現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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政治家 ~盆も正月もない人種~

韓国の鉄道ストは国会に小委員会を設置することで収束、要は労組側の顔を立てただけの話で実態は朴槿恵大統領陣営の圧勝、新年からは攻守所を代えて「朴大統領の報復」が始まります、標的は当然、今回のストの黒幕たる現代財閥ですが、攻撃対象は全ての財閥に及ぶことが予想されます。

一方の北朝鮮では張成沢氏の周辺が片っ端から粛清されている模様で、親分の張氏処刑の前段階から自殺者が続出していたとの由、それなら日中韓の報道機関は役立たずの無駄飯食らいと言うことになります、粛清されていない時点で情報を入手していなければおかしいですから。

おそらく見逃していたのでしょう、張氏が私領みたいに扱っていた「特区」における人の出入りだけ眺めていても、何らかの異変は感知できたものと思われます。


何かと身辺が騒がしくなっているのが、周永康「長老」(元政治局常務委員、元党中央政法委書記)、情報が錯綜しているので不明な点もありますが、党中央紀律検査委員会が元秘書まで取り調べていますから、相当危ない印象を受けますが、紀律検査委員会の活動が目立つと共に浮上してきたのが、三中全会で新たに認められた全面改革指導小組、その「組長」に他ならぬ習近平総書記が就任することが先日判明しました。

「小組」と言えば、一定年齢以上の中国人なら悪夢以外の何物でもない文化大革命の「中央文革小組」、「小組」と言う命名そのものが復古主義と言いますか、権力奪還の意思表示です。

ただ今回は「狩られる」側が総書記を神輿に担いで結託して保身に走っているだけで、何の戦略も目標も計画もありませんから、それ以外の「組員」(構成員)は決まっていません。

習総書記も己の手を汚したくないので、最初は渋っていたとみられますが、集中砲火を浴びるのは誰もが嫌、と言うことで三中全会閉幕から一月半を経て漸く「組長」が決まりましたが、今に至るも「組員」が集まらず、11月25日付人民網日文版記事「中央幹部が地方に着任 三中全会後も人事調整が続く」の中で、「三中全会で創設の決まった改革全面深化指導小組(中略)の枠組みや人員構成がまだ発表されていないことに注意する必要がある」と明記されているのですから、推して知るべしです。

そんな非力な総書記がもがいている間にも、党中央紀律検査委員会は「党員(殊に党幹部)の会員制高級クラブへの出入り禁止」通達を発し(ロイターは「習近平政権が進める腐敗撲滅活動の一環」と報じていますが、習一族の資産規模を踏まえた場合、腐敗撲滅活動の最初の犠牲者はこの一族と思われます)、全人代常務会は近々「一人っ子政策緩和」を正式承認する見通し、更に「労働教養制度」廃止も決定、習総書記(国家主席)の意思に関係なく話はどんどん進んできます。

そしてこの年の瀬に、今年6月末時点の中国地方政府債務総額が邦貨換算310兆円(17.9兆人民元)にまで膨張していることが判明、ブルームバーグによるとこの内の4.3兆人民元は地方政府に返済の義務はないそうです。

地方政府(=中国共産党各地支部)の連中は帳簿を必死になって隠すか改竄したでしょうし、「本当の数字」を出したら世界が発作を起こしかねませんので、「大本営発表」の落し所を決めるのにも一苦労だったと思われます、これが半年もかかった最大の理由でしょう。

そして新年の中国の最大の課題は当然「地方政府や国有銀行を含めた国有企業が抱える不良債権処理」、これに尽きます。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-31 23:10

再稼働 ~原発ではありませんが~

今日(12月26日)は毛沢東生誕日、中国では様々な催しが行われた模様ですが、この日に「靖国参拝」をぶつけてきた安倍総理もなかなかのものですが、同じ日にこっそりと甘利経済産業相が復帰、早期舌癌を理由に雲隠れしていた大臣ですが、この人物が北朝鮮「の窓口」ではないかと小誌が睨んでいるのはご承知の通りです。

これだけの「爆弾」を平然と投げつけると言うことは、それだけの環境が整ったと言うこと、すなわち日中韓そして北朝鮮で「反日勢力」が逼塞していることを意味すると同時に、この四か国の「親日勢力」は息が合っています。

それにしても年の瀬に参拝するとは上手い手を考えたもので、日本だけは太陽暦の国ですが、それ以外は「太陰暦の国」乃至は「併用の国」、反日勢力が鳴こうが喚こうが日本は12月28日から1月5日までお休み、その間は上げた拳も降ろし様が無く、この一件はその内に「賞味期限切れ」になってしまいます。

沖縄普天間基地問題(辺野古沖移設問題)が急転直下で解決したことも面妖ですが、中国では周永康「長老」(元政治局常務委員)の側近(中国語で「牙爪」と表記するそうです)と言われる人物が、これも例によって「鬼の王岐山」率いる党中央紀律検査委員会による取り調べの末、「重大な規律違反の疑い」で解任されました。

この要人は李東生「党中央」公安次長、その上が公安庁長ですが、党中央政法委員会の秘書も務めている人物、因みに現職の政法委員会書記は孟建柱政治局員、そして前職が周永康「長老」です。

つまり政法委員会に関しては、最高位(委員会書記)の次の次が解職されたことになり、とすれば周永康「長老」がその職にあった時代の部下であった孟建柱氏(周氏の後任)と王楽泉氏(あの「新疆王」、いずれも副書記経験者)、それに周本順秘書長は相当「危ない」と思われます。

