現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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悪魔の産物

ウィンドウズ8は悪魔の産物です、ありとあらゆる厄災を購入者に投げかけてきます。



辛いことが重なったり、悪い方に悪い方に事が運んだり、立て続けに思わぬ厄介事に見舞われたりすると、人生なんてこの程度のものか、努力や奉仕が報われる筈がないと考えてしまいますが、そんな時は、大躍進や文化大革命の時代の大部分の中国人の人生に思いを馳せることにしています。

あの時代、苦労が報いられなくともそれで上々、場合によっては苦心が仇になることも決して稀ではなく、まさに「石が浮かんで木の葉が沈む」を地で行く時期でした

共産主義中国はその建国以来、「これからは俺達の時代、だからやりたい放題」と考える勢力と、そんな考えは認められないとする人間集団のせめぎ合いに終始していました。

前者の代表jは勿論あの毛沢東、「革命集団」と言う名の裏社会や食い詰め者の代弁者であり、自らがその最大の受益者でした。

対する後者は劉少奇を初めとする「実務派」集団、利権の分捕り合戦みたいなことをしていては国家がもたず国民も疲弊すると言う考えに立つ一派です。

この両者の抗争はつい最近まで前者の圧勝で終わりました。

どちらが正しいかと言えば当然後者、そして支持者も圧倒的に後者が多いのですが、後者が勝利することは稀で、しかもその祝杯は長続きしませんでした。

理由としてまず挙げられるのは、「正統性」と「武力」は前者が独占していたためで、共産主義革命が正しいと言う立場を採る限り、そしてそれを成し遂げるにあたって毛沢東の存在が絶対不可欠な条件だとすれば、正統性は永遠に後者が握ることになります。

次に革命を階級闘争と定義する以上、革命成就後には指導層と言う名の「食う側」が存在することになり、「食う側」が存在するためには「食われる側」が存在する必要があり、その筆頭は旧宗族階級、この階級から後者の有力者が排出されたのは偶然でないと思われます。


余談ながら、明治維新に「食うか食われるか」の意識は希薄です。

これは勝利した側が支配者として敗者からむしり取ることを目的とした「階級闘争」と言う名の「人間集団闘争」でないからで、明治維新の目標は「近代化」、ですから「四民平等」によって権力を大部分の国民に開放することが目的の一つでした。

この「革命」の奇異なところは、革命を遂行した集団(藩)が、革命後に悉く中央政府の反旗を翻している点で、中央(東京)に出向いて良い思いをしている連中と、革命のお蔭で割を食った在地組とが激突することになりました。

薩長は密貿易の旨みがなくなり、その利潤はと言えば開港した東京や上方に移転したのですから、何のために維新に奔走したのか分からないと言うのが在地組の本音でしょう。

ですから肥前(神風連の乱)、長州(萩の乱)そして薩摩(西南戦争)と旧反駁勢力の拠点で反明治政府の反乱が勃発し、土佐はその後、自由民権運動の牙城として長らく政府と反目しました。

それに対して明治政府の方針は簡単明瞭、「従わぬ者は潰す」、「部外者には反政府的言動を採らない限りにおいて処分の対象にもならない、むしろ勝手な言動はそれが親政府的なものであっても許さない」、そして「この原則は国民に等しく適用される」、これだけです。

ここで貫徹されているのは「中央集権の原則」であり、維新の母体とも言える薩長といえども、この方針に叛くのであれば容赦しないと言う決意表明です。

日本人は明治維新の枕詞に「偉大なる」を使いません、その受益者であることを等しく認識しているからです。

これに対し「偉大なる」共産主義革命を成就させた中国、習近平が盛んに唱える「偉大なる」中華民族、偉大どころか凡庸ですらなく、劣悪だから美化するのです。


話を中国に戻して、「革命の正統性」と言う錦の御旗と、武力と言うその遂行能力を持たない以上、劉少奇に象徴される後者は常に敗北する運命にありました。

そして意外と見逃されているのが、「前者には裏切り者は存在しない、後者からは裏切り者が続出する」と言う、当たり前の真理です。

権力と権益は前者の手中にあり、つまり「狩る側」から「狩られる側」に回る馬鹿はいないのに対し、常に怯えている側としては、その恐怖がある限り一枚岩にはなりえません。

その後者の最初の反撃が、毛沢東の死後に起こった、江青女史率いる「四人組逮捕劇」です。


毛沢東の妻だった江青氏は夫の死後も権力を維持すべく、子飼い以外の勢力を権力から排除しようとしました。

その結果、その子飼い集団以外は「狩られる側」になりかねないとの恐怖から大同団結しましたが、それは「毛沢東と江青抜きの前者」と「後者」の大連立を意味し、後者からすれば「毛夫妻抜き前者」との妥協を強いられた訳です。

