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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

再稼働 ~原発ではありませんが~

今日(12月26日)は毛沢東生誕日、中国では様々な催しが行われた模様ですが、この日に「靖国参拝」をぶつけてきた安倍総理もなかなかのものですが、同じ日にこっそりと甘利経済産業相が復帰、早期舌癌を理由に雲隠れしていた大臣ですが、この人物が北朝鮮「の窓口」ではないかと小誌が睨んでいるのはご承知の通りです。

これだけの「爆弾」を平然と投げつけると言うことは、それだけの環境が整ったと言うこと、すなわち日中韓そして北朝鮮で「反日勢力」が逼塞していることを意味すると同時に、この四か国の「親日勢力」は息が合っています。

それにしても年の瀬に参拝するとは上手い手を考えたもので、日本だけは太陽暦の国ですが、それ以外は「太陰暦の国」乃至は「併用の国」、反日勢力が鳴こうが喚こうが日本は12月28日から1月5日までお休み、その間は上げた拳も降ろし様が無く、この一件はその内に「賞味期限切れ」になってしまいます。

沖縄普天間基地問題(辺野古沖移設問題)が急転直下で解決したことも面妖ですが、中国では周永康「長老」(元政治局常務委員)の側近(中国語で「牙爪」と表記するそうです)と言われる人物が、これも例によって「鬼の王岐山」率いる党中央紀律検査委員会による取り調べの末、「重大な規律違反の疑い」で解任されました。

この要人は李東生「党中央」公安次長、その上が公安庁長ですが、党中央政法委員会の秘書も務めている人物、因みに現職の政法委員会書記は孟建柱政治局員、そして前職が周永康「長老」です。

つまり政法委員会に関しては、最高位(委員会書記)の次の次が解職されたことになり、とすれば周永康「長老」がその職にあった時代の部下であった孟建柱氏(周氏の後任)と王楽泉氏(あの「新疆王」、いずれも副書記経験者)、それに周本順秘書長は相当「危ない」と思われます。

そして政法委員会が狙い撃ちされているのであれば、胡錦濤「長老」時代の政敵の牙城であった(党中央)精神文明建設指導委員会にも捜査の手は伸びている筈で、ここの「長老」は李長春前政治局常務委員、国務院総理の座を望んだものの前任者の朱鎔基氏が断固拒否した経緯があり、その関係で温家宝前総理(朱元総理の後任)に含むところがある人物です。

その李長春「長老」に1997年から長きに亘って仕え、遂に後任として同委員会主任と政治局常務委員の地位を手に入れたのが劉雲山氏、李「長老」が「遼寧・大連閥」の領袖ならば劉氏は内蒙古自治区の地方ボス、地理的にも利害関係は一致しますが、遼寧省を含む北朝鮮に隣接又は近い地域で、李「長老」の影響力が急速に低下しつつあるとの小誌憶測が正しければ、劉雲山氏の座も決して安泰ではありません。

薄熙来氏失脚で現職の政治局員は「聖域」でなくなり、仮に周永康氏が政治的に粛清されれば「元」政治局常務委員も「聖域」に留まることは許されず、その次は「現職の政治局常務委員=劉雲山氏」、そして「過去の総書記=江沢民」、最後にたどり着くのは「現職総書記」つまり習近平氏と言う順番になります。

順に並べると、


薄熙来→周永康→劉雲山→(李長春その他)→江沢民→習近平


聖域を崩しつつ、既成事実を積み上げながら敵対勢力を粛清する場合、この順序になることが予想されます。

ですので、身の危険を感じた習近平総書記が最近、次席の李克強国務院総理を遠ざけ劉雲山政治局常務委員を重用しているのは利害関係からも分からないではありませんが、間違った選択だと思われます、敗者連合は勝者になり得ません。


韓国では鉄道公社労組のストが18日目を迎え、一部団体が仲裁を模索するも両者譲らず、運行率は70%台ですが「鉄の女」朴槿恵大統領は譲歩拒否の姿勢を崩さず、おそらく財閥と官僚が後押しする今回の鉄道系労組に対して妥協する意志はないと思われます。

韓国では結構、労働者のストが頻発しますが、今回は完全な政治的闘争で、些細な理由で半月もストが打てるのは物心両面で援護射撃があるから、官僚と財界の癒着構造(「財官複合体」)を踏まえれば、その走狗たる労働組合が代理として大統領に噛みついているのです。

ただ有利なのは大統領側、それだけ官僚も財閥も追い詰められているからです。

新年になれば罷業なんてやっていられる状況でなくなります。

(続く)

by 4kokintou | 2013-12-26 22:34
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