現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou
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交錯する思惑

相変わらず南朝鮮(韓国)を恫喝する北朝鮮、ミサイル発射や核実験を続けると明言していますが、このままではおそらく4月13日の韓国総選挙では、朴槿恵大統領率いる保守系与党が勝利することになると思われます。

その韓国の通貨ウォンは減価が止まらず、それに伴う外資流出を憂慮せざるを得ない状況にありますが、官民の区別なく借入金は外貨建て、資金逃避もさることながら、ウォン安で返済負担が嵩むことになります。

通貨安による競争力回復よりも、資金繰りの悪化の方が致命的になりかねないのが、韓国の実状です。


事情は中国でも同じ、人民元の値下がりを為替介入で食い止めていますが、お蔭で外貨準備高が激減、月間1,000億ドル程度減りつつあり、最大4兆ドルあった準備高が3.2兆ドルまで落ち込んでいます。

それでも人民元の下落が収まれば良いのですが、モルガン・スタンレーが人民元の予想水準を下方修正する有り様ではそれも難しく、外貨準備の急減が外資流出を加速させている現実は変わりません。

加えて、韓国ほどではないにせよ、中国も借入金の少なからぬ部分が外貨建てですので、人民元の減価は大きな痛手です。


対照的に、順調に好転しつつあるのが日露関係です。

ロシア外相の来日(4月中旬)も内定していますし、昨年10月に来日し安倍総理と会談したドボルコビッチ副首相も、日経の取材に応じ、シベリアの日露共同開発に就いて言及しています。

そのロシアが北朝鮮とも接近しているのは、人民会議議長が訪露し(昨年6月)、親プーチン派の下院議長と面談していることからも明らかです。

日露朝の三角形はその距離を縮めつつあります。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-22 21:51

第一書記の咆哮(?)

拉致の実態を調査すると言う、日本との約束は反故にするは、南朝鮮人(韓国人)を追放して開城工業団地を北朝鮮軍の支配下に置くは、やりたい放題の感がありますが、必ずしも無軌道ではありません。

開城に関しては、金正恩第一書記と朴槿恵大統領との「出来レース」、この工業団地の窓口は、南が現代岐山財閥、北はおそらく先代(金正日「永遠の総書記」)の宿老、ですから閉鎖しても痛くも痒くもありません。

財閥創業者一族を親の仇とばかりに憎み、「財閥の民主化」を謳う朴大統領からすれば、現代財閥の一角が苦しむのは無上の喜び、第一書記にしても宿老から利権を取り上げることは悪い話でありません。

従って今回、開城に進駐したのは金第一書記の子飼い部隊と考えられます。

これに関して留意すべき報道は、昨年末に死亡した金養健党中央書記の後任に、金英哲氏が就任したこと、新任の金氏は軍出身者です。

つまり今回の開城「接収」は、第一書記の意を受けた金英哲書記が、先代が金養健氏に付与していた「利権」を奪取したのではないか、そう推察される訳です。

思うに、「成分(身分)」としては前任者の方が高く、後任で第一書記お気に入りの人物は、前任者に一歩及ばぬ立場にあったのではないか、であれば、先代の時代には思いもよらなかった「下剋上」の機会を与えてくれた三代目に忠誠を尽くすのは当たり前です。


日本との破約も、北朝鮮国内の権力闘争の帰趨と無縁ではありません。

権力基盤が強固になるほど、対外交渉で強気に出ることが出来ます。

換言すれば、強硬外交路線を執れない政権は、交渉の対象になりません。

今回、北朝鮮が強気なのに対し、日本はストックホルム合意は破棄されたと見做さないと、下手に出ている感がありますが、これは相手に花を持たせただけ、相手の切り札は「核兵器」と「ミサイル」と「拉致被害者」しかない、対して日本はこれ以外の全てを持っています。

面子を立てながら話し合いに持ち込む、外交のやり方の一つです。


安倍総理が訪欧のついでに、5月6日に訪露する方向で調整中(会談場所ソチ)、これに対し米国は不快感を示すだけ、対露経済制裁は早晩、形骸化します。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-13 22:35