ですから今の上海閥は、昔のそれから「江青的部分」が抜けただけで、だから今でも健在なのです。

そして四人組失脚後の中国は何をしていたか、「毛夫妻抜き前者」と「後者」の果てしなき権力闘争で、胡耀邦総書記も政治的戦死者と言えます。

昨今の中国は「影の銀行」や「理財商品」なるものが横行し、一種の末期症状を呈している感がありますが、その根本的原因を究明しないと同じことを繰り返します。

中国は近代化とも無縁であり続けるばかりでなく、権力の受け皿すら今に至るも見出せていません。

まず「全然偉大でもなければ正しくもない」、ここの出発点に立つことが必須なのです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-29 20:10

「男はつらいよ」だけど、中国も辛いです

金(ゴールド)価格が急落していますが、「売り本尊」は中国(の投資家)だそうです。

半年前までトロイオンス当たり1,700ドル近辺で推移していた金価格ですが、折に触れて急落し、今では1,230ドル前後にまで落ち込んでいます。

先物であれ現物市場であれ、金市場は狭い世界ですから市場関係者は限られ、主だった参加者は「産金国」、「大口購入国」、それに「外貨準備高として金保有国」、「民間保有大国」が挙げられますが、その全てに該当するのが中国です。

まず最大の産金国は他ならぬ中国、以下は順不同で申し上げますが、米国、豪州、南ア、ロシア、インドネシア、ペルーと言った国々が続きます。

次に金の購買量が多いのは圧倒的にインドと中国、それから中央銀行の金保有高では中国が世界第五位の1,050トン(2010年時点)、と言っても外貨準備高全体の1.5%に過ぎませんが、それでも僅か数年でゼロからここまで積み上げてきたのですから、その間に金価格が一本調子で上がっていったのも頷けますし、中国人民銀行により買い付けが止まった時点がすなわち、金価格が天井を打った瞬間とも言えます。

それから中国人が金とドルを大好きなのは周知の事実、民間の保有高も決して少なくありませんし、中国のことですから外貨準備高の一部も「横流し」されているかも知れません。

その中国、急騰した短期金利がそのまま高止まりしている現状が示す通り、地方政府や国有企業(やはり実態を踏まえると「国営企業」が正しいと思われます)に代表される政府部門も、個人投資家が属する民間部門も運転資金の調達や資金繰りに支障が生じつつあり、しかも中央銀行(=中国人民銀行)がオペ(公開市場操作)を繰り返して資金を市中から吸収していますので、海外も含め資金を掻き集めても間に合わない状況なのです。

ですから少なくとも「売り本尊」の有力な一角が中国であることは間違いなく、しかも今後も中国による換金売りが続くとみている(と言いますか、狭い世界なもので相手の懐事情が手に取るように分かる)らしく、だとすれば特に先物市場で関係者は売り玉を膨らませているとみて差し支えないでしょう。

上記の国家の中で、日々の生計の遣り繰りのために虎の子のゴールドを換金売りする必要がないのはおそらく米国だけ、その他の国々は換金売りに走らざるを得ない環境にありますから、金の生産コスト(トロイオンス当たり800ドル)を下回る場面も充分に考えられます。


金価格暴落で最も迷惑を蒙るのは欧州各国、次に国別の金保有高と外貨準備高全体に占める比率を列挙しますと、ドイツ(3,400トン、6.7.4%)、イタリア(2,450トン、66.2%)、フランス(2,435トン、65.7%)、オランダ(610トン、55.8%)、そしてECB(欧州中央銀行、500トン、25.9%)となっています。

各国は簿価で計上していますので現実には相当な差益が期待出来るのですが、金に手を付けるとなると国際的信用は著しく失墜しますので極力避けたいのですが、とすると残りの部分で遣り繰りしかなく、主要国は準備高のほぼ3分の2が金ですので、ドルの保有量は極めて少ないと言わざるを得ません。

