現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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多分復調

身の上話ばかりしていると、お題を「闘病日誌」に変更しなくてはなりませんので、早速本題に入らせて頂きます。


と言いながらロシアの話から入りますが、プーチン大統領が環境団体グリーンピースの活動家30名を拘束、何かと噂のあるこの団体に関し、その美名の裏にある嘘を嗅ぎ取らざるを得ない小誌と致しましては、プーチン氏がその後ろ盾とも言うべき存在に「喧嘩を売った」と理解しています。

環境団体であろうがなかろうが、NPOだろうが何だろうが、広義の「ボランティア」つまり表向きは報酬を求めない人間集団を小誌は認めません、「腹が減っては戦は出来ぬ」であり、「人はパンのみにて生きるにあらず」かも知れませんが「パンが無ければ生きて行けない」のも事実、つまり連中に報酬を渡している輩が背後に必ずいます。

一部ではビッグ・スリーが裏の出資者と言われるグリーンピース、事の真相は存じ上げませんのでご教示頂ければ有難いのですが、活動家と称される連中が手弁当で従事しているとは思われません。

それにしてもプーチン大統領の喧嘩の仕方は上手いですね、一方でソチ五輪の聖火走者にロシア在住の日本人女性を起用、それとなく日本に対し誘い水を投げ掛けています。


珍しく日本に触れますが、大阪府堺市(何時の間にやら政令指定都市になっていました)で市長選挙が昨日行われ、前回は維新の会推薦で当選した現職(その前は大阪府幹部職員)が、右は自民党から左は共産党までの「オール既成政党」の支持乃至推薦を受けて当選、大阪市議会では維新の会と共に与党を形成している公明党が、得意の二股膏薬宜しく直前で寝返りましたから、孤立無援の維新の会は善戦(得票率40%強)したものの及びませんでした。

既成勢力に逆らうとどうなるかが如実に分かる話ですが、所謂「エスタブリッシュメント=既得権益享受層」を敵に回すと潰される、但しこの権力の旨みを享受する連中に問題解決能力が無い場合、「身内」を大事にするあまり利権をばら撒いて肥大化するだけですから、維新の会を始末すれば事が済むと言う話でもないのです。

前回の選挙で大阪部幹部職員(=既得権益享受者の最たる者)を推薦した維新の会も未熟ですが、それを右から左まで担いだことで、その本音と実態が浮き彫りになってしまいました。

維新の会に言いたい、陳独秀から胡錦濤に至る系譜を勉強しろと、既成勢力に言いたい、日本には最早「日本版太子党」を食わせる余裕はないと。


ここからやっと本題です。


汚職等の罪に問われて一審で無期懲役の判決を喰らった薄熙来元政治局員、控訴したそうですが(中国は二審制)、賢くないなと思うのは相手の注文に嵌って「情報公開」に協力していることすら分かっていないですし、いまだに救いの手を差し伸べてくれるものと思っています。

今回当選した堺市長にも、麻生財務大臣にも、そして薄熙来氏に共通するのは品格の無さ、それから「己は選ばれた人間」と言う思い上がり、この手の輩が跳梁跋扈する社会に未来はありません。

以前はそれでも何とかなったのですが、世界の最先端が「近代」から「現代」更には「新代(小誌仮称)」へと移るに伴い、贅肉は許されなくなりつつあります。

「近代」に届くどころか「退世」の段階にある中国に「薄熙来型人間」が遍在しているのは仕方ないですが、そんな人間を葬ろうとしている今の中国は正しい方向に向かいつつあります。

これに対し少なくとも「現代」、おそらくは「新代」に達しつつある日本では、数こそまだ少ないですが「薄熙来型人間」が増殖しつつあり、お先真っ暗とは言えないものの、蟷螂の斧と分かりつつも小誌が「より多くの善とより少ない悪を後世と後生に残す」と申し上げているのもお分かり頂けると存じ上げます。


さて、何時の間にやら「上海自由貿易試験区」から名称変更になった「上海自由貿易区」、本誌はこれを胡錦濤「長老」陣営が上海に打ち込んだ「楔」と理解していますが、滑り出しは順調な様で、国内主要銀行は競って進出しますし、外資誘致のために金融及びサービス関連の規制を緩和するうえ、フェイスブックもツイッターも使いたい放題だそうです。(因みに小誌はフェイスブックもツイッターも利用経験なし、スマホも無縁、肉親と同じ型番でないと、時々教える必要が出て来るためと、本音を言えば面倒臭いから)