そして政法委員会が狙い撃ちされているのであれば、胡錦濤「長老」時代の政敵の牙城であった(党中央)精神文明建設指導委員会にも捜査の手は伸びている筈で、ここの「長老」は李長春前政治局常務委員、国務院総理の座を望んだものの前任者の朱鎔基氏が断固拒否した経緯があり、その関係で温家宝前総理(朱元総理の後任)に含むところがある人物です。

その李長春「長老」に1997年から長きに亘って仕え、遂に後任として同委員会主任と政治局常務委員の地位を手に入れたのが劉雲山氏、李「長老」が「遼寧・大連閥」の領袖ならば劉氏は内蒙古自治区の地方ボス、地理的にも利害関係は一致しますが、遼寧省を含む北朝鮮に隣接又は近い地域で、李「長老」の影響力が急速に低下しつつあるとの小誌憶測が正しければ、劉雲山氏の座も決して安泰ではありません。

薄熙来氏失脚で現職の政治局員は「聖域」でなくなり、仮に周永康氏が政治的に粛清されれば「元」政治局常務委員も「聖域」に留まることは許されず、その次は「現職の政治局常務委員=劉雲山氏」、そして「過去の総書記=江沢民」、最後にたどり着くのは「現職総書記」つまり習近平氏と言う順番になります。

順に並べると、


薄熙来→周永康→劉雲山→(李長春その他)→江沢民→習近平


聖域を崩しつつ、既成事実を積み上げながら敵対勢力を粛清する場合、この順序になることが予想されます。

ですので、身の危険を感じた習近平総書記が最近、次席の李克強国務院総理を遠ざけ劉雲山政治局常務委員を重用しているのは利害関係からも分からないではありませんが、間違った選択だと思われます、敗者連合は勝者になり得ません。


韓国では鉄道公社労組のストが18日目を迎え、一部団体が仲裁を模索するも両者譲らず、運行率は70%台ですが「鉄の女」朴槿恵大統領は譲歩拒否の姿勢を崩さず、おそらく財閥と官僚が後押しする今回の鉄道系労組に対して妥協する意志はないと思われます。

韓国では結構、労働者のストが頻発しますが、今回は完全な政治的闘争で、些細な理由で半月もストが打てるのは物心両面で援護射撃があるから、官僚と財界の癒着構造(「財官複合体」)を踏まえれば、その走狗たる労働組合が代理として大統領に噛みついているのです。

ただ有利なのは大統領側、それだけ官僚も財閥も追い詰められているからです。

新年になれば罷業なんてやっていられる状況でなくなります。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-26 22:34

起死回生?

ペトロチャイナ(中国石油天然気)の監査役温青山氏が17日、「個人的理由」で辞職との報道、これとは別の同社幹部も事情聴取を受けていることをロイターが報じていますが、今回の標的が周永康氏(前政治局常務委員)を頂点とする「石油閥」解体にあるとする論説が支配的ですが、北朝鮮の粛清と同時期であることを踏まえた場合、中国側から言えば「北朝鮮閥」狙い撃ちが今回の一連の事件に近いのではないかと思われます。


習近平氏は党総書記或いは国家主席就任に際し、一部の後援勢力を「売った」のではないか、最近この様な「妄想」に囚われています。

分かり易く言えば「己とその一定の範囲内の人物は、捜査及び粛清の対象外とする」、これで胡錦濤「長老」陣営と手打ちしたのではないか、こう推測する訳です。

最近の党中央紀律検査委員会の活躍ぶりをみると、捜査の手は元政治局常務委員のみならず、現職の常務委員に及んでもおかしくない勢いです。

この「妄想」が正しければ、李長春、周永康そして江沢民の各「長老」は間違いなく生贄、「長老」側からすれば憎さも憎し、陳雲こと廖陳雲の息子陳元「前」中国国家開発銀行董事長も粛清の対象です。

現職では張徳江氏が「寝返った」節があるのに対し、首が寒いのは張高麗氏、ずぶずぶの「石油閥」ですし、助かる可能性は低いと思われます。

張徳江氏が「長老」陣営に帰順したと推測される記事がこれ、「全人代常務委員会で労働教養制度廃止案を審議へ」、あの悪名高い制度も法的根拠がありますから、制度廃止には全人代の承認が必要、その全人代常務委員長にして北朝鮮と国境を接する吉林省の「政治ボス」がこの人物、しかも最終学歴が金日成総合大学と言う「北朝鮮通」ですから、少なくとも現段階では利用価値があります。

ただ4年後の党大会で年齢制限に引っかかる人物も存在するので、それと入れ替えに団派を中心とする「長老」の息のかかった連中が大挙常務委員会入りします。

先の長い話ですが、習国家主席は「一期五年」で勇退するのではないか、「刑不上習近平」と言うことで、「長老」側と手打ちをしているのではないかと考える次第です。

但し、「長老」陣営がその密約を遵守するかどうかは別の問題、仲間を売る者ほど求心力のない人物はありませんから。


ただ生贄に奉げられた側が黙っている訳が無く、その突破口として狙っているのが新疆ウイグル自治区だと思われます。

この自治区で事件が多発するのは、前党書記「新疆王」王楽泉氏の影響力を一掃し切れていないからでしょう、なんせ15年(1995年~2010年)も同自治区党書記を務め、2002年からは政治局員にまで上り詰めた人物、山東省出身で自治区においても山東省出身者を多数登用していますから、それまでこの地に縁のなかった現職の党書記(張春賢政治局員)からすれば、「水面下の人脈」を断ち切るには至っていないと推測されます。

