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現代中国考


現代中国に独自の観点から考察を加えます
by 4kokintou

胡錦濤・温家宝政権 ~恨み骨髄の鄧小平~

この点は、いくら力説しても足りませんので、煩瑣を怖れずに申し上げますが、胡錦濤「現」国家主席、並びに温家宝首相にとって、かつての中国の実力者、鄧小平氏ほど恨みに思う人間は他にいません。

胡錦濤主席にとって、鄧小平氏は一族の出世頭であった胡耀邦党主席(当時)を葬り去った、憎き仇敵です。

温家宝首相の師にあたる人物は趙紫陽総理(同)です。

両人とも、当時の実力者、鄧小平氏によって失脚に追い込まれました。


これに対し、鄧小平氏が自らの後継者として指名したのは誰か。

江沢民「前」国家主席です。


ですから、江沢民派と胡錦濤派は、その路線の違いを抜きにしても、まさに不倶戴天の敵なのです。

やるか、やられるかの関係にあります。


以前、江派は「金」はあっても「エリート」と「血統」が良くない、これに対し、胡派は「エリート」たる要件を満たしても、「金」と「血統」に無縁と説明しました。

なお、この場合の「血統」とは、共産党幹部の子弟であるかどうかと言うことです。


胡錦濤氏はここまで、日米の支援(=金)を得て、情勢を有利に進めてきました。


そして、今回のチベットの暴動で特筆すべきは、現地に多数の西側報道陣が集合し、事件を大々的に世界に発信していること、また、一部国内報道機関(胡錦濤派の影響下の機関)が、事件を国民向けに報じていることです。

つまり、情報公開に踏み切っているのです。


おそらく、反鄧小平派(胡温同盟)は、「天安門事件」の再現を狙っていると思われます。

胡耀邦氏、趙紫陽氏は、それぞれ別個の「天安門事件」に関連して失脚しました。

今回の「天安門事件」も、結論を除いてすべて同じ筋書きで進行すると思われます。


前回、前々回と異なるのは、「親鄧小平派による、反鄧小平派の追放」ではなく、「反鄧小平派(胡温同盟=民主主義路線)による、親鄧小平派(江沢民)に対する政治的復讐」と言う点です。

(続く)

追記
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by 4kokintou | 2008-03-15 21:48
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