現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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もう少し先の「外交の季節」

9月30日から63日間(11月30日)の日程で、臨時国会が開催されることが決まりました。

今回の臨時国会そのものも重要かも知れませんが、外交的観点からみれば、水面下は兎も角、国会開会中は開店休業、直前に北朝鮮の金正恩第一書記の健康不安が報じられたのも、偶然の一致ではありますまい。

まずプーチン露大統領の訪日をこなしてから、安倍総理が訪朝する段取りになっていると思われますが、具体的日程を表明するには時期はまだ早く、いずれも国内に処理すべき懸案を残しているのが現状だと思われます。

各国の外交が始動するのは米国中間選挙の結果をみてから、と言うことは11月上旬までは様子見が続きます。(北朝鮮の拉致被害者再調査報告も、これ以降にずれ込みます)

その点は、9月10日のプーチン大統領と森喜朗元総理の会談で了解が取れているでしょうから、日露関係にもひびが入ることはありませんし、日朝交渉にも支障が生じることはありません。

幸いなことに、日本(安倍政権)には二枚の外交的切り札がありまして、一人はプーチン大統領が絶対的信頼を寄せる唯一の外国人たる森元総理、もう一人が胡錦濤「長老」と固い絆で結ばれている福田康夫元総理(元総理が訪中すれば「長老」本人か、相応の名代が挨拶に赴きます)、福田元総理は先の天皇皇后両陛下の訪印の際に随行していますから、インドに対する影響力も絶大なものがあると推察されます。

ですから「習近平的」中国が幾ら、国際社会における存在感の高まりを自画自賛しても、露印と他ならぬ中国の半分が、日本との繋がりを強めているのですから、現実の外交では中国は「脅威」たり得ません。

さて、11月末で臨時国会が閉幕するのであれば、通常国会(会期150日間)が召集される1月までが「外交の季節」、これを逃すと来年の通常国会閉幕後になりますので、これでは4月の統一地方選挙に間に合いません。

従ってプーチン訪日は12月、日朝交渉進展も12月(安倍訪朝までは難しいと思われますが、首脳会談の開催で日朝が合意するのは可能です)、外交が動くのは年末と言う結論になります。


その頃、中国はどうなっているか、間違いなく言えるのは不動産バブルが弾け、内外の膨大な投機資金が塩漬けになっていること、李克強総理の金融引き締め・財政緊縮・生産活動抑制政策が効を奏し、無数の(国有)企業が資金面で立ち往生し、それを支え切れなくなった地方政府に対する公的資金注入が始まっているのではないか、勿論、その地方政府の背後の党支部幹部も責任回避は許されず、党支部の刷新が全国的に始まるのではないかと思われます。

つまり、外交どころではないと言うこと、身動きが取れない習近平国家主席の身が案じられます。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-09-28 22:23

中国式外交

その国家が肥大化し過ぎて、度を越して非効率かどうかを判断する適当な指針が、「副」です。

そして中国は、国務院も、国家を領導する筈の中国共産党も、上は中央から下は市町村単位に至るまで、肩書に「副」が付く人物が無数に存在します。

ですから国務院副総理は複数(張高麗、劉延東、汪洋、馬凱の四名)存在しますが、これが所属する派閥の意を汲んでバラバラに動くから、馬鹿正直に追跡しているとなんだか幻惑されてしまいます。

団派の汪洋副総理は、訪中した日本経済界要人と会談、本当かどうか知りませんが、日本側は習近平国家主席か李克強総理との面談を希望していたそうだが、官尊民卑の中国からすれば、余程の懇意でなければ格違いですから面会は叶いません。