換言すれば、「長老」陣営に狙い撃ちされている連中には、そこしか突破口を見いだせないほど追い詰められているのではないか、相手の弱点を衝くのが常道ならば、この自治区が標的になるのは先刻承知、炎上しないものと考えられます。


現職の朴槿恵大統領の父親でもある朴正煕元大統領(故人)が肝煎りで育成したのが浦項総合製鉄(現ポスコ)、初代社長の朴泰俊氏も、後を襲った金鐵佑氏も、在日又は日本留学及び軍隊経験者で、日本の「良き部分」を知る人物でした。

今のポスコは、大株主だけみても、官僚の食い物になっているのが分かります。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-18 23:29

風邪

流石に辛くて昨日は断念、御海容の程を。

粛清が続く北朝鮮では、軍関係者(崔竜海総政治局長、張正男人民武力相、李永吉総参謀長)の序列が上がったとの一部報道がありますが、今回の張成沢氏処刑に関連して四桁とも五桁とも言われる関係者が粛清されるとの噂があり、張氏関連だけでこれだけの役職が空席になるのですから、必然的に世代交代と人材登用をもたらすことになります。

換言すれば、権力中枢の「張成沢的部分」が空白になるのですから、それは「特級階層」の少なからぬ部分が沈没し、一方で周辺に位置する「一級階層」には思いもよらぬ形で中枢部分が開放されるのですから、今頃「猟官運動」に躍起になっていても不思議ではありません。

つまり今回の後始末だけでも一苦労なのですから、軍部に手は付けられない、と言うか一度に複数の敵を作る愚を犯さないとすれば、今回の一件が片付かない限り軍部への粛清はありません、張成沢氏と過剰に癒着している連中は例外として。

翻って言えば、本件が一段落すれば軍部への粛清も有り得る訳で、残るのは「金正恩第一書記を侮蔑しなかった」、「第一書記に対し面従腹背をしない」、「絶対的忠誠心を持つ」集団となりますと、やはり軍部においても世代交代と人材登用が必要、「特級階級」の粛清と「一級階層」からの引き上げは不可欠と言えます。


本人にその自覚があるかは別ですが、北朝鮮は「近代化」に一歩踏み出しました。

近代へ跳躍するには数多くの前提条件が必要となりますが、「中央集権」と「権力の開放」は絶対条件、金第一書記は曲がりなりにもそれを始めたことになります。

おそらく先代の金正日総書記(故人)は、国土を私領みたいに扱って、国家財政の遣り繰りがつかなくなったら子分にその私領を切り分けて貸し出し、自由に差配させる代わりに上納させていたと思われます。

それが北朝鮮版「特区」、一度は左遷された張成沢氏が政権中枢に復帰出来たのも、この構想を「永遠の総書記」殿に上奏したからでしょう。

ですが「金総本家」の跡継ぎから言えば、これ程許しがたいことは無く、感情的なこじれもありますが「国土を切り売りする分派的行為」と言う点では間違いではありません。

今後の第一書記殿の課題は、「中央集権」、「人材登用」、「軍の粛清及び掌握」、そして「対日交渉の布陣確定」と考えられます。


日韓がいがみ合っていると言う輩に問いたいのですが、韓国金融監督院は日本の金融庁と「共同」で、韓国最大手行の国民銀行東京支店を不正融資容疑で捜査している件を如何に説明なさるのか。

小誌がいずれかの当事者ならば、絶対に相手の手柄になる様なことはしません。

国内最大手行が邦貨換算数百億円の裏金作りを隣国でしていること自体、異様な話ですが、それを日韓共同で当局が追及しているのですからただ事ではありません。

確かに朴槿恵大統領の反日的言辞が目立ちますが、それに対し安倍総理本人の対応は極めて穏やか、また朴大統領は今回の粛清劇で金第一書記を呼び捨てで非難していますが、北朝鮮からはこれと言った反応は無し、同じ一件で見解を求められた安倍総理は「拉致解決へ機会逃さぬ」と返答、一見すると頓珍漢ですが、これが「瀬踏み」、つまりこの三人は政治的に「出来ている」。


中国では周永康前政治局常務委員が軟禁状態に、汚職容疑の追及が本格化との由、この国には「刑不上常委(多分、「刑は常務委員会に上らず=政治局常務委員に対する不逮捕特権)」と言う都合の良い不文律があったそうですが、それが崩れたそうで、少し前にご紹介した「責任追及の実施は、終身追及」と言う党中央紀律検査委員会の宣言は、この不文律を全面撤廃を意味していたことになります。

時事通信によりますと、習近平国家主席は周氏拘束にあたって「引退した元政治局常務委員17人に意見を求めた」そうだが、日経の中国総局長にお伺いしたい、事実ならば「権力を完全に掌握した」国家主席(党総書記)が、年寄りにお伺いを立てる必要がどこにあるのか、事実でないなら習国家主席の「強力な指導の元で」実施されたのか、それとも与り知らぬところで事が運んでいるのか、知っていて手出しが出来ないのか、そう言えば先日の「習近平よいしょ記事」、汚職追放には一言も触れていませんでしたね。

良いことを教えてあげましょう、出典は人民網日本語版「紀律検査委、住宅や公用車など指導幹部の待遇を厳しく管理」、見出しを読めば中身はおのずと分かると思いますが、こんなことまで「管理」しなければならない中国指導部、小学校低学年の集まりなのでしょうか。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-17 19:16

