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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

「ヒラリー・前原」ホットライン

米国のヒラリー国務長官と前原誠司(敬称略、以下同)が、過去4ヶ月で4度も会談しているそうですが、世界でも有数の日本嫌いのクリントン夫妻の片割れが、渋々でも会うと言うことは「それなりの政治的磁場」が働いているからで、弊意申さば松下政経塾の面目躍如たるものがあると言えます。


年末年始の米国はなかなか見応えがありました。

オバマ大統領とバーナンキFRB(連邦準備制度理事会)議長の力比べは、大統領が簡単に腰砕けになってあっさり議長の勝利、新年になってホワイトハウスの人事が相次いで発表されていますが、その殆どがクリントン政権で働いていた人物ばかり、クリントン政権は経済政策を「ごーるどまん・さっくす」に丸投げしていましたから、オバマ政権におけるGSの天下は当分安泰ですが、ここまで差配せねばならないバーナンキ議長には、信条を異にするとはいえ一片の同情を覚えます。

今回の議長の切り札は「全米地銀破綻件数」で、過去最悪が父親ブッシュ大統領時代の1992年の162行、対して旧年末には157行にまで迫っていました。

場末の地銀を生かすも殺すも「胴元」のFRB次第、要警戒地方銀行は昨年9月時点で800行を超えていましたから、年末にバタバタと倒れても誰も訝しく思いません。

つまり議長は大統領に対し「歴史に汚名を残す根性はあるのか」と問い、政治基盤を持たないオバマ大統領は全面降伏したのです、人事面で。


話を中国に戻して、渡欧した李克強副総理を初め中国要人が、欧州弱小国の国債購入の意向を明らかにしていますが、これは間違いなく相手の足元をみた口先だけの約束で、お付き合い程度には実行するかも知れませんが、発言を完璧に履行する意思は皆無と思われます。

「欧州列強支配打破」の先鞭をつけたのは日本ですが、「欧州を世界の裏街道にする」役目を担っているのは、かつて列強に搾取しつくされた中国と言うのは皮肉な話です。

2012年は米仏中露で大統領選挙が実施されるか、或いは「政権交代」が予定されている年です。

その前年に当たる今年、これは中国も含め壮絶な生き残りの戦いが始まります。

その中国にとって最も必要なのが、これまた皮肉にも日本、米国も日本を側に置いておきたい、だから米中としては一刻も早く民主党政権が空中分解して「話の通じる」政権が誕生して欲しいのです。

多分、その想いは遅くとも今年後半には実現すると思われますが、それまでに日本も乱気流に巻き込まれます。

(続く)

by 4kokintou | 2011-01-10 10:55
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