そうでなくとも時価が下落すれば市場は支払い余力が低下したと看做しますし、保有ドルの少なさも減点対象であることは間違いありません。

つまり「敵は本能寺」な訳で、中国経済を討つふり(現実に支障が発生しているのも事実)をして欧州を狙い撃ちしている訳で、南欧諸国を飛び越えて今度は独仏が標的になると考えられます。

ユーロ圏やEU(欧州連合)を含めた欧州経済圏も中国と同様、既に景気失速局面を飛び越えて経済規模の縮小再生産の段階に至り、膨大な潜在的不良債権と余剰生産能力を抱えています。

ただ中国の場合、それが権力闘争を抜きにしては語れないところに特徴があり、本日(6月27日)付の日経新聞によれば習近平氏が副国家主席だった時代、前指導部の「改革の遅さ」を影で非難していたそうですが、それなら国家主席と総書記の両方を兼任している今、たとえ「小姑四人組(兪正声、劉雲山、張徳江、張高麗)」を敵に回してでも改革に乗り出せばよい訳で、現実は胡錦濤「長老」が国務院(中国人民銀行はその傘下、李克強総理大臣兼政治局常務委員が掌握)と党中央紀律検査委員会(汚職追放が主任務、王岐山政治局常務委員が同委員会党書記)、そして司法(周強中央委員が最高人民法院院長)を駆使して「胡錦濤流改革」に乗り出しているのです。

そして「長老」陣営は習国家主席が属する集団も「小姑四人組」とそれぞれの一族郎党も含め、反「長老」勢力を一掃する覚悟で、それは同時に東南アジア系華僑集団の勢力を削ぎ、ひいてはオバマ大統領に痛撃を与える決意なのです。

不謹慎を承知で敢て申し上げますが、これからの中韓は大いに楽しめそうで、日本人の弊方としては高みの見物と洒落込みたいものです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-27 11:03

昨日は失礼致しました

気を取り直して頑張ります。


昨日書き損ねたことで、敢えて取り上げたいのが北京週報の「「称賛に値する調査失業率発表」と言う記事で、失業者が存在しない筈の共産主義国にもかかわらず、失業率統計には「登録失業率」と「調査失業率」の二種類があり、後者が日本を含む先進国の失業率と概念的に近く、それに対し前者は「当局に労働者として登録した都市住民の失業率」を指すのでそうです。

中国政府は今回、これから調査失業率の方を公表する方針を明らかにしましたが、国勢調査すら実施したことのない国で、つまりは正確な人口を把握しないで失業率が弾き出せるのか大いに疑問なものの、実態を調べて全貌の一端を公開すると言う考え方は、団派以外からは出てこないのではないかと考えています。


その中国ですが、ここに至っても中央銀行(中国人民銀行)は金融引き締め姿勢を堅持、それだけが要因ではありませんが、現地の金融市場は大混乱に陥っています。

貿易取引を装った「闇ドル」の流入とそれに伴う不動産価格の全国規模での高騰、なぜ「闇金」と「闇金融」と正確に訳さないのか不明ですが「影の銀行」の跳梁跋扈、そして理財商品と称される「金融詐欺商品」の横行、これらの事実を列挙しただけでも中国経済が病んでいることは理解出来ますし、低迷する上海株式市場の現状は、業績悪化に歯止めがかからない企業を投資家が見限りつつあることを示しています。

それでいて粗鋼生産量は過去最高を更新、年率換算で8億トンの水準に達しています。


総合するとこうなります。

党政治局常務委員にして総理大臣の李克強氏が管掌する国務院の実質的な下部組織たる中国人民銀行が市中から資金を吸い上げるのを止めないため、実体経済でも金融経済においても流動性が著しく低下したため、海外の隠し資産や東南アジア系華僑からの上納金を、不動産価格の吊り上げや企業の運転資金に回して凌いでいるのですが、金融当局の強硬な引き締め圧力が響き、企業の手元流動性極端に悪化しています。

「闇ドル」だの「闇金融」だの「金融詐欺商品」だのが氾濫する今の中国、遠からず危機を迎えると思われますが、国家経済が破綻し政治的にも「暑い季節」となるでしょうが、一部の「職業保守」が渇仰する体制転覆は有り得ない、「受け皿」がありますから、団派或いは胡錦濤「長老」陣営と言う。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-25 09:49