それより、全く正反対の陣営に属するいずれかと会いたいと言う神経が分からない、報道を信じる限りの話ですが。

おそらく最初から、話し合いの相手は汪洋副総理で決まっていたと思われます。

習近平国家主席云々は、相手の面子を潰さないための一種の煙幕、汪副総理との話の内容は、団派の元締め胡錦濤「長老」の所まで上がって来ることになります。

換言すれば、日本の経済界は「長老」陣営に賭けている、習国家主席やその周辺とは遣り取りをしても無駄と判断していることが伺えます。

日本が「長老」側に肩入れしている動かぬ証拠が例の「上海自由貿易試験区」、「経済特区」が従来の既得権益層の金の卵を産む鶏なら、「試験区」は団派を中心とする「長老」陣営肝煎りの縄張り、その「試験区」に登録した日本企業が78社に達しています。

上海の守旧派からすれば、日系企業が「試験区」に殺到すればするほど旨みが減る訳で、と言って「特区」も「試験区」も国家公認ですから、登録を理由に因縁をつけることも出来ません。

その「試験区」を「長老」陣営は全国に、特に「特区」が既に存在する都市には漏れなく併設する腹積もりですから、守旧派既得権益層の焦燥は察するに余りあり、習近平国家主席の特使の肩書で国連の会議に出席した張高麗筆頭副総理(政治局常務委員)が、間接的に日本の動向を牽制しているのは、これ以上「試験区」に進出して貰いたくないと言う守旧派の意思表示です。

ですが困ったことに、理財商品の販売額の激減が示す通り、中央銀行を含めて国務院は李克強総理(政治局常務委員)が完璧に掌握していますから、締め上げられる一方で反撃の糸口さえ見い出せません。

資金繰りに困ったからアリババをニューヨークで新規上場させた、おそらく習国家主席以下の守旧派要人(とオバマ米国大統領陣営)は子弟名義で未公開株を事前に受け取っていたと推測されますが、白昼堂々の汚職行為が党中央紀律検査委員会の捜査の網に引っ掛かる訳がありません。

中国系金融機関が今年第二四半期の段階で、「隠れ不良債権」を表に出すことを余儀なくされている現実も踏まえますと、アリババ上場は錬金術と言うよりむしろ窮余の策、罠に嵌っていることを理解しているかどうかは不明ですが、それ以外に当座をしのぐ術がないものと推測されます。


話は変わりますが、インドシナ諸国(ベトナム、ラオス、カンボジア、タイ)とミャンマーの、かつての中国側窓口は、当時の習近平副国家主席でしたが、それを国家主席就任の少し前に強引に奪ったのが「長老」陣営でした。

と言う訳で面子もあって、習主席はこれらの国々に戻ってくる様にあの手この手で工作していますが、ベトナムに対し同国共産党序列第一位(書記長)を呼び付けたところ、ベトナム側は代理の全権大使を派遣してきました。

習近平主席が剛腕かどうか、説明の必要のない一件と思われます。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-09-27 16:29

鍔迫り合い?

諸般の事情で作業が一段落している印象を受ける、王岐山政治局員率いる党中央紀律検査委員会ですが、これはあくまで「様子見」であって、手を休めている訳ではありません。

抱えている案件を列挙しますと、広東閥解体(広州市党書記を省外から抜擢、旗振り役は「団派の若大将」胡春華政治局員兼広東省党書記)、宣伝部門奪取(テレビキャスター拘束)、電力分野(華潤電力に焦点、電力を初め産業分野は、周恩来の流れを汲む李鵬元総理の牙城)、アルミ産業(これも標的は李鵬氏)と、枚挙に暇がありません。

反対派も黙っている訳が無く、今や習近平国家主席の筆頭側近と言っても良い劉雲山政治局常務委員(党中央書記処常務書記、党中央精神文明建設指導委員会主任、党中央党校校長、前党中央宣伝部長)が、趙楽際党中央組織部部長(兼党中央書記処書記、政治局員)を伴って山西省へ直々に乗り込んでいます。