粛清 ~唯一の手段~

これで打ち止めになる筈は無いと思っていたら、やってくれましたね北朝鮮、プルトニウムを抽出するそうです。

これは時間を要しますから、4月の韓国総選挙には確実に影響します。

具体的には「保守バネ」が働いて政権与党が勝利することになります。

朴槿恵大統領とその取り巻き(陸軍士官学校出身者及び検察関係者)にとっては、北朝鮮の暴挙は吉報以外の何物でもありません。


その北朝鮮からまたもや粛清の話が飛び込んできましたが、金正恩第一書記と先代(金正日「永遠の総書記」)の宿老との間には抜き難い不信感が横たわっています。

在日出身の女性を母に持つ第一書記は、先代の側近からすれば「妾の子」、どうしても尊敬出来ない訳です。

共産主義国家である筈の北朝鮮ですが、内実は厳格な階級制度(「成分」)で、その最上級は初代金日成「永遠の国家主席」の血統ですが、「在日」と言うのは最下級の部類に入ります。

従って、足して二で割れば真ん中、これでは自分の方が高貴(?)であると考える親族や要人がいても不思議ではありません。

その様な不敬な考えを抱く輩は、第一書記からすれば有害無益、特に目上の連中は何かにつけて侮蔑的な態度を執りますから、その一族は抹殺しても差し支えないのです。

金第一書記に忠実な階層は、今の宿老よりも階級が少し下の連中、しかも粛清によって代替わりが進みますので、それだけ政権が安定することになります。


その北朝鮮の最大(と言うより事実上唯一)の貿易相手国が他ならぬ中国です。

習近平国家主席は金正恩第一書記を毛嫌いしていますから、取引の窓口は習主席の手の届かない所にあります。

おそらく、対北朝鮮貿易は、その大半を胡錦濤長老の息のかかった組織が担っているものと思われます。

第一書記は「党、軍、国家」の最高位にある人物ですから、中国も最高権力者(習国家主席)に近い人物を派遣しなければなりません。

にもかかわらず、党では劉雲山政治局常務委員が最高位、ですが中国政府としては大した職責を担っていません。

李源潮国家副主席も訪朝していますが、党中央政治局員で常務委員より格下で、しかも胡錦濤「長老」の子飼いです。

習国家主席(兼総書記)を除いて、国家と党の両方で条件を満たすのは李克強総理(政治局常務委員)しかありませんが、これも「長老」が率いる団派に属します。

自分は行きたくないけど、政敵に手柄を取られたくないと言うのが習近平主席の腹積もり、そんなんじゃあ、同盟国と言っても北朝鮮が機嫌を損ねること間違いありません。

(続く)


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by 4kokintou | 2016-02-11 22:11

周章狼狽

今頃、我を忘れているでしょうね、習近平国家主席。

北朝鮮には面子を潰され、と言って春節休暇で身動きが取れず、それでいて国際金融市場に激震が走っていますから、週明けは気が気でないでしょう。


そんなことはお構いなしに、安倍総理は連休中に訪欧の予定、その「ついでに」ロシアも訪問するのですが、欧州歴訪の主旨は「ロシアのサミット実質的復帰」、米国(=オバマ大統領)のご機嫌をうかがっていませんし、安倍総理との仲は疎遠です。

従って、米国の了解を得られるかどうかは不明ですが、その他の参加国には筋を通しておこうと言う腹積もりです。

イタリアは既に対露制裁の見直しを欧州各国に提案していますし、喧嘩していても痛いのはお互い様、欧州とロシアは関係を修復したいのですが、米国に遠慮しています。

ですから「時の氏神」なんですね、安倍総理は。


念には念を入れるとは、このことを言うのでしょうか、ブルームバーグ元ニューヨーク市長が無所属での出馬表明です。

ニューヨークは民主党の金城湯池にしてヒラリー候補の牙城、ここでヒラリー女史と互角に戦えるのはこの人物を措いて他にはいません。

つまりブルームバーグ氏が本当に出馬すれば、民主党が同州(選挙人29名、全米538名)を落とす公算が大きくなり、となればヒラリー候補の勝ち目はなくなります。

そして困ったことに、ブルームバーグ元市長は、過去に民主党から共和党に移籍した経歴の持ち主、獲得した票は共和党に回す公算が大きいのです。

これからヒラリー候補の醜聞が続出し、景気も悪化しますから、与党民主党にはとんでもない逆風が吹くことになります。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-09 21:40

ロシアの事情

意外と言うべきか、当然と形容すべきでしょうが、安倍総理はプーチン露大統領や朴槿恵韓国大統領と懇意で、オバマ大統領とは疎遠な関係にあります。

また、「安倍電撃訪朝(或いは第三国での日朝首脳会談」の実現に向けて、下工作に余念がないことは公然の秘密です。

政権が安定している日本は兎も角、ロシアや北朝鮮では、水面下での権力闘争に勝利しなければ、次の段階に移れない場合が少なからず存在します。

では各国の現状はどうなのかと言いますと、最近お騒がせの北朝鮮は、先代(金正日「永遠の総書記」)の取り巻きと言う名の守旧派を、三代目(金正恩第一書記)が排除している真っ最中で、それが比較的順調に進捗していることは、ミサイル発射や核実験と言った「暴挙」を強行したことからもうかがえます。


