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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

相次ぐ事変、~北京、そしてキエフ~

伊達に「鬼の」を枕詞に使ってはいないことをお分かり頂けたかと思いますが、その王岐山政治局員が書記を務める党中央紀律検査委員会が、前政治局常務委員で今や長老格の周永康氏(元党中央政法委員会書記=公安、警察、検察、諜報管掌)を汚職容疑で拘束したとの由、情報の出所は台湾紙で、日本では産経新聞しか取り上げていませんが、事実とすれば捜査は頂点(江沢民元総書記)、更には「雲の上(習近平国家主席)」にまで及ぶかもしれません。

今回の報道は真実か、少なくとも「中らずと雖も遠からず」と考えるのは、余りに時機が符合する点にあります。

北朝鮮では先代の「宿老」達を金正恩第一書記が粛清、日本では秘密保持法案が可決寸前(12月4日午前時点)、また韓国も朴槿恵大統領が公約通り財閥の締め上げに余念がありません。

加えてロシアでは反オバマの雄プーチン大統領が政敵(メドヴェージェフ首相とその支持母体の「新興財閥」)打倒にまっしぐら、返す刀で隣国ウクライナの反政府勢力を糾合し今の「反プーチン」政権打倒に乗り出していますが、「新興財閥」はフランス資本に近いので、プーチン陣営の勢力伸長はロシアにおけるフランスの影響力後退に繋がり、そのフランス社会党政権のオランド大統領は隠れも無き「親オバマ勢力」、此処でもオバマ支持派の後退が際立っています。

そしてこれも反オバマ陣営の一角、イスラエルのネタニアフ首相がローマ教皇と会談、現教皇フランシスコ一世は反オバマ陣営に肩入れしていることが判明しています。

小誌は前職のベネディクト十六世が「反オバマ」だと思っていましたが、本来ならば終身制の教皇の座を途中で投げ出したこと、後任のフランシスコ一世の政治姿勢を鑑みると、前教皇は「親オバマ勢力」の一員だったと考えられます。

面白いのが英国キャメロン首相の動きで、過日のイラン核交渉の際にはイスラエルを名指しして邪魔立てするなと牽制、そして今になって訪中、小誌はオバマ米国大統領の「本当の後ろ盾」を英国王室と見做していますので、英国首相が中国を訪問して親オバマ勢力を鼓舞し、敵対勢力(=胡錦濤「長老」陣営)に釘を刺すのは決して不思議な出来事ではありません。

話を東アジアに戻しますと、日中及び南北朝鮮、そしてロシアで話し合いの地ならし作業が着々と進行中、北朝鮮を巡る「六か国協議」には米国も加わっていましたが、残り5か国が「反オバマ」で結束していますので、「安倍電撃訪朝」及び「日朝国交樹立交渉開始」を軸とする話し合いは、米国を除外して「五か国協議」の形で進むと考えられます。


第9回全国帰国華僑・在外華僑家族代表大会が12月2日に開催、大事な会合らしく、七名の政治局常務委員(習近平、李克強、張徳江、兪正声、劉雲山、王岐山、張高麗)全員が出席、但し式辞を述べたのは李源潮国家「副」主席(政治局員)、この会議も団派が完全に仕切っています。


当時は国家副主席だった習近平氏とその家族(一族)資産を報道した米国系報道機関ブルームバーグ支局に対し、中国当局が二度に亘り抜き打ち検査を実施、稚拙ですし危機感を抱いていることが一目瞭然です、追い詰められているのは分かりますが。

(続く)

by 4kokintou | 2013-12-04 12:30
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