心が折れた

新しいパソコンに慣れていないもので、折角の久々の長編を入稿寸前で潰してしまい、心が折れてしまいました。

肉親の介護でも心が萎えそうになっているところに追い打ちをかけるような今回の失態、色々語りたかったのですが、そんな訳で本日はご勘弁のほどを。

それから悪いことは言わないですから、今から肉親を介護したり、或いは介護を受ける場合のことを想定しておいた方が絶対に賢明だから、人生が磨り潰されますから。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-24 19:26

心が折れた

新しいパソコンに慣れていないもので、折角の久々の長編を入稿寸前で潰してしまい、心が折れてしまいました。

肉親の介護でも心が萎えそうになっているところに追い打ちをかけるような今回の失態、色々語りたかったのですが、そんな訳で本日はご勘弁のほどを。

それから悪いことは言わないですから、今から肉親を介護したり、或いは介護を受ける場合のことを想定しておいた方が絶対に賢明だから、人生が磨り潰されますから。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-24 19:26

辛うじて帰還 ~辛抱某並みですが~

本題に入る前に、パソコンを購入される予定があるのでしたら、絶対にウィンドウズ8は避けて一つ旧式の「7」にして下さい。

なんせパソコンメーカーと通信業者に「シャットダウンの仕方が分からん」とか「ナンバーズロックを起動時から作動可能な状態にすることはできないのか」と言った、基本以前の質問が濁流の如く押し寄せているそうです。

もうすぐ「ウィンドウズ8.1」が出るそうです、我ながら精力使い果たして何やってんだか。


中朝「戦略対話」を終えた両国の(事務)次官級当事者は、大連に赴いて軍港や設備を見物したそうで、要は無言の圧力をかけたかったのでしょうが、同盟国にそんなことをやっても無駄です、攻撃したら関係が断絶するだけでなく北京の東方に敵を作ることになりますから。

一方、外務次官を務めた谷中内閣官房参与が訪中、相手の窓口は戴秉国前国務委員(確か少数民族出身)で、この人物は「胡錦濤・温家宝」時代の対日窓口の一人で、小誌は当時の国務院に於ける対日政策決定序列を、


温家宝総理>(李克強第一副総理)>王岐山副総理>戴秉国前国務委員>楊外交部長


と推測していました。

昨年の党大会並びに今年の全人代で党中央委員も国務委員も辞し、隠居していた筈ですが、中国では第一線を退くことは引退ではなく「長老」になることなのですね、それぞれと段階と分野で。

裏を返せば前指導部の対日政策決定経路はまだ生きていて有効なことが理解出来ます。


それにしても最近の中国は暴走とか迷走の域を超えていると思われます。

粗鋼生産(月間)は過去最高を更新、6,700万トンを超えていた筈ですから、年率換算で8億トンに達します。

それでいて中国向け豪州産原料炭は4か月で20%下落、鋼材向けレアメタルも値下がりし、国内不動産価格は中国全土で上昇、完全に手に負えなくなっています。

これからどうなるのでしょうか。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-22 13:51

業務連絡

メールがまだ繋がりません。とりあえず生きていますが、最新版の「8」は物凄く使いづらくてこりゃ完全な失敗作です。
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by 4kokintou | 2013-06-20 22:22

お知らせ+本題

小誌の入稿を済ませ次第、パソコンの機種交換に取り掛かります。

零細個人事業主ゆえ(苦泣)、自力でやり遂げて経費を浮かさねばならないのが辛いところで、何時「帰還」出来るやも分からず、事によったら暫く行方不明になるやも知れませんの、その場合はご高配を賜りたく。(復帰が叶えば可及的速やかに復活する所存です)


胡錦濤と習近平の両氏、つまり前職国家主席(兼党総書記)と現職の、人間としての最大の違いは「品性の有無」じゃないか、人民網日文版に目を通そうとして真先に飛び込んできた見出しをみた率直な感想がこれでした。