指が凍える

機関銃の連射により原形を留めない形でその生涯を終えた張成沢氏、母親を侮蔑し最後には死に追いやった人間集団に対する、金正恩第一書記の憎しみの深さがうかがえる出来事で、張氏に近い丹東(中国遼寧省)駐在の北朝鮮人には相次いで帰国命令が出ているとの由です。

国内の「特区」羅先、ここは張氏の特別軍事裁判の罪状で具体的に明記された場所、しかも中露との「経済共同開発特区」ですから、他の人物の手が出せない張氏の「縄張り」、そしてメドヴェージェフ首相及びその取り巻き(新興財閥)、更には「遼寧、大連閥」しか使えない一種の「租界」と化していたのではないかと思われます。

現実にカジノで大賑わいだそうですから、張氏は「私設の賭場」を保有していたことになり、そりゃあ実入りの良い「私有地」だったと考えられます、だからここは絶対に潰されます。

おそらく先代の金正日総書記(故人)が一定の上納金を条件に「私物化」を認めたのでしょう、事情は中朝国境も同じで、交易利権を独占して上納していたと推測されます。

それを潰した第一書記、中露の一部勢力に少なからぬ打撃を与えましたが、同時に両国の別の政治集団から支援を受ける、或いは歓迎されていることが今回の一件で判明したと言えます。

それから張氏は拷問の末に銃殺刑に処せられたそうですが、金第一書記はその場に(防弾ガラスの向こうですが)立ち会っていると言うのが小誌見解、この一瞬のために生きてきたと言っても過言ではないのですから。

ただ金正恩氏を「残酷」とか北朝鮮を「残虐」だとか言うつもりは毛頭なく、それなら毛沢東の文革はどうなる、人口の多寡を勘案しても文革で殺された人間が100万人で収まると考える人がいれば、それは「残酷」でもなければ「残虐」でもない「無神経」です。

北朝鮮の同胞の韓国では、両親が暗殺された娘が現職大統領を務めていて、これを異常だと思わない方がどうかしています。

その北朝鮮労働党の金国泰政治局員(中央委員会検閲委員長)が死亡、享年89歳、初代の金日成「永遠の国家主席」とこの人物の父親が抗日ゲリラの同志だったらしく、北朝鮮にも「太子党」が立派に存在することを示す一件ですが、それにしても89歳で現役ですから世代交代は焦眉の急と言えます。

韓国も権力闘争の真っ最中、中堅財閥暁星グループ会長に検察当局が逮捕状請求(容疑は粉飾会計による1,000億ウォン以上の脱税)、同じく中堅財閥LIG会長が留置所から「家族名義を含めすべての持ち株を売却する」と発表、この人物、LG財閥継承者の弟の長男、つまり甥にあたります。

今回のLIGの処遇からも、「創業者一族の経営からの排除」、「財閥の民主化(縁故の根絶)」、「財閥に対する特権撤廃と、一般国民への富の再配分」、そして「大手財閥の分割及び解体」と言う、朴槿恵大統領の狙いが明らかになりました。

来年は現代、サムスンと言った「大物」に手を付けることが予想されます。


日本経済新聞は中国総局長を可及的速やかに更迭した方が得策です、笑い者になりたくなければ。

本日(12月15日)の日経によると、「習近平氏に権力の集中が進」んでいるのだそうで、「習氏は重要決議の主要起草者から党内序列2位で経済担当の李克強首相を外し、思想・宣伝担当の劉雲山政治局常務委員を重用する」、そして権力独占の手段が新設の国家安全委員会と、「全国改革指導小組」、これには笑わせて貰いました。

「小組」と言って思い出すのは「文化革命五人小組」、誰がこんな時代遅れなものを持ち出して同調するのか、「毛沢東回帰」の結末は薄熙来元政治局員が教えてくれています。

にもかかわらず日経記事は中国地方指導者(多分、内蒙古自治区の政治ボス劉雲山氏の部下だと思う)の言葉を引用し、「習氏は最高指導部をほぼ掌握した」として、「10年かかってようやく地位を固めた胡錦濤前総書記を追い越す勢いだ」と断じています。

矛盾することを同じ記事の中で良く言えるもので、総書記は「重要事項を決める政治局常務委員会の招集役に過ぎない。各常務委員は担当内で大統領的な権限を握り互いに干渉しない」、その通り、だから「鬼の王岐山」は汚職摘発に余念がないし、誰もそれを止めることが出来ません。

それを国家安全委員会を新設することで「習氏は米ロ大統領並みの権限を手に入れた」、お笑いとしては傑作の部類に入ります。

多分、鼻薬か「ハニートラップ」にでも引っかかってるんじゃないでしょうかね、北海艦隊が騒動を繰り返していた東海艦隊を睨みつける様にして南下、今も南海艦隊の根拠地海南島で昼寝している筈ですが、北海艦隊の「出撃」を機に東海艦隊所属船舶及び航空機による尖閣諸島不法侵入が止んだ理由をご教示願いたいものです。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-15 22:57

例外は日本の方

失脚した張成沢氏、裁判にて死刑判決を受けた後、処刑は即刻実施、中国遼寧省丹東の向かい側の「経済特区」を張氏は個人的な利権としていましたので、その特区は潰されるか、今の職員は全て粛清されたうえで、「三代目」金正恩第一書記に忠誠を誓う分子が後を襲うことになります。

