現代中国考

国民を護る気概

前号で一言触れるのを忘れましたので、付け加えさせて頂きますが、胡錦濤国家主席が早稲田大学大隈講堂で講演したのは5月8日。

5月9日でない理由はお分かりかと思います。

5月9日は「対華21ヶ条要求」を中国側が受諾した、彼らが言う所の「国恥記念日」です。

今回の胡主席訪日に際し、日中両国は細やかな心遣いを隅から隅まで行き届かせています。

5月9日に大隈重信ゆかりの地に足を運びませんでしたが、「国恥記念日」に中国国家元首は、その相手国に滞在していたのです。

「過去を理由に事を荒立てるようなことはしませんが、日本国民も相互の歴史と交渉を知った上で、中国側の立場と心情も理解して下さい」と言う意思表示だと思いますが、読者は如何に解釈なさいますか。


ところで、「大連総合市場構想」、本命はどうやら日本の様です。

http://www.pekinshuho.com/jj/txt/2008-06/26/content_129685.htm

大連のすることは、温家宝首相のお墨付きであることは言うまでもありません。

この日中の足早な動きを、米国はどう眺めているのか、この点に関する分析だけは怠ることが出来ません。


さて、今回は胡国家主席が国賓として来日し、宮中晩餐会に出席した際の、天皇陛下のお言葉について考えてみたいと思います。

http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/okotoba-h20-01.html#200507bansan

練りに練った美しい日本語であるとともに、高度な政治的発言です。

鑑真を引き合いに出すことで、暗に来日までの国家主席の辛苦を讃えるとともに、日本側も一人残らず首を長くして来訪を待ちかねていたことを表現しています。

特に時の天皇以下が得度した事実を挙げ、中国文化への尊敬の念、主席の素養と教養の高さを賞賛しています。

そして、「日中青少年友好交流年」を取り上げることで、胡主席の政策に対する全面的な支持を仄めかしています。

本当によくぞ参られました、胡錦濤国賓。

(続く)
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by 4kokintou | 2008-06-28 07:04
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