「3本の矢が的外れに 安倍氏辞任の日は来るか?」と言う記事なのですが、安倍総理については辛口を越えて、国内外の「元締め」や「振付師」、それに「脚本家」がいなければ自分で動くことも出来ない操り人形に過ぎず、それだけならまだしも哀れなことに本人は傀儡であることに気付かず、全て己の功績と悦に入っている姿を嘲笑し叱責する小誌の目から観ても、この人民網の一節は稚拙に過ぎます。

内政干渉とかそんな「大人の話」はせずとも、これは希望的観測ですらなく、何をやってもままならぬ「現職」の方の国家主席殿の苛立ち或いは八つ当たりに過ぎないと思われます。

おそらく習総書記の子飼い記者が意を受けて(汲んで?)執筆したのでしょうが、本人の溜飲が下がったとしても、この記事には致命的欠陥があり身を滅ぼしかねない危険な要因を併せ持っています。

「日本では経済運営に失敗しただけで最高権力者は辞任(退陣)するそうだが、そこまで言うのなら中国はどうなんだ」と、中国人購読者が思っても不思議でも何でもありません。

この記事をホームページの冒頭に持ってきた事実からだけでも「特定の人物の意思」はうかがえますが、それが回り回って己の身に災いとなって降りかかることに思いを遣らないその神経がおかしいのであって、ですから「反」習近平陣営は分かっていて相手の言う通りにさせたのでしょう、「自業自得」と呟きながら。

習国家主席が政治家として非力で無為無策なのは、おそらく本人も内心で感付いているでしょうが、それを認めるのだけは許すことが出来ず、でも国家を運営するだけの力量が無いから現状追認の形で流れに任せるしか無いのですが、今の中国はそんな悠長なことを言っていられる状況にありません。

先日、中朝間で「戦略対話」の場が設けられましたが、そもそも中朝両国は互いに唯一の「血とベトンで塗り固めた」同盟関係にあり、同盟国間には「関係」は存在しても「対話」は必要ないのです。

つまり「対話」は意見の相違が前提であるのに対し、「関係」は合意を前提にしている点で段階が全く異なり、そして「戦略」は「特定の人物や集団だけがその真意を知っている」、ですから「限定(的)」、「特殊」と頭の中で翻訳するのが正しく、米中「戦略経済対話」は「意見の総意はあるけれど経済その他に話題を絞り、参加又は関与する要人も限って協議はする」と言う意味、それを最近、習国家主席が「新しい大国関係」と表現し始めたことは、オバマ大統領の領海の下、従来の戦略的対話を保護にすると共に、大統領と国家主席の間には「対話」は必要ないことを物語っています。

付言すると日中「戦略的護憲関係」は、棚上げ状態にありますが破棄された訳ではなく、しかも「対話」の段階は終えて「関係」に至っていますから「準同盟=日米安保を下敷きにした日中部分的同盟」と言うことになります。

ですから「中朝間戦略対話」とは「対話」が必要な状態、つまり深刻な意見の対立が存在し、中国側(厳密には国家主席とその周辺)が北朝鮮に不審な点を問い質すと言う意味で「限定的=戦略」なのです。

北朝鮮が中国の縄張りから離脱すれば裸同然なのは地図を見れば一目瞭然、だから然るべき手を打たねばならないのに逆のことばかりしています、今の中国指導部は。

関連して付け加えますと、日本政府は北朝鮮との交渉経験もあり、対北朝鮮強硬派でもある斎木昭隆氏を外務事務次官に登用、7月から次官として実務に携わるそうです。

そして経済は言えば中国全土に蔓延っているのが所謂「影の銀行」、どうして「闇金」と訳さないのか不思議で仕様がありませんが、その多くが不動産投資に回り、地方政府(幹部)や現地党要人も関与しているのは当たり前、他方、株式市場や実体経済(企業資金需要)は金欠状態ですので、高金利でも引く手あまたです。

でも役人や党員が闇金に手を染めて(違法な)利殖行為に走るのは許されても良いのか、公私混同と言うか「公」が存在しないのが前近代国家なのです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-20 12:13

息も絶え絶え

半年間で4回も肉親に骨折されては、公私共々収拾がつかなくなります。

通院(医師)とリハビリ(理学療法士)と介護支援専門員(ケアマネ)と訪問介護員(ヘルパー)の段取りをするだけでも相当な重荷となります。

「後世と後生により多くの善を残し、より少ない悪を手渡す」ことを究極の目標とし、「執筆者よりも読者の方が賢明なことが取り得」の小誌ですが、書き進めなければ話にならないことは分かりつつも、時に周囲を取り巻く環境がそれを許さない場合がございます。

