人気ブログランキング | 話題のタグを見る

現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

香港事変

香港の不動産大手幹部が当局に汚職容疑で拘束されましたが、これも胡錦濤派による反主流派追い落とし工作の一環と思われます。

香港では今月25日に行政長官選挙が実施されますが、党中央が推す候補が優勢に選挙戦を進めています。

江沢民一派や太子党に近い候補は失速していまして、その背景には劉延東政治局員(女性、国務委員、共青団出身、私見では胡錦濤国家主席の愛人)の説得工作が効いている模様です。

この調子で行けば多分、劉延東女史は中国共産党史上初の女性政治局常務委員になると思われます。


それから李克強副首相がボアオ・フォーラム(4月)で基調演説しますが、このフォーラムの議長はご存知福田康夫元総理、2010年の閉幕後に議長に選出され、初めて議長を務めた昨年のフォーラムでは胡錦濤国家主席が基調演説を行いました。

今回は李克強副首相が基調演説を担当、と言うことは胡主席の代役を李副首相が務めることになりますが、李克強氏が選ばれた最大の理由は福田元総理との面談にあり、その目的は「日中戦略的互恵関係」に再確認にあるならば、李氏が次期国家主席との結論が得られます。


ご存知の通り、今回の権力闘争は人民解放軍まで巻き込んでいますが、軍の最高幹部が雪崩を打つ様に今の党中央に寝返る一方、軍内部において粛軍を唱えているのが劉少奇元国家主席の子息である点を踏まえると、一連の出来事は「文化大革命に対する反革命の総仕上げ」と解釈せざるを得ません。

そして軍内部に標的にされているのは誰か、中国は長老の発言権が強く(だから今も健在、故人ではない)、しかも習近平国家副主席の庇護者にして1984年時点で22歳の彭麗媛を引き立てた「情夫」、そして江沢民一派に属し、1984年時点でこれだけの横車を押せるのであるから、その後も順調に出世した人物と言えば、該当するのはただ一人、遅浩田。

(続く)

by 4kokintou | 2012-03-24 02:57
<< 何勇 我、帰還す。斯の者、失脚す。 >>