読売新聞によると粛清は「万単位」の規模になるそうで、こうなるともう立派な「革命」、これまでの支配階級の主だった部分は沈む代わりに、これまで権力中枢には届かなかった階層からの人材登用が始まります、世代交代と共に。

従来の支配階級は「先代金正日総書記に忠誠を尽くした」人間集団で、「その息子とは言え、卑しい在日の母の血を引く人物は尊敬出来ない」連中、それに対し粛清と並行して実施される人材登用によって思いがけなくも権力中枢(と利権)にたどり着いた輩は、登用してくれた第一書記に歯向かう理由が無く、絶対的な忠誠が期待出来ます。

付言しますと、中国側窓口の丹東も金第一書記に「理解のある」政治集団が掌握していないと、何の為の宮廷革命かと言うことになり、換言すれば丹東も胡錦濤「長老」陣営の手に落ちている筈、とすれば「遼寧・大連」閥の首領である李長春前政治局常務委員(前党中央精神文明建設指導委員会主任)の去就も危うい気がします。

それにしても今回の処刑に関し、「北朝鮮政権の極端な残虐さを示す新たな事例」と非難した米国政府、回り回ってオバマ大統領は張成沢氏と繋がっていたことをうかがわせて興味深い話ですが、唯一の同盟国中国でさえ「張氏解任(この段階では処刑情報が届いていない)は朝鮮内部のこと」と突き放して論評しているのですから、米国の突出ぶりと言うか、大統領とその周辺の知恵の無さが際立つ一件です。


日本はくそ真面目に「秘密、平等、自由」選挙を実践していますので、有権者がある時は自民党を、また別の時には民主党を「粛清」しますが、平和裏に政権交代が可能なのはむしろ例外と考えるべきで、今日もバングラデシュで野党指導者が処刑されています。

日本だって曲りなりに政権交代が可能になったのは、明治憲法(大日本帝国憲法)制定を経て大正デモクラシーが政党政治として根付いて以降、それだって極めて脆いものでした。

ただ日本人は少なくとも近代において「生真面目」と「几帳面」(ついでに「勤勉」)を身に付けましたが、そうでないと近代に飛躍出来ず「食われる側」に回っていたかも知れないからです。

ですから日本人はその反対概念である「怠惰」とか「時間を守らない」とか「不真面目」、「好い加減」が大嫌い、そしてそれらを会得したのは「時代の要請」であって、それが有効である限り「生真面目」、「几帳面」、「勤勉」(偶然にも略して「三き」)な生き方は変える筈がありません。

中韓の動機が日本と異なるのは、両国の根底にあるのが「打倒日本」だと言うこと、つまり「自分達より日本が上を行く現状が異常で間違っている」と言う考えです。

これだと日本を抜き返したと思った瞬間に、動機は失せてしまいますし(小室直樹氏も著書に同じ主旨のことを述べておられた記憶があります)、そもそも「近代への飛躍」の必要性に対する認識が根本的に欠如しています。

だから「近代化まがい」は可能でも「近代化」は日暮れて途遠し、絶対にたどり着けません。

極東で近代に到達し得ると言えば、台湾と北朝鮮でしょう。

半世紀に亘って日本が近代を注入した台湾は、蒋介石と言う「前近代」を消化しましたし、北朝鮮は好都合なことに「無い無い尽くし」、日本だって明治維新の時点では「無い無い尽くし」だったのですから、近代化の可否に「無い無い尽くし」は関係ありませんし、民主主義の定着が必ずしも近代化の必要条件でないことは、他ならぬ日本が立証しています。

中韓にはそろそろ分かって欲しい、「1840年以降、木の葉が沈んで石泳ぐのが当たり前」。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-13 22:55

平成の妖怪

昭和の妖怪が岸伸介なら、平成の妖怪は中曽根康弘、御年95歳、この人物に「中国留日同学(在日留学生)総会代表」が面会、この席で元総理は「必ずや子々孫々の友好協力を受け継いでゆく必要がある」との賜ったとの由、これに応えて中国留日同学総会の汪先恩・常務副会長も「両国民間の相互信頼増進のための努力を望んでいる」と返答しています。

汪副常務は安徽省の特産農産物等を贈呈していますし、記事の中で中曽根政権時(=胡耀邦総書記時代)に決まった大規模な日中交換留学生制度にも触れています。

右翼の巨魁と言われた中曽根元総理ですが、任期途中から靖国参拝を控える様になったのは「胡耀邦総書記が政治的に窮地に追い込まれてはいけないから」、総理(当時)の願いも空しく胡総書記(当時)は失脚し政治局員に格下げ、その「罪状」の一つに日中留学生交換制度が挙げられたのは皮肉な話です。

今は一介の民間人に過ぎない95歳の後期高齢者を中国人留学生達が訪ね、しかも「汪さん」が代表して、選りによって安徽省の特産品を手土産に持参する、このこと自体が「日中戦略的互恵関係の礎となった中曽根・胡耀邦時代の日中蜜月時代の再確認であり、留学生による元総理往訪は交換留学生制度の再肯定である」と言えます。

要は、日中交換留学生制度を口実の一つとして胡耀邦総書記を失脚に追い込んだことを反省し、それを「罪状」として数え上げて日本及び中曽根元総理の面子を潰したことに対し、中国側は謝罪すると共に、二度とそんなことはさせない、だから関わった連中は全て粛清するとの宣言でもあります。

当時の最高権力者は鄧小平と陳雲(本名廖陳雲)、両者の激突が当時の中国の政局を左右しましたが、此処に至って胡錦濤「長老」陣営は、胡耀邦失脚にまで遡って反対勢力を根絶する腹を固めた模様です。