それから、ここら辺の真相は明らかではありませんが、大連商品取引所に鉄鉱石先物上場、以前は上海(中国金融先物取引所)で国債取引が開催されています。

背景が分からないので何とも言えないのですが、宝山鋼鉄(上海)が子会社(宝鋼湛江鋼鉄)に1,900億円相当の上積み出資、この子会社だけで増設後は年産1,000万トンになると言うのですから、やることが無茶苦茶です。

因みに今年8月の世界の粗鋼生産総量に占める中国の比率はちょうど半分(50.8%)、前年同月比12.8%増の6,630万トン(年率換算8億トン弱)だそうで、しかも少なくとも2億トンの過剰生産能力を抱えている筈、生産することが目的と化している感がありますが、何時かは行き詰るのも事実です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-09-30 17:14

地獄からの帰還

体に変調をきたして伏せっていると様々な思いが去来しますが、体調が悪い時に限って勘が鋭くなると言うか、微睡ながら思いついたことが現実だったり正解だったりします。

おそらく今後、この人物に言及することは稀になると思われますが、薄熙来元政治局員(元重慶市党書記)に無期懲役(に財産没収)の判決、大方の予想では無期懲役が上限とのことだったそうですが、小誌予想は無期の執行猶予付き死刑、この件では予想が外れました。

日本でも反省すれば情状酌量の余地がありますが、今回の裁判で被告は徹底抗戦しましたから罪が重くなるのは法治国家としては当たり前の話、中国国民にとっての収穫は「裁判は公開が原則」、「法が党に優先する」、この二点です。

薄被告と習近平国家主席はあまり仲が良くなかったそうですが、同じ太子党に属する者として、しかも似た境遇の持ち主ですから、習主席としては決済する際に背筋に寒いものが走ったことは想像に難くありません。

仲が悪いのは「俺の方が血筋(?)が良くて頭が良い」と思い込んでいるから、ですが両者の軋轢は太子党同士の「コップの中の争い」の域を出ず、太子党そのものが否定される局面に至れば一致団結しなければなりませんが、方や国家元首、もう一方は刑事被告人と立場が分かれては、手の打ち様がありません。

この点、団派と言うか胡錦濤「長老」陣営は巧妙で、既成事実を突きつけては国家主席に最終決裁を仰ぐと言うやり方を採っていますので習主席も突き返し様がなく、政治局常務委員会でも「長老」陣営の二人(李克強総理、王岐山党中央規律検査委員会書記)は論外としても、例の小姑四人組(張徳江、兪正声、劉雲山、張高麗)は美味しい部門を割り当てられてご満悦、反胡錦濤の看板を下ろす気にはならないが、さりとて好んで事を構える理由もなく、内心「若造」と蔑んでいる軽量国家主席(党総書記)に進んで与する云われもないので、面倒なことは全部「若造」に押し付けてお手並み拝見を決め込んでいますが、その「美味しい部門」がやがて毒饅頭になることまで考えを巡らせていないと思われます。

事実、今の中国は無政府状態とは言いませんが「権力の不在」乃至は「権力の空白」が生じている感があり、それを「長老」陣営は分かっていて放置している様子で、石油利権を突破口に汚職追及の捜査が進む一方、ここにきて地価は高騰と言うか沸騰、想像以上に社会不安が醸成されているのではないかと推測されます。

一部では地上げが横行している模様ですが、その背景には地方政府の財政難があるらしく、自らは資本調達事業体(LGFV)で資金をかき集める一方、傘下の国有銀行を通じて理財商品を売り込み、同じく子飼いの国有企業には「影の銀行」を運営させて資金調達に奔走させる、他方で東南アジア系華僑が資金を故国に還流させています。

おそらく団派が狙っているのは「一網打尽」、身動きが取れなくなったところで全員を粛清する腹積もりと思われます。


11月に日本の財界人が訪中するそうですが、国家主席への表敬訪問を希望しているとか、そんなことは時間の無駄ですから短時間で切り上げて貰って、小誌が注目するのは「本当に会いたい人物」、筋から言えば窓口の王岐山政治局常務委員なのですが、官尊民卑の中国ですから民間人にいきなりと言うのは難しく、しかも王氏は多忙を極めていますから他の人物に今回は譲ると思わます。

李克強総理、汪洋副総理(政治局員)辺りが有力ですが、場合によっては李源潮国家副主席との面談も有り得ると読んでいます。

それで対日関係は「胡錦濤(+温家宝)→王岐山(総括窓口)→?」の「?」の部分が決まるとみられます。


ロシアと北朝鮮の間で鉄道が直結、直通で乗り入れが可能となりました。

極東の都市ハサンと北朝鮮東岸の港町羅津間がその対象で、おそらく北朝鮮は日本の統治時代のままですから鉄道は狭軌、対するロシアは広軌でしょうが、素寒貧の北朝鮮に変更する余裕はないし、そもそも線路は重大な安全保障上の国家機密ですから、相手に敷設して貰う場合はそれなりの合意と見返りが無ければ出来ない話です。