格段のご高配を賜りたく。

肉親は別としても、やり残しては死ねないと考えているのが、小誌を含めた幾つかのブログで、休眠中のものも含め結論を出して何らかの形で資することが出来れば嬉しい話です。


本題に入ります。


米中首脳会談が何故首都ワシントンで開催されず、米国の西海岸で行われたか、おそらく習近平国家主席は腰が浮いていた、飛行機に乗っている時間も惜しかったのだと思われます。

オバマ大統領と習国家主席の関係を日本の場合に喩えますと、オバマ氏は国会議員で習氏は「オバマ国会議員後援会」幹部で、軍資金と票の取り纏め役的存在と考えれば分かり易く、要は役者とタニマチです。

ですから三時間の時差も何のその、タニマチのために大統領は東海岸から専用機を駆って遠路はるばる加州まで足を運ぶことになりました。

付言しますと、亭主がそんなに急かされているのだから、会談後の休憩時に嫁(彭麗媛少将)が出張って30分も同席するなと言いたくなりますが(大統領は夫人を帯同せず)、これで習夫妻の力関係が分かりました、その後ろ盾(山東省系軍閥)を含めて嫁の方が断然強い。

仮にオバマ氏が夫人を同伴していたとしたら、少将女史の相手役や大統領夫人が務めますので大統領へのお目通りは叶わないか、実現しても立ち話程度になったでしょうが、それでは少将女史の性格が許しません。

幸い亭主はオバマ氏のタニマチですから「夫人を連れて来るな」と言える立場にありますのでそう言わせただけの話です。

ついでに道草しますと、習夫人は女性とはいえ軍に籍を置く身であるから、これはオバマ政権と人民解放軍の接近と解釈する邦字紙もありましたが(どこか忘れた)、少将どころか上将(大将のそのまた上)ですら履いて捨てるほど居るお国柄、しかも表向きとは異なり男尊女卑のお国柄、加えて人民解放軍なんて実態は軍閥の寄り合い所帯、余程の下準備が無い限り30分の歓談で何が出来ると言うのでしょうか。

それより笑ったのはサイバー・テロに関し両国は協力するそうで、加害者(中国)と被害者(米国)がどうやって協力するのか、それよりも興味深いのは、中国のサイバー・テロ部隊を掌握しているのは李長春氏と周永康氏(いずれも前政治局常務委員)ですから、習国家主席は両氏の活動を不問に処さざるを得ないと言うか、それだけの力量を備えていませんし、今後も会得することはないと思われます。


習主席が帰路を急いだ理由、それは胡錦濤「長老」とその周辺が攻勢に出ることが分かっていたからで、5月31日から6月8日までの外遊日程を公表したのが5月20日だったと言う事実がそれを物語っています。

つまり独自の利権(金脈)を構築する目的から中南米諸国を歴訪する必要がありましたし、オバマ大統領とは尻に火が点いている現状に対する善後策を練らねばならない、と言う訳で今回の外遊が長期に亘るのは必至、ならば外遊の事実そのものもギリギリまで秘匿せざるを得ませんでした。

でも甘かった。

北京時間6月9日(=国家主席帰国当日、時差の関係で裁判には間に合わない筈)に元鉄道大臣の汚職容疑裁判が始まり、本人が容疑を認めたため即日結審、因みに汚職は「鬼の王岐山」(政治局常務委員)率いる党中央紀律検査委員会から、国務院の然るべき部署(名称失念)を経て司法に回されますが、最高人民法院院長(=司法の最高幹部)は「団派の有望株」周強中央委員、つまり汚職裁判に関しては入口と出口を「長老」陣営が握っています。

これで済めば良かったのですが、現地時間6月7日から中国の短期金利が急騰、これも「長老」の支配下にあると思われる金融当局が「不動産高騰→物価高」予防を理由に当期資金流入に目を光らせる一方、同じ口実を使ってオペ(公開市場操作)で金融市場から資金を吸収、衰弱した人物の頭から氷水をぶっ掛ける様な仕打ちを繰り返しています。