むしろ政敵抹殺に手間取っているのはロシアの方で、プーチン大統領が極東問題に手を付けるには、少なくとも以下の難題を克服しなければなりません。

すなわち、

「大統領が首都モスクワを留守にしても、反対勢力が政権転覆に打って出ない」

「北方領土を抱える極東軍管区を掌握せねばならない」

「日朝間、或いは日露間で合意が成立した場合、それが如何なる内容であっても、それを口実に政敵が打倒プーチンで決起しない」

少なくともこれだけの条件を満たす必要がありますが、時差が10時間(以上)もあるロシアにおいては、現地の権力(=軍事力)を維持することは至難の業であり、同時に絶対必要条件でもあります。

その極東地域ですが、まだ反プーチン勢力が残っている気配があります。

ただ、プーチン派が有利に戦いを進めているのは事実で、ロシア空軍のものとみられる航空機に対する自衛隊の緊急発進(スクランブル)の回数は減っていますし、オホーツク海における日本漁船の拿捕や、メドヴェージェフ首相(反プーチン並びに反日の旗頭)を初めとする政府要人の北方領土不法上陸は皆無となっています。

この他、少し旧聞に属しますが、プーチン大統領はロシア内務省の職員11万人を解雇していますし、何より安倍総理が(連休中の)訪露に向けて日程調整を指示していることからも、ロシア側の受け入れ態勢が整いつつあると解釈して差し支えないでしょう。


ですが何故、プーチン大統領が日朝交渉の鍵を握っているのか、国内的には「拉致問題全面解決」が必須条件ですが、国際社会の関心事は「核実験の停止及び核施設の稼働中断」並びに「ミサイル発射の自制」です。

ところが日本には軍事力が無いため、交渉相手に履行出来る強制力を持ち合わせていません。

下手をすると「抜け駆けしやがった」と世界中から批判されかねません。

そこで重要となってくるのが、「立会人兼保証人」の存在、ロシア程の大国であれば(しかも近隣国でもあります)、仲介人として遜色はありません。

その役割を担うのがプーチン大統領です。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-04 18:08

病魔

新年早々、風邪に下痢、そして痛風に襲われ、お蔭で生来の怠け癖が頭をもたげて、延び延びになってしまいました。


お詫び申し上げます。


北朝鮮が遅くとも今月25日までにミサイルを発射するそうですが、時期と方向は自ずと限られてきます。

3月1日は米大統領予備選挙が集中する所謂「スーパー・チューズデー」、3月5日には中国で全人代が開催(同月中旬まで)、北朝鮮の挑発行為は米国を刺激して保守派を勢い付かせる材料になりますし、全人代直前にミサイルを撃ち込まれたら、中国(=習近平総書記)の面子は丸潰れです。

次にその方角ですが、大陸(中露)に向けて発射するのは論外として、これから交渉を本格化させようと目論んでいる日本上空を通過させるのも愚の骨頂、とすると南に限られます。

南朝鮮(韓国)に対する威嚇と軍事力の誇示と言う面もありますが、少し向きを変えると南沙諸島が射程内に入ります。

つまり、一見すると中国に配慮している様に見受けられますが、実は中国に喧嘩を売っている訳で、今回の発射実験を中国高官の訪朝時に明らかにしたのも、当てつけであると同時に公然とした挑発です。

それだけ習近平指導部は嘗められていることになりますが、有効な対策を打てないのが今の中国執行部であり、習国家主席の政治的非力を物語って余りありません。


ただ、北朝鮮の「暴挙」がこれで打ち止めになるかと言えば、必ずしも断言出来ません。

と言うのも、3月末に核サミットがワシントンで開催され、翌4月13日には韓国総選挙が予定されています。

従って、3月下旬に何らかの行動を起こせば、米国(=オバマ大統領)の弱腰が浮き彫りになりますし、韓国では「保守バネ」が効いて与党に有利となり、それはすなわち朴槿恵大統領の権力基盤の強化に繋がります。

水面下で金正恩第一書記と朴大統領が繋がっていると言う小誌見解が正しければ、3月末に北朝鮮が再び国際情勢に緊張をもたらしても不思議ではありません。

5月の朝鮮労働党大会は、金第一書記の国内守旧派に対する勝利宣言の場になることが予想されます。

(続く)

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by 4kokintou | 2016-02-03 15:14