羅津は日本海に面する港で日本とは指呼の間と言っても過言ではなく、何の為にここまでロシアが手を伸ばすのか、贅言は要しません。

「長老」陣営か、そこを経由しての日本からの「迂回融資」と小誌は読んでいます。


シンポジウム参加を装って北朝鮮外交官が訪中、その後、中国外交部長が六か国協議再開を提唱、但しこの場合は「裏の六か国協議」が「今までの表の六か国協議」を押しのけて「真の六か国協議」として浮かび上がることを意味します。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-09-23 11:24

よたよた、そろりそろり

こんな時間に目を覚まして、怠けているとついつい引け目も感じるのですが、こんな形で再開致します。


3月13日までの10泊11日の「逃避行」に出かけた習近平国家主席、9月5日から2日間の日程で開催されたG20サミットでは「盟友」オバマ大統領との再会も果たしましたが、プーチン露大統領が議長国の権限を存分に活用して会議を主導、中国も表向きは米国によるシリア空爆に反対の意を表明せざるを得ませんでした。

G20閉幕後の米露外相会談でもロシアが圧勝、小誌ごときは辣腕か非力かで政治家はこうも違うものかと感心する以外になす術がありませんでした。

ただ今回の一連の騒動で、着実に「反オバマ包囲網」が狭まっている印象を受けると同時に、ひょっとしてケリー国務長官は「トロイの木馬」ではないのか、オバマ大統領にとって信頼出来る数少ない連邦上院議員であるのは、オバマ氏が大統領の座を射止めるに至るまでの両者の親密ぶりからも理解出来ますが、実はその人物が騙す側に寝返っていて(或いは「最初から言い含められていて」)、最後の棺桶の釘を打ち込む役割を担っている、そんな印象すら受けます。

今回のシリアの問題にしても、大統領は国務長官と協議の末に方針を打ち出した筈ですが、「化学兵器使用が米国軍事介入の分岐点」とか「攻撃は空爆に限る」だの「国連決議なしの単独攻撃も辞さないが、各国の支持を取り付ける」、そして「連邦上下両院の決議を前提とする」と、次々と己を縛っていきました。

事を構える場合は通常、国家元首が議会に対し求めるものは全権委任、決断を回避して責任転嫁しようと考えたのでしょうが、議題に盛られぬまま有耶無耶で事態は収まり、結果的に「要らぬところで好戦的、なのに弱腰で優柔不断」と言う何とも形容の仕様がない評価を受けるに至りました。

目の前に「親友」がいて親身に相談に乗ってくれる、話している内に「名案」が浮かぶがそれは「親友」が誘導しているのであって、騙されているとの感覚が無いから底なし沼に落ち込んでしまう訳です。


習国家主席が長期外遊を敢行した理由、要は「最終決裁の判子を押したくなかった」、これに尽きるのではないでしょうか。

表向きは「民主集中制、一党独裁、一致団結」のお国柄ですから、国家主席兼党総書記の習近平氏の決済が必要となりますが、薄熙来裁判の量刑決定に始まり、習氏の手に負いかねることばかりです。

「逃避行」に先立つ取材で、地方政府の債務と製造業の余剰生産能力の存在を問題として認めたのは良いが、同時に中央政府は対処する能力があると大見えを切っています、個人的には解決能力を持たない非力な政治家なのに。

地方債務と製造業の余剰生産能力を問題として認識することは、政治的に非常に危ういし発言次第では余計な敵を作りかねませんが、そこまで考える余裕はないのでしょう、G20に行って箔を付け、その前後に各国を回って「独自の利権」開拓に余念がなかった、これが真相と思われますが、相手だって政治手腕の無い国家元首なんて迷惑ですから「慇懃無礼」に徹したでしょう。


話変わって、バンク・オブ・アメリカ(BOA)が15億ドル相当の中国建設銀行の株式売却に動いているそうで、少々旧聞に属しますがゴールドマン・サックス(GS)も中国工商銀行の全持ち株を手放しています。

BOAの場合はロックアップ期間終了直後の売却、これはもう「中国離れ」ではなく「中国切り」ですが、金融市場で流動性が低下しているのは確かで、ですから選りによって韓国済州島で中国船籍豪華客船の「別の中国系企業の申し立てに基づく」差し押さえ騒動が表沙汰になってしまいます。