粛清された張成沢氏の側近、盧斗哲国家計画委員長と李務栄化学工業相(いずれも副首相級)が中国に亡命申請と時事通信が打電、真偽の程は理解の域を超えていますが、金正恩第一書記による今回の粛清は、「母親を蔑み苦しめた輩を根絶やしにし、その母の生誕地日本との国交樹立協議を反対する勢力を抹殺するまで」続くことは間違いなさそうです。

因みにこの二人、張氏が「政治的公開処刑」された例の党政治局拡大会議を欠席しているとの由ですが、「長老」一統を敵に回して亡命を受理する度胸のある政治家が、今の中国にいるかは大いに疑問です。

中国に話を戻すと、「上海自由貿易区 年内に開放19措置を実施へ」(出典:人民網日本語版)、破竹の勢いとはまさにこのこと、竹を割る側は勿論「長老一派」、割られる「上海閥」は堪ったものではありませんが。


周恩来が子飼いの部隊を持っていたことは、投獄されていた賀竜夫妻を救助するために人民解放軍を派遣したり(1969年)、一部の紅衛兵の過激分子が故宮博物館の破壊を叫んだ時に、これを一喝すると共に鎮圧したことからも察せられますが、やはり数の点で毛沢東や林彪に及ばなかったと考えられます。

林彪「国防部長」(当時、以下同)は子飼い部隊を引き連れて北京に乗り込み(勿論、毛沢東の了解取り付け済み)、総参謀長(羅瑞卿氏)を逮捕するのですから、共産中国になっても「群雄割拠、軍の私物化(私兵化)」は一向に収まっていません。

毛沢東(党)、林彪(軍)との三者会談で、文化大革命の発動を認めた周恩来(国務院)政)の脳裏に去来したもの、それは己とその出身階級の「保身」、これ以外になかったでしょう。

標的は劉少奇に代表される「旧宗族階級」と、それに同調する一派(鄧小平等)、劉少奇の背後にはその当時でさえ侮りがたい人間集団が存在していましたし、鄧小平には子飼い部隊が存在していましたから、「劉、鄧同盟」に「毛、林、周連合」が勝利し得た理由も併せて考えつつ、周恩来の考えを解きほぐしていく必要があります。

「ナンバーツー」と言うから悪いのであって、「(大)番頭」と訳せば正しく理解出来ます、その観点から言えば周恩来は断じて毛沢東の「ナンバーツー」ではない、出身回想が異なるから、周恩来は旧胥吏層の利益代弁者であり云わば「領袖」です。

ですから一瞬たりとも「ナンバーツー」と言う認識を持ったことは無い筈で、逆に彼を支える「大番頭」はいました。

私見ではそれが宋平です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-12 23:36

光大事変?

同じ日の日経の朝夕刊に同じ中国系準大手行の記事が掲載されていて、その内容が制反対とも言うべきものなので目を白黒させていたのですが、朝刊には「中国準大手の光大銀行、20日に香港上場」、対して夕刊には「中国光大銀、期日に1100億円払えず 6月の銀行間市場」との記事があり、どう考えても後者は「上場潰し」としか考えられません。

6月に中国の短期金利が急騰したのもそのためらしく、光大銀行が興業銀行に借りた資金を期日に返済出来なかったからだそうですが(翌日完済)、どうもこの銀行は怪しいです、ホームページみても真っ先に飛び込んくるのが「理財商品のご案内」ですから。


その動静が注目されている周永康元政治局常務委員(元党中央政法委書記)ですが、産経新聞によれば、習近平氏が総書記に就任する前後の一連の反日暴動は、習執行部発足を阻止する周永康氏の陰謀だったそうで、ならば何故発足後も日本を挑発する言動が続いているのか、是非説明してほしいのですが、この観測記事が「中国は今後、反日を控える」と言う意味合いを含んでいるだとすれば、辻褄が合わなくもありません。

つまり周永康氏は身動きの取れない状況下にあり、反胡錦濤勢力の要人は似たり寄ったりの環境にあり、言わずもがなですが非力で優柔不断な習近平総書記(国家主席)に決定権は無し、ならば「反日」は少しずつ修正され、代わって表に出て来るのは「日中戦略的互恵関係」です。

その周元政治局常務委員を拘束或いは監視下に置いているとみられる、「鬼の王岐山」率いる党中央紀律検査委員会が国務院監察部と合同会議を開催、「責任追及は終身」であることを盛り込んだ決議を採択、墓を暴いてでも罪状を明確にする姿勢を明らかにしました。

標的は、前指導部では既述の周氏の他、呉邦国元全人代委員長、李長春元党中央精神文明建設指導委員会主任辺りでしょうが、現指導部からも犠牲者が出るのではないかと言うのが小誌見解、昨今の北朝鮮情勢からすれば張徳江全人代常務委員長(金日成大学卒業)が危ないと思われます。

その北朝鮮、粛清(今回の規模は数千人単位だそうです)された張成沢氏の側近中の側近と言われる池在竜駐中国大使の健在が確認されたそうで、張氏が北朝鮮側の対中窓口で、その現地責任者が池駐中大使とみるのが妥当、その大使が親分の張成沢氏と中国側の窓口を見限って、金正恩第一書記に寝返ったとすれば話の筋が通ります、但し今は許しても心中では決して赦していないでしょうが、第一書記殿。

