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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

連動する国際情勢

国内で反対分子の「処分」を進めている北朝鮮、今度は米国特使の入国を直前になって拒否、己に従わぬ守旧派をあらかた片付けたと判断したのでしょう、その守旧派が窓口となっている米国側の特使も用無しと言う理屈です。

2008年の大統領選挙で大逆転を果たしたオバマ候補(当時)ですが、その時に後ろ盾となったゴールドマン・サックス(GS)から突き付けられたであろう条件の一つが、「外交と経済には口出しするな」、四年間に亘るヒラリー前国務長官の時代、オバマ大統領は一度たりともヒラリー女史の発言を否定することはありませんでした。

と言って外交も経済運営もしない大統領なんて格好悪いし、人脈は作っておいて損はありませんので、何かあると「特使」を派遣するのがオバマ「外交」の常套手段でした。

従って今回の特使もオバマ氏の個人的使節とみるのが妥当で、それを蹴ったと言うことは「反オバマ」の旗幟を鮮明にしただけでなく、北朝鮮国内に「親オバマ勢力」は存在しない、それらは全て「抹殺」したとの意志表示とも受け取れます。


時を同じくして韓国では諜報機関の国家情報院が、左翼系野党統一進歩党の最高幹部らを内乱陰謀容疑で逮捕、関係個所に家宅捜索も入っている模様です。

産経新聞などは統一進歩党のことを「親北」と表現していましたが、親北朝鮮の名の借りた国内財閥御用政党と言うのが小誌の読み、だとすれば北朝鮮としても最早利用価値は皆無(形だけ抗議声明を出すかも知れませんが)、韓国としても要らぬ緊張を招く必要はありませんから、今回の一件、南北首脳の間では「暗黙の了解」が成立していることになります。

両方を納得出来るのは胡錦濤「長老」陣営か、日本では安倍総理の「指南役」級の人物、東アジアは「反オバマ」一色に塗り変えられつつあります。

ですから今頃になって欠陥空母「遼寧」に乗船し閲兵しても遅いんです、習近平国家主席殿、それじゃあ情報収集能力が小誌並みです。


それにしても中国人と言うのは義理堅いと言うか、日本の民主党議員団に党内序列第四位の兪正声政協会議主席(政治局常務委員)が面談、絶対に見逃してはならないのがこの人物から「日中戦略的互恵関係」の言葉が出たこと、換言すればこれまで「小姑四人組((張徳江、兪正声、劉雲山、張高麗)」の一人に数えていた兪政協会議主席が、元々そうだったのかも知れませんが政治的立場を「親胡反習」に移しつつあることがうかがえます。

習国家主席が努めて使用を避けているのが、この「日中戦略的互恵関係」と、胡錦濤「長老」が提唱し、最後には党規約にねじ込んだ「科学的発展観」ですから、このいずれか乃至両方に言及することは、少なくとも国家主席と距離を置いていることを表明したのも同然です。

それでも9月3日から10泊11日の外遊に出かける国家主席殿、期間中に何が起こっても「余の与り知らぬこと」と言い訳したいのでしょう、臆病者と言う点では小誌も同じ範疇に入りますので、その気持ちは分かりますが、悪手です。


中国ってつらいなぁと思うのは、先日の新聞記事で、それが主題ではなかったのですが「保利集団の本社ビルにCIC(中国投資有限公司集団)の本社が入っていると書いてあったことで、保利集団をWikiで調べてみると「一生楽して暮らしていける連中」の名前が幹部職に並んでいました。

まだ薄汚い(何を以って薄汚いとするかは別として)連中の子息なら救われるのですが、「賀さん」だの「鄧さん」だの「姫さん」だの「葉さん」だの「楊さん」だの、あの文革を潜り抜け二度とこの様な国家だけは作るまいと誓った筈の子弟が、親の権威を笠に着ながら親の業績を否定して余りある立場に安住しています。

親不孝と言う概念はないのか、中国には。

そして「胡錦濤思想」を突き詰めていけば、それが恩人であれ誰であれ「分不相応で憲政に悖る行為に走る人物は全て粛清」することになり、両勢力はいずれ激突することになります。

そんな暇も体力も時間も残されていません、中国要人各位殿。

(続く)

by 4kokintou | 2013-08-31 22:01
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