不思議は無く、そして委員会を牛耳っていたのは李長春「前」政治局常務委員、遼寧・大連閥の大物で自他とも認める「反胡錦濤、反温家宝」の巨魁です。

多分嫌がらせと挑発のつもりでやったのでしょうが、今度は団派が「司令塔を砲撃」する番です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-09 13:44

我、山中鹿之助にあらず

七難八苦なんて謹んでご辞退申し上げたいのですが、災いの方が小誌に好意を持っているらしく、疲労困憊なんて軽く突破していますが、此処まで追い詰められると居直ってしまって、意地でも休刊にはしないぞと決意、そんな訳で薄っぺらい中身ですがご勘弁の程を。

日経経由「新京報」によると、胡耀邦元総書記の旧居が全国重点文化財に指定されたとのこと、中国の要人は原則(根城の上海に引き篭もっている江沢民氏は例外、でも地元でさえ嫌われているのに、どうやって暮らしているのでしょうか)、所謂「長老」も含め中南海で生活するのが慣例となっていますから、この場合の旧居と言うのは、胡総書記が中南海に入るまでに頭角を現す以前の住まい、もっと言えば生まれ育った「生家」でなかろうかと推測されます。

それにしても何で今頃、それも全国重点文化財と言う訳の分からぬ代物に指定したのか、やはり鍵は「文化」にあると思われます。


胡耀邦氏本人は文化大革命の犠牲者ではありませんが(それでも父親の縄張りでその子分共に守られながら避難していた何処かのお坊ちゃんに比べれば苛酷な人生の一幕でしたが)、文革によって反革命分子の汚名を着せられた人物(及びその一族)の名誉回復を断行したのが他ならぬ胡氏、そしてそれを快く思わず権力闘争の果てに権力の座から引きずりおろしたのが、陳雲率いる上海派で、上海派は文革肯定推進派に繋がりますから、胡耀邦氏の失脚劇と言うのが「文革の延長戦」とも言えます。

とすれば今回の決定は、出身母体たる団派と胡一族による復讐宣言、攻守所を代えて文革方式で吊し上げるぞと言う意思表示ではなかろうかと考える次第です。

団派を含む胡錦濤陣営と雖も、「近代」の本質を完璧に咀嚼しているとは思えず、本来は「伝統的思考の本流」を自認する立場にありますから、革命貴族(要は太子党)と言う成り上がり者から仕打ちの数々は、決して忘れてはいません。


また突発の急用が入りましたので、とりあえずお開き。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-05-08 20:10