その北朝鮮への返礼と言っては何ですが、「遼寧省、大連など8都市に大気汚染で罰金」(出典:日経)、中国発大気汚染に最も悩まされているのは北朝鮮、その北朝鮮と国境を接する遼寧省で「操業を停止しなければ罰金を払え」と言えるのは、北朝鮮(と言うか金第一書記)に理解のある胡錦濤「長老」とその周辺以外に有り得ず、換言すれば遼寧省でも「長老」側の政治的影響力が強まっていると言えます。


小誌は周恩来を胥吏階級の名家出身と見做していますが、裏を返せば胥吏と言っても一括りには出来ず、ピンからキリまであることになります。

同様に「客家にもいろいろござんす」で、鄧小平の家柄は客家の中でも「老舗」で、梅県辺りの「成り上がり客家」とは違うと言う意識があったのではないかと推測されます。

毛沢東に代表される「食い詰め者共産主義者」、陳独秀(中国社会主義青年団ひいては中国共産主義青年団)の流れを汲み、劉少奇を頂点とする「非力インテリ共産主義者」、文字通り群雄割拠ながら概ね「彭徳懐→林彪」と支配者が入れ替わった人民解放軍、そして周恩来の下に結集し国務院(及び一部党支部)のノン・キャリア層を構成した「旧胥吏層」、この異なる四種類の集団から、中国共産党は成り立っていたと推測されます。

ただ歴史的に「軍戸」と「民戸」を分けるほど、制服組に対する背広組の優越を(特に「北宋以降=近世以降」)徹底させていた中国ですから、軍の最高首脳が中国共産党の頂点に立つことは憚られますし、旧胥吏層も国家を背負って立つ力量に欠けますし、日和見的立場に徹するのは習い性と言えます。

文化大革命を発動するに際し、毛沢東(党)、林彪(軍)、それに周恩来(国務院)による三者同盟が成立したのは、政策的には大失敗で、続行していれば亡国の淵に追いやられかねなかった「大躍進政策」と言う名の積極財政=ばら撒き政策=拡大路線の受益者がこの三者であったこと、換言すればその後の劉少奇と鄧小平による「調整」で苦痛を味わったのがこの面々だと言うことに留意すべきと考える次第です。

この中で腕力が弱いのは周恩来、でも文革遂行に欠かせないのが国務院を差配する周恩来、ですからこの人物は二股にも三股にも膏薬を張ります。

その時点で打倒すべきは「非力インテリ共産主義者」、ですが目的が成就された次の瞬間に標的になるのは周恩来とその一味、考えなくとも分かります。

小誌でも二股掛けます、そこで登場するのが各々の「ナンバーツー」です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-12 01:27

憎悪と慈愛と

北朝鮮労働党の政治局拡大会議にて、と言うことは中央と地方を問わず全ての要人の面前で、義理の叔父にあたる張成沢氏を会場からつまみ出した金正恩第一書記、一種の政治的公開処刑劇とも言えますが、敢えてこの映像を流したところに、三代目の憎しみの深さがうかがえます。

「在日」二世にして先代の金正日「永遠の総書記」の寵愛を一身に受けていたのが、第一書記の実母高英姫夫人、ただ北朝鮮の「成分=身分」構成において在日ほど悪いものはなく、ですから渡朝後の高英姫女史に待ち構えていたのは、壮絶にして陰惨な虐めと、陽に陰に見え隠れするほぼ全ての相手からの差別だったことは想像に難くなく、それらは先代の寵愛が増すほどに強まって言ったことも容易に察せられます。

しかもその最期が「自動車事故」って、北朝鮮でどうすれば自動車事故を起こすことが出来るのか教えて頂きたい、車に時限爆弾を取り付けるか、真横からトラックを突っ込ませるしか考えられません。

同じく陰ながら差別されたのが今の第一書記、母の慈愛が唯一の心の支えであったとすれば、「母親を虐待し、差別し、挙句の果てに死に追いやった輩は漏れなく粛清する」、これが息子の基本的人生観です。

幼き頃の金正恩氏が母とどの様な会話を交わしたか知り得る立場にありませんが、高英姫夫人はある一定の年齢に達してから北朝鮮に帰国している筈、つまり夫人は「日本」を体一杯に詰め込んで渡朝した訳で、会話の中で慈しみに触れ得たとすればそれは「日本産」、母親以外の人間が如何に慇懃な態度を取ろうとも、その底に流れる度し難い侮蔑の念は隠し通せるものではなく、第一書記にとって北朝鮮ほど残酷な国はなかったのです。

ですから金正恩国防委員会第一委員長は随意に粛清が出来る環境が整うまで隠忍自重し、内外の情勢がそれを許す今になって、己の感情を爆発させたことになり、もうこれは政治哲学とか権力闘争の域を超えた感情論の世界ですから、今回の「見せしめ」も黙って恭順の意を示せば大目に見てやると言う生易しいものではなく、「どの程度、亡き母を苦しめたか」が粛清の基準となります。

ただ張成沢氏を粛清すると言うことは、それまで同氏が担っていた外交の窓口や利権も潰すことになり、それでも動揺が生じない、換言すれば窓口を潰されても相手側が手出し出来ず、代わりの(そしてより旨みのある)利権を提供できる態勢が整っていれば良い訳で、とすると少なくとも国境を接する中国側の遼寧省と吉林省の相当部分は「親金正恩派」、有体に言って胡錦濤陣営が掌握していると推測されます。


