現代中国考

再開します

何時までも悲嘆に暮れていても仕方がないですし、理不尽を受け止めそれを乗り越えるのが人間に課せられた使命ですから、たとえ少数でも小誌の復刊を喜んで下さる読者がいるのであれば、その声に応えるのも天命と理解したいと思います、以前の切れ味(?)に戻るには時間を要するかも知れませんが。


再開すると言えば、粛清が再び始まるかも知れないのが北朝鮮で、平壌で集合住宅が崩落、多数の死者が出た模様ですが、それを同国報道機関がいち早く伝えている点がこれまでと違います。

しかも事故原因が「手抜き工事」と判明しているらしく、従来の北朝鮮ならひた隠しにしたでしょうが、それは責任者追及の矛先を鈍らせる効果もありました。

ですが今回は、「首都平壌の集合住宅が手抜き工事で崩落して多数の死傷者が出た」と報じた以上、責任者を特定する必要が出てきますので、それを口実に粛清が再開されたとしても不思議ではありません。

そもそも、先代の金正日「永遠の総書記」時代、小誌の推測が正しければ総書記は部下に対し、「特区」と称してその地域の全権を与える代わりに上納金を課する、一種の封建制度みたいな政治体制を採用し、その象徴とも言える人物が三代目が粛清した張成沢氏、但し「特区」を任されていたのは張氏だけではないと思われます。

任せる部下が多ければ多いほど、上納金の金額も大きくなりますし、何より不意の出費が発生した場合、臨時の上納金を課すにはその対象の多い方が何かと便利です。

つまり「ミニ張成沢」は存在している訳で、これらの封建的発想の輩は、「領土は全て金日成商店の私領」と考えている三代目(金正恩第一書記)の中央集権志向とは相容れない存在です。

少々旧聞に属しますが、朝鮮人民軍総政治局長だった崔竜海氏の消息に注目が集まった時期がありましたが(失脚したかどうかは不明)、これはおそらく崔氏が「私的既得権益」を保持していたためで、北朝鮮全土で「金日成商店」の手を通さない利権は罷りならないと言う第一書記と対立せざるを得ない立場にあったと思われます。


その第一書記率いる北朝鮮と、日本政府はストックホルム(スウェーデン)で「公式」日朝局長級会談の開催を決定、今までは非公式協議が多かったですし、役職ももう少し低い場合が多かったのですが、もう誰憚ることなく話し合いしていることを公にしています。

これは同時に、金正恩体制が動揺していない証左でもあり(権力基盤の固まっていない相手とは交渉出来ません)、皮肉にも第一書記を支えているのが日本の存在でもあります。


手抜き建築物が崩落するのは朝鮮半島のお家芸ですが、今の韓国における二大関心事と言えば、転覆した船と、緊急入院及び手術したサムスン財閥総帥の容体です。

前者の件では朴槿恵「表向きは反日、反財閥は本気」大統領が窮地に立たされているそうですが、「父親(朴正煕元大統領)の名誉が回復されるまでは死ぬに死ねない(←朴正煕元大統領は名誉回復されていないと言うのが韓国人の当たり前の受け止め方なんだと驚いています)」と公言するこの娘さん、謝罪は繰り返していますが返す刀で海洋警察の解体を含む政府機構改革の意向を表明、更に(日経によれば)「ずさんな運航管理で事故を防げなかったとして、安全管理体制を抜本的に見直し、公務員の関連業界への天下り規制を強化する方針も打ち出した」と言うのですから、「財官労複合体」解体に賭ける朴槿恵大統領の執念たるや桁外れのものがあります。


次回は中国に話題を戻します。

(続く)
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by 4kokintou | 2014-05-19 21:16
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