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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

ビルマ・ルート(承前)

本題に入る前に、例の中国の空母のほぼ正面からの写真が掲載されていますが、実用性から言っても美的感覚からしても、これ程までに無用で醜悪なものはありません。


http://japanese.beijingreview.com.cn/zz/txt/2011-12/07/content_410498.htm
中国空母、艦載機の搭載はいつ?


記事によれば主力機「殲-15」(F-15の紛い物?)の搭載はまだ先で、当面は哨戒用も含めたヘリコプターを積むとの由、あの「逆滑り台」は要らないと言うか、それなら最初からヘリ空母を購入すれば良いのに。

結局、空母購入は政権側(胡錦濤国家主席側)へと寝返った海軍への「ご褒美」の域を出ないと思われます。


ビルマ・ルートが本当に「援蒋ルート」だったのか、当時の大英帝国と蒋介石国民党重慶政権の関係からすれば、「反日」以外に利害の一致点は見出せません。

遡ること三国志の時代、成都を拠点とする蜀(蜀漢)の宰相、諸葛孔明は軍需物資の確保と徴用兵(使い捨て人材)の捕縛、更には打通による交易路を抑える目的から南征を試みましたが、その目的地は今のミャンマーだそうです。

孔明の立場であれば、重慶に立ち寄るのは「回り道」、しかもここから南進するには余りに急峻な山脈が待ち構えています。

具体的には「成都→重慶→貴陽(貴州省)→昆明(雲南省)」で終わりです。

そんなことをするより、何本かの河川を「梯子」して、雲南省西部から水軍を進発させて今のミャンマーに雪崩れ込む方が、人間は山間部より河川沿いに棲んでいますから、軍属としての原住民の拉致、物資の収奪、交易路の確保には、ラングーン(ヤンゴン)は無理としてもせめてマンダレー、百歩譲ってバモー乃至ミッチナー(今ではミチナー?)まで押し出さないと、南方交易路に足掛かりを得られません。

それにビルマにはイラワジ川(絶対にエーヤワーディ川なんて言わない)をはじめ、南北に数本の河川が国土を貫いていますので、其処に至らないと交易路には遭遇出来ません。


同じことは当時のビルマ駐留大英帝国軍にも言えることですが、その前に是非申し上げたいのは、当時のビルマは英領植民地であり、仮に米ソが「ビルマ公路」を使用して重慶政権を支援したいと思っても、日中戦争当時の最強国は「海の覇者」大英帝国で、「超大国の卵(雛)」や「出来損ないの陸の王者」が許可も無しにビルマと言う大英帝国の「縄張り」に土足で入ることは絶対に許されません。

つまりビルマ・ルートの主役は大英帝国、そして援助の窓口を蒋介石だけに絞る義務は全くありません。

因みにビルマ・ルートの出発点は今のイスラエル(確かハイファ、村松剛氏の著書に由る)、主役が誰かを如実に示しています。

(続く)

by 4kokintou | 2011-12-09 02:28
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