南アフリカの巨星マンデラ元大統領死去、追悼式典には中国から「団派の幹事長的存在」李源潮国家「副」主席が、日本からは天皇の名代として珍しく皇太子殿下が列席、但し福田康夫元総理が特使として随行、「胡錦濤、温家宝両長老と義兄弟か、それに極めて近い関係にある」福田元総理が特使に選ばれたのは偶然と思うには、相当な無理を伴います。

国家副主席と元総理(或いはそれに従う事務方)との間でどのような遣り取りがあるかは知る由もありませんが、推して知るべしとは言えると思われます。


そう言えば、日本の悪口ばかり言うからと「反日」扱いされている朴槿恵韓国大統領ですが、今回は北朝鮮の金正恩第一書記を呼び捨てで非難、誰も指摘しませんが、方や両親を暗殺され(朴大統領)、こなたは母親を嬲り殺された(金第一書記)と言う事実、つまり「親が殺されている」共通体験の持ち主で、国内既得権益受益層の一掃を図っている点でも共通しています。

互いに如何なる仕打ちを受けたか、その黒幕は誰で、誰と誰が(国境を越えて)繋がっているのか、それぞれに熟知していると思われます。

とすると辛酸を嘗めた末に最高権力者の座に就いた二人、政治的には絶対に「出来ている」、仲介役は「長老」。

今日は疲れているので、ここら辺で筆を置かせて頂きますが、やはり読書は索引からと思い立ち、岩波新書「中国近現代史」を人名索引から調べていますが、あらためて涙なしには中国を語ることは出来ません、何故志も力量も充分な人間ほど悲惨な最期を遂げねばならなかったのか、どうして「屑」ほど上り詰めることが出来たのか、日本人に欠けているのは「正しい歴史認識」でもなければ「反省」でもない、相手の「心の叫び」を掬い取る洞察力です。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-10 21:59

世界を股にかけた権力闘争と外交戦

後顧に憂いを残すかどうかの判断は小誌の手に余りますが、秘密保護法案成立で安倍総理も漸く「男」になれましたし、いみじくも日経がその見出しで指摘している様に、「機密情報、他国と共有」が可能になるのであれば、「胡錦濤の中国」や「朴槿恵の韓国」、それに「プーチンのロシア」と機密情報を共有することになります、勿論、「金正恩第一書記の北朝鮮」とも。

但し、「オバマの米国」に情報提供することは有り得ません、敵に塩を送る馬鹿は流石に居ないでしょう。

今回の日朝接近劇を眺めていますと、笹本駿二氏著「第二次世界大戦前夜}(岩波新書、多分もう絶版)に描かれている、鳥肌が立つ様な列強各国による虚々実々の外交戦が思い出され、当事者ではないとしても、それと似た現場に同時代人として立ち会えるかも知れないことに何とも言えぬ興奮を覚えざるを得ません。


時事通信によると、前政治局常務委員にして前党中央政法委書記の周永康氏が党中央の管理下に置かれたとの由ですが、同氏を拘束したのはやはり「鬼の王岐山」率いる党中央紀律検査委員会、しかもその息子も含め周一家を丸ごと拘束している模様で、これを機に「石油閥の解体」を目指すものと思われます。

ただこの記事には噴飯物の記述がありまして、「習総書記(国家主席)は周氏の後ろ盾である江沢民元国家主席らの了承を得た上で、拘束に踏み切る最終決断を下した場合でも、タイミングなどを慎重に見極めるとみられる」、馬鹿を言っちゃいけません、習近平国家主席の存在などお構いなく事が進んでいるだけで、習氏に捜査を止める力量も無ければ江沢民氏を説得するだけの手腕もなく、ただ手を拱いて事後承諾しているだけです。


バイデン米国副大統領が最終訪問国韓国に到着、朴槿恵大統領との会談の席上、中国による防空識別圏は認めないとあらためて明言、その次の瞬間と言っても良い時機に北朝鮮が拘束中の85歳米国籍白人男性を「追放」、超高齢のお爺さんが北朝鮮への観光旅行を思い立った経緯は存じ上げませんが、結果的に副大統領がから言質を取るための「人質」の役割を果たしました。


所謂「ナンバーツー」について考えています。

周恩来が毛沢東の「ナンバーツー」に甘んじていたとする説を小誌は取りません。

林彪の失脚を最後に主だった要人が全て失脚して粛清されるか死去した結果、残ったのが周恩来で、最後の場面においても毛沢東の信頼が厚いのは周恩来ではなく江青女史だったとの見方が正しければ、形式的には兎も角、生涯「ナンバーツー」でなかった人物です。

やはり出身階級たる旧胥吏層の利益代弁者であり、この出身母体を護ることが周恩来の人生と言っても過言でないと思われます。

今もそうですが、当時の中国の出身母体別の利益代表者とその「ナンバーツー」は次の通りだったのではないでしょうか。


毛沢東(党と言えば聞こえが良いが、要は食い詰め者集団):江青及び康生

劉少奇(旧宗族階級、陳独秀の流れを汲む、今の団派に繋がる):鄧小平

周恩来(旧胥吏層):宋平

軍部は文字通り群雄割拠なのですが、中国では古来より制服組を軽んじて背広組を重用する傾向があり、従って軍の実権を握っても毛沢東の「ナンバーツー」、最初は彭徳懐で後に林彪と言う構図になりますが、軍の動静が国運を左右してきたのも事実です。

周恩来は狡い、狡猾だけど政治の世界では騙された方が馬鹿、当たり前ですが「二股膏薬」をやっています。

(続く)
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by 4kokintou | 2013-12-07 16:43