韓国もそうなのですが、中国が手掛けている製造業は全て構造不況業種、中でも深刻なのが海運、造船、鉄鋼など、日本企業の円安攻勢を受けて「金の切れ目が縁の切れ目」とばかりに安値攻勢を所構わず仕掛けています。(ここら辺の事情は韓国も同様)


そうそう、薄熙来被告は裏金の一部を江沢民氏の別荘建設に充てていたとか、それから日本の大学で教授を務める朱建栄なる人物が上海に里帰りしたところ、スパイ容疑で当局にそのまま拘束、一方で張徳江政治局常務委員の全人代常務委員長就任に異議を挟んでいた「人権活動家」が国家転覆容疑で逮捕、中国については表面の「現象」だけを追っていては何時までも分かりませんし、必ず「裏」があるので究明に骨が折れます。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-09-16 06:26

ポンコツがガス欠

今年の酷暑は肉親の面倒を看る体には響きました。

肉体が「強制終了」みたいになるのですから厄介なものです。

中国に生まれていたら絶対に生き延びられないひ弱さです。


本題に入る前に、五輪大好き国民の日本人は大騒ぎですが、かつてのスペイン領だったアルゼンチン(ブエノスアイレス)で開催地が決定するのですから、その決定会場がブエノスアイレスと決まった時点で、2020年はマドリッドで決まりと考えるのが常道でしょう。

負けたって構わないんです、2020年の世界情勢を脳裏に描いてみれば。

その時点でEU(欧州連合)やユーロ圏が存在しているのか、分権志向が強く(公用語は地域限定を含め5言語)慢性的に貿易赤字で(450億ユーロ、外務省資料、2010年)、何の産業もない(外務省資料には「自動車,食料品,化学品,観光産業」と記されているが、自前は観光のみ)スペインが国家統一を保てるのか、サクラダ・ファミリアみたいな公共事業(あれは観光名所たり得ても、断じて信仰心の発露ではない)をしながら沈没している国家に五輪の負担は重すぎますから、最後に開催返上を申し出て、東京にお鉢が回ってくると言うのが小誌見解です。


相変わらず「親オバマ勢力」追い落とし工作は盛んで、ロシアではメドヴェージェフ首相派の牙城だった極東地域にプーチン大統領陣営が楔を打ち込み、首相派の極東全権代表を解任、後任に自派の子飼いを押し込んでいます。

それにしても国力はいざ知らず、政治家としてはオバマ米大統領がプーチン大統領の敵ではないことが明らかになった点で、今回のサンクトペテルブルグG20は見応えがありました。

超大国の座から転落して久しいロシアに対し、唯一の超大国たる米国大統領が何ら有効な反撃を試みることも叶わず、最後には安倍総理を恫喝するもそれすら失敗に終わったのですから滑稽としか言えません。

最初はお前なんかと会う暇はないと言っておきながら、誰も相手にしてくれないとみるや無理矢理ねじ込んでくるのですから、その時点でオバマ氏の負けです。

日本側も「振付師」や「指南役」が総理に講釈をして、くれぐれも言質を取られない様に手配した筈です。


さて、国家元首(習近平国家主席)が9月3日から13日までの優雅な「逃避行(別名外遊)」を続ける中国ですが、働き詰めなのが「鬼の王岐山」率いる党中央規律検査委員会です。

司法に送致した薄熙来元政治局員(元重慶市党書記)は同委員会の手を離れましたが、現段階で取り扱っている案件を順不同で列挙しますと、

国有資産監督管理委員会(蒋潔敏主任、周永康前政治局常務委員の子分)
中国石油天然ガス集団(CNPC)首脳級幹部四名(石油畑は周永康氏の「縄張り」、付言すると傘下のペトロチャイナを相手取って米国法律事務所が集団訴訟=クラスアクションを実施、偶然とみるかは読者のご判断に任せます)
四川省文学芸術界連合会(郭永祥主席、周氏の長年の秘書)
吉林省元副省長(これは起訴、容疑は勿論収賄)
実業家呉兵氏(四川省利権で周氏と癒着)

そして周永康自身が党中央(規律検査委員会)の管理下に置かれていると囁かれています。


これは本誌も間違ってたのですが、国家主席殿の長期逃避行は「国内に居てると最終決裁を求められるから」で、ですからこの「傷心旅行」の間、中国では「何も決まらない」が「全てが最終決裁の一歩手前まで進む」ことになります。


しかしながら何故、党中央規律検査委員会が「公費での月餅購入禁止」通達を出さねばならないのか、そんなの当たり前でしょうと言いたくなるし、委員会としてもやってられないかも知れませんが、この行為そのものが「前近代」なのです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-09-07 19:37