資金需要が旺盛を越えて切迫している現状で流動性を低下させるとどうなるか、ましてや買い支えなければ底割れの危険性が高い上海株式市場には資金が回ってくる筈が無く、公的資金が唯一の買い手と言うのが現状、因みに買い本尊は中央匯金投資、おそらく反「長老」派の差し金でしょう。


習国家主席に話を戻すと、米中首脳会談でも「偉大なる中華民族」に類する言葉を使用したらしいですが、肝心の中華民族が白けている現状ではそれが求心力にはなり得ません。

それから「新しい大国関係」と言いますが、それはオバマ氏との「馴れ合い」を言い換えたに過ぎず、同時に以前の「米中戦略経済対話」が消滅したことを教えてくれて大変有り難く、本来ならば「対話」を経て「関係」が構築できるのですが、国家主席と大統領の間では既に「私的会話」を経て「指摘関係」が成り立っていることを問わず語りに物語ってくれています。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-18 14:56

腐儒密談

米(の一部勢力の代弁者たるオバマ大統領)中(の一部権力に属する習近平国家主席)首脳会談が始まりました。

会談場所がワシントンではなく西海岸の保養地と言う点に胡散臭さを感じる旨は、既に申し上げているので今回は割愛させて頂きますが、当初は現地時間6月8日に首都に帰還する予定だったオバマ大統領が、移動日を翌9日にずらしてまで現地滞在時間(≒国家主席との会談時間)を延ばした裏には、何がしかの理由があると思われ、それだけすり合わせるべき事柄が増えたのではないかと推察されます。

そして悩み事が増えたのはオバマ大統領の方ではなく、習国家主席の方だと思われます。


中国経済が変調をきたしているのはご存知かと思われますが、その実態を理解するには「役人(≒共産党員)査定基準」、「地方政府」、「全製造業余剰生産体質」、「金融事情」を理解する必要があります。

まず全ての経済分野が「構造不況業種」に陥っている事実を指摘する必要が有りますが、これにはノルマと言う悪しき体質が背景にあり、その裏には「担当地区GDP成長率」と「税収増」が最大の査定基準と言う現実があります。

GDPを膨らませ税収を増やすには生産拠点を新設するか増設すれば、表向きのGDPは膨らみますし税収も増えますから、地方政府が争って新増設に走るのはやむを得ない話ですが、それが今の過剰生産能力体質に繋がっています。

仕方無く操業を停止する場合もありますが、人員整理などしようものなら大騒ぎになって査定の段階で大減点されますので、工場が動いていないのに従業員は出勤し給料が払われることになります。

そしてその原資はと言えば、地方政府が企業に直接資金供給する場合もありますが、銀行に談判して融資を受ける代わりに地方政府が保証人的存在になることもあります。

ですから全ての債務は地方政府が抱えることになり、従って地方政府が資金調達出来るか否かが今後の焦点となり、換言すれば地方政府の資金繰りに支障が生じれば「地方政府、銀行、(国有)企業抱き合い連鎖倒産」が発生することになります。

それにしても団派はえげつない、この状況下で中国人民銀行(日銀に相当)に市中から資金を吸収させているのですから。

欧州経済の失速等で外需は減少し、内需も頭打ちにもかかわらず増産計画は目白押し、そうでなくとも既存企業の資金需要が膨張している今、金融市場から流動性を奪うことは自殺行為です。

でも分かっていてやっています、おそらく。

昨年の段階で今の胡錦濤「長老」が国家主席兼党総書記だった頃、指導部は今年の方針として「地方政府の汚職徹底追及、地方政府管轄下の投資基金及び年金基金の徹底査察」を広言しています。

これは指導部と言うより団派を含む「長老」一派の決意表明を解釈すべきと思われますが、地方政府を標的としている点には留意すべきで、この「地方政府狙い撃ち方針」と「中銀金融引き締め策」は偶然ではありません。

要は「正直に喋らなければ潰すぞ」と言う訳で、恭順の意を示したものには罪一等を免じ、地方政府単位で言えば中央銀行から公的融資を受けることになりますが、あくまで抵抗する地方や反胡錦濤勢力で情状酌量の余地が無い連中は汚職の罪状で粛清する、これが「長老」達の筋書きだと考えられます。

だから今年後半はえらいことになります、日本に住んでて良かったです。

それにしても中国は権力闘争が三度の飯より好きですね。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-06-09 02:20