そして現地で汚職撲滅を宣言したうえで省党書記を更迭、省党書記は通常、中央委員ですから、格上でしかも人事権を握る中央組織部長の出馬が必要だった訳です。

劉政治局常務委員も趙政治局員も、子供名義でアリババ株を上場前に受け取っている人物ですから、清廉とは程遠く、狙いは山西省の大物で李鵬元総理の息子の李小鵬(省党副書記、省長)を党中央紀律検査委員会の手から守ること、そして団派の唯一のアキレス腱たる令計劃統一戦線工作部長部長、中央委員、山西省出身)とその周辺を叩くことにあります。

分かりやすく言えば、胡錦濤「長老」陣営が党中央紀律検査委員会の権限を駆使して次々と、しかも最終目標から逆算するかの様に緻密に各地の党の要人を拘束するのに対し、習近平国家主席を頂点に戴く「守旧派」は人事権を行使して逆襲に転じている構図です。

守旧派とすれば、令部長擁護に「長老」陣営が勢力を分散してくれるのを期待している訳で、現実に庇っていると思われますが、全体の不利益になるを判断すれば躊躇なく切る、これが胡「長老」の人事に対する考え方と思われます。

団派本流であろうが傍流であろうが団派とは直接関係なかろうが、清廉潔白で能力のある人材は抜擢する、裏を返せば団派だからと言ってふんぞり返っていたら大目玉を食らう訳で、高級外車を乗り回して首都の高速道路で事故死した息子を持つ親は、外車を購入した時点から監督不行き届きでは済まされないのです。

ですから令計劃氏の政治生命が仮に絶たれなくとも、今後の出世の目は有り得ません。

だから山西省を覆そうと言う習近平派の策動に対する回答が、内モンゴル自治区に対する党中央紀律検査委員会の査察、同自治区の政治ボスは他ならぬ劉雲山政治局常務委員、つまり「喧嘩、買いましょう」と言うのが「長老」陣営の回答です。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-09-26 18:21

情緒不安定

心が折れると筆が進まなくなる、筆が進まなくなると書くのが億劫になるの悪循環の繰り返しで、間隔が空いてしまいました。

かけがえのない者を亡くし、生活が一変すると、落ち着くまでに一苦労です。


それにしても中国人の拝金主義の凄まじさには唖然茫然、アップルの新作アイフォンが品切れになったからと言って、選りによって大阪で百人が暴れるのですから、金の為なら何も顧みない「お国柄」が見て取れます。

ただ、金詰りが其処まで駆り立てているのもおそらく事実、「中国の時代」は終わりを告げようとしています。


汚職撲滅に関し、「虎も蠅も叩く」と啖呵を切った習近平国家主席ですが、そんな大言壮語をしていられるのも胡錦濤「長老」から免罪符を貰っているから、と言うより汚職摘発の先頭に立つことが国家主席及び党総書記就任の条件でなかったのではないかと、今となっては推察されます。

国家主席の「鶴の一声(情けない鶴ですが)」で、怖い物無しになったのが汚職摘発専門機関の党中央紀律検査委員会、グーグルでこの言葉を放り込んで検索しますと、話題が無数に出てきます。

ただ、周永康元政治局常務委員を仕留めた直後と言うこともありますが、最近は少し動きが鈍っている印象を受けます。

と言っても敵方の妨害工作が功を奏しているから攻めあぐねていると言った事情ではなく、他に別の理由があるからと思われます。

江沢民元国家主席の動静です。

軟禁説から緊急入院説、果ては死亡説まで出る始末で、いずれにしても表舞台に出て来ることは二度とありますまいが、ご臨終の暁には暫時「政治休戦」です。

以前にも申し上げましたが、江沢民氏は「その死体に鞭打つべき」対象で、団派を中心にここまで胡錦濤「長老」に連なる陣営としては、この人物の棺を覆うて後に評価を覆すことにも意味がありますが、この人物と毛沢東を関連付けて、「毛沢東神話」に止めを刺すことも、どんなに時間がかかろうともやり遂げねばなりません。

その人物の消息と、汚職追放運動が関連するのは論を俟ちません